http://jja.jsaweb.jp/am/view.php?pubdate=20070430&dir=2007s&number=07s_gl000P46
一般演題
環境アレルギー,化学物質過敏症1
座長:水城まさみ(国立病院機構盛岡病院臨床研究部(呼吸器・アレルギー科))
P46.シックハウス症候群・化学物質過敏症患者のアンケート調査
池田浩己1,3) 冨岡公子2) 竹田浩子3) 圓藤陽子4) 榎本雅夫1) 山下敏夫3)
日本赤十字社和歌山医療センター耳鼻咽喉科1) 大阪府立公衆衛生研究所2) 関西医科大学耳鼻咽喉科3) 東京労災病院産業中毒センター4)
1999年1月から2006年8月までにSHSおよびCSの疑いで関西医科大学耳鼻咽喉科アレルギー外来を受診した70名(男性16名女性54名)を対象に,患者の背景を知る目的で郵送によるアンケート調査を行った.
回収数は32名(回収率46%)で,その平均年齢は44.9歳であった.
アレルギー疾患の既往がある者は50.0%,当科受診前に他の医療機関を受診していた者が71.9%であった.
生活習慣では,毎朝朝食を食べる者は90.3%(内パン食は44.8%),喫煙は3.1%,飲酒習慣のあるのは22.6%であった.
健康被害が発生した場所は,自宅が54.8%,職場が45.2%で,その場における化学物質の使用は全例で認められ,接着剤が最多(50.0%)で,その他塗料,殺虫剤,有機溶剤が使用されていた.
当科受診の経緯については,他の医療機関へ受診していた者が71.9%であった.
当科受診後の症状の経過は,改善が50.0%,悪化が12.5%,変化なしが31.3%であった.
臨床の現場で混乱の見られるSHS・CSとアレルギー疾患の間にどのような境界線が引けるのか検討する予定である.
第19回日本アレルギー学会春季臨床大会 2007年6月開催