実際に、ノースカロライナ調査の対象となった水を供給するケープ・フィアー公共事業当局により、先進的な水処理システムが使用されても、その化学物質を除去することはできない。
”我々は、それは広範な汚染物質に対して非常に効果的であろうと期待するが、実際にはこれらの汚染物質はその水処理施設を通り抜けていくだけである”。
それらの化学物質は規制されていないので、州当局も水供給者もそれらをテストしたり、除去する法的な義務がないか、ほとんどない。
そしてニューヨーク州のフージック・フォールズ、ペンシルベニア州のウォーミンスター、ニューハンプシャー州のピーズ、ミシガン州のオスコーダ、そして飲料水が PFAS 汚染されたその他の地域のいらだった住民らは、自ら問題の解決に臨み、地域の抵抗組織を立ち上げ、議員に要求し、汚染者に圧力をかけている。
ウィルミントンでは、いくつかの団体が GenX と戦うためにすでに立ち上がっている。そして法律事務所レビン・パパントニオは、その化学物質について訴訟を起こしていると発表した。
しかし法的戦略では、限定された成果しか期待できない。
PFOA に関する集団訴訟は 2月の和解で歴史的な 6億7,100万ドル(約 740億円)を勝ち取ったが(訳注1)、裁判を起こすのに 10年以上かかった。
その事業の一部からコマーズを独立させたデュポンは、木曜日にダウとの経営統合を条件付きで認められ(訳注2)、損失を止めた。
そしてその裁判が結論を出すより十分前にデュポンはすでに代替物質 GenX の使用と放出を開始していた。
2013年から2016年に実施された EPA の監視は、数千のパーフルオロアルキルスルホン酸(PFAS)化合物のうち、わずか6種類だけをテストしたものであったが、27州の 1,500万のアメリカ人が汚染された飲料水を飲んでいることを示した。
現在政府は、これらの化学物質について飲料水を監視していない。
政府の監視の欠如が、オハイオ州の学生ジェイソン・ガロウェイに GenX のテストを自分自身で実施することを動機づけさせた。
ガロウェイは化学者ではない。彼は泳ぐこともできない。
それでも彼は、局所的な水のサンプルを採取するためにカヤックに乗って出かけた。
”私は見まわしたところ、誰もそれをやっていないことが分かった。
私はそれをすべき当局が、共謀しているのか、あるいは資金不足であることをしった。
ゆうだからそれを自分自身でやった”と、ガロウェイは述べた。