3:3-イソシアナトメチル-3,5,5-トリメチルシクロヘキシル=イソシアネート | 化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 電磁波過敏症 シックスクール問題を中心としたブログです

・9.物理的及び化学的性質    
物理的状態    
形状    液体 (IMDG (2010))
色    無色または黄色味を帯びている (IMDG (2010))
臭い    鋭い、刺すようなにおい (ホンメル (1996))
臭いのしきい(閾)値    データなし。
pH    データなし。
融点・凝固点    -60℃ (HSDB (2009))
沸点、初留点及び沸騰範囲    158℃ (1.3kPa) (Ullmanns(E)(6th,2003))
引火点    155℃ (CC)(ICSC (2008))
蒸発速度(酢酸ブチル=1)    データなし。
燃焼性(固体、気体)    データなし。
燃焼又は爆発範囲    0.7~4.5 vol%(空気中) (ICSC(J) (2008))
蒸気圧    0.0003Torr(20℃) (HSDB (2009))
蒸気密度    1.0 (20℃, 空気=1) (ICSC(J) (2008))
比重(相対密度)    1.056 (HSDB (2009))
溶解度    水:15 mg/l 、反応する (ICSC(J) (2008))
エステル、ケトン、エーテル、芳香族及び脂肪族炭化水素と完全に混和する。 (HSDB (2009))
n-オクタノール/水分配係数    log pow: 4.75 (計算値) (ICSC(J) (2008))
自然発火温度    430℃ (ICSC (2008))
分解温度    データなし。
粘度(粘性率)    データなし。
10.安定性及び反応性    
反応性    可燃性。
燃焼すると分解し、シアン化水素や窒素酸化物を含む有毒で腐食性のフュームを生じる。酸、アルコール、アミン、塩基、アミド、フェノール、メルカプタンと激しく反応し、中毒、火災や爆発の危険をもたらす。プラスチックやゴムを侵す。
安定性    強熱されると空気と有毒な爆発性混合気を生成し爆発性となる。
加熱すると、破裂の危険を伴う圧力上昇が起こる。
加温、強塩基や金属化合物の影響下で重合することがある。
危険有害反応可能性    水、アルコール類、酸、塩基、アミン類、アミド類、メルカプタン類と激しく反応し、発熱と有毒なガスを生成する。
強塩基、金属酸化物の存在下で加温すると重合することがある。
避けるべき条件    加熱。
混触危険物質    水、アルコール類、酸、塩基、アミン類、アミド類、メルカプタン類.
危険有害な分解生成物    加熱分解により窒素酸化物、一酸化炭素、ニ酸化炭素、イソシアン化水素を生じる。
11.有害性情報    
急性毒性    
経口    ラットのLD50値[4814 mg/kg、5490 mg/kg、>2645 mg/kg(以上SIDS (2006))、4825 mg/kg(環境省リスク評価第3巻 (2004))]。GHS分類:区分外(国連GHS分類基準:区分5または区分外)。
経皮    ラットのLD50値は >7000 mg/kg [OECD TG 402](SIDS (2006))。GHS分類:区分外。
吸入:ガス    GHSの定義における液体である。GHS分類:分類対象外
吸入:蒸気    データなし。GHS分類:分類できない
吸入:粉じん及びミスト    ラットのLC50値(ミスト)は0.04 mg/L/4hおよび0.031 mg/L/4h [OECD TG 403; GLP](SIDS (2006))。GHS分類:区分1。
皮膚腐食性及び刺激性    ウサギの皮膚に試験物質原液0.5 mLを4時間の閉塞(または半閉塞)適用した3件の試験(いずれもOECD TG 404)において、皮膚一次刺激指数(PDII)はそれぞれ6.87、4.5および3.71であり、いずれも腐食性あり(corrosive)との評価(SIDS (2006))。GHS分類:区分1。なお、EU分類はR36/37/38(EC-JRC (ESIS) (Access on Sept. 2011))。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性    ウサギの眼に試験物質原液0.1 mLを適用した試験(OECD TG 405)で、腐食性あり(corrosive)との結果(SIDS (2006))であったが、刺激指数(AOIに相当)は36.4(/110)であることから、刺激指数に基づき区分2Aとした。なお、別のウサギの試験(OECD TG 405)で、刺激指数(AOIに相当)9.96(/110)で刺激性なし。(not irritating)との報告もあるが、この試験では1時間および24時間後に眼に滲出液が観察され、適用10日後に眼周囲の脱毛と眼瞼の肥厚に関連する痂皮形成が全例に認められたが、これら所見はスコアに反映されていないと述べられている(SIDS (2006))。その結果を踏まえ、SIDS(2006)では本物質の総合評価として眼に対して強い刺激性ありと結論付けている(SIDS (2006))。GHS分類:区分2A
呼吸器感作性    ヒトで職業ばく露により重度の喘息を発症し、気管支吸入試験で本物質に対して反応を示し、呼吸器過敏症となった症例が報告されている(環境省リスク評価第3巻 (2004)、SIDS (2006))。また、本物質は呼吸器感作性物質として、日本職業・環境アレルギー学会(ALGY学会(感)物質リスト)、ドイツ学術振興会(DFG)(MAK/BAT (2010))、米国産業衛生専門家会議(ACGIH (2001))でそれぞれリストアップされ、さらにEUではR42/43(EC-JRC (ESIS) (Access on Sept. 2011))に分類されている。GHS分類:区分1。
皮膚感作性    モルモットのマキシマイゼーション法による2件の試験(OECD TG 406)において、各試験の陽性率は75%(15/20)および95%(19/20)でいずれも感作性あり(sensitizing)との結果(SIDS (2006))、さらにモルモットを用いたビューラー法による試験においても陽性率はそれぞれ75%(15/20)および95%(19/20)でいずれも感作性あり(sensitizing)(SIDS (2006))。一方、ヒトでもばく露後に皮膚の異常が見られ、パッチテストで本物質に陽性反応を示した複数の事例(環境省リスク評価第3巻 (2004)、SIDS (2006))が報告あり。GHS分類:区分1。
生殖細胞変異原性    マウスの吸入投与による赤血球を用いた小核試験(体細胞in vivo変異原性試験)で陰性結果(SIDS (2006))。GHS分類:区分外。なお、in vitro試験においては、エームス試験で陰性(SIDS (2006)、NTP DB Study ID 225422 (1982))、チャイニーズハムスターの卵巣細胞を用いた染色体異常試験で陽性の結果(SIDS (2006))の報告あり。
発がん性    データなし。GHS分類:分類できない
生殖毒性    ラットを用い妊娠6~19日に吸入ばく露による発生毒性試験において、高用量群で体重増加抑制と摂餌量低下、気道に対する影響など母動物の一般毒性が観察され、一方、発生毒性としては同用量で仔の体重低下、精巣下降遅延、骨化遅延が認められたのみで、催奇形性を含むその他の影響は見出されなかった(SIDS (2006))。子の発生に対する悪影響はないが、性機能および生殖能に及ぼす影響については不明であり、データ不十分のためGHS分類はできない。GHS分類:分類できない
特定標的臓器毒性(単回ばく露)    ラットに吸入ばく露(ミスト)により、0.020 mg/L/4h以上で呼吸窮迫症状(頻呼吸、徐呼吸、喘鳴)が見られ、0.533 mg/L/4hで10匹中6匹が死亡した。死亡例の剖検では肺に軽度の虚脱と局所性の褪色が散発的に見られ、鼻周囲に赤味がかった痂皮形成、鼻粘膜に赤色化、胸腔に液体の貯留、肺に虚脱気味の肺気腫が観察された(SIDS (2006))。また、マウスに吸入ばく露(ミスト)により0.005 mg/L/6h(4時間換算:0.0075 mg/L)以上で徐呼吸、努力呼吸、喘鳴が見られた(SIDS (2006))。以上の所見はガイダンス値範囲区分1に相当する濃度で認められている。GHS分類:区分1(呼吸器系)。なお、ヒトボランティアに1~5分間ばく露した試験の0.00137 mg/Lの濃度で気道への強い刺激性が報告されている(環境省リスク評価第3巻 (2004)。
特定標的臓器毒性(反復ばく露)    ラットにおける4週間吸入曝露試験(蒸気)において、1.37 mg/m3/4h(6時間換算および90日換算:0.31 mg/m3/6h/day)の濃度で肺水腫が認められた(環境省リスク評価第3巻 (2004))。また、ラットに4週間吸入ばく露(蒸気)した別の試験(OECD TG 412; GLP)では、4 mg/m3/6h(90日換算:約1.3mg/m3/6h)で気道の刺激に加え、咽頭、気管および肺に影響が見られ、肺と気管については4週間の回復期間内に治癒したが、鼻腔、咽頭および喉頭の病変は一部の動物で軽微または軽度ながら持続した(SIDS (2006))。以上の所見はガイダンス値範囲区分1に相当する用量で認められている。GHS分類:区分1(呼吸器系)。
吸引性呼吸器有害性    データなし。GHS分類:分類できない