廃油石けんの危険性は? | 化学物質過敏症 runのブログ

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廃油石けんの危険性は?

タツコ

こんにちは、ぼくは小学校6年生です。
今、総合的な学習で廃油で石けん作りをしていて,作り方も探して苛性ソーダもいざ作ろうとしたらこんな意見をききました。

「以前は、婦人会でも、つくっていたのですが急に作らなくなりました。その理由は使って最終的には油を水道に流すことになるのではないか。」
という質問がありました。どう思いますか?
教えてください。お願いします。



Re: 廃油石けんの危険性は?

こん

たなべさんが書いてくださったことは、全くそのとおりだと思います。
ただ、もう少し違う切り口の意見も言わせてくださいね。

石けんを使うと、最終的に油を水道に流すことになるのは、本当です。
それは手作りの廃油石けんでも、大きな工場で新しい油で作った石けんでも同じです。
なぜかというと、石けんの原料は油ですから、油が化学変化した石けんを流すことは、油そのものを直接水道に流すのとは違うけど、やっぱり川や海が汚れるのでよくないことです。
だけど、体や洋服やお家をきれいにする為に、石けんはどうしてもなくてはならない物ですよね。

ですから、普段から石けんを必要以上に使いすぎないことに、いつも気を付けないといけません。
石けんを毎回ケチって使え、ということではないですよ。
ひどい汚れをきれいにするには、たくさんの石けんが必要になりますから、
少しの石けんできれいにできるよう、油汚れなどは新聞紙やボロ布であらかじめ拭き取ってから、石けんで洗おう、といったようなことです。

今、世の中で大量に発生する廃油の大半は、石けんや肥料にされることもなく、「家庭ゴミ」として焼却炉で燃やされたり、「産業廃棄物(さんぎょうはいきぶつ)」として、ただゴミになって埋め立てられています。
その一方で、どんどん新しい油を使った石けんが作られています。
たとえば、石けんの原料によく使われる「パーム油」を用意する為には、アブラヤシという植物が必要です。
このアブラヤシの大半は、天然の熱帯雨林を切り倒して作られた平地に植えられています。
天然の熱帯雨林にはとてもたくさんの種類の植物と、多くの生き物がいますが、人工的に作られた「アブラヤシ畑」には、余り生き物がいません。
また、天然の熱帯雨林には「地球温暖化」を防ぐ力がたくさんありますが、「アブラヤシ畑」にはその力がほとんどありません。

(パーム油の主な使用目的は「食用」で、石けんに使われるのは全体のほんの一部に過ぎませんけどね)

このように、石けんを使うことには、「きれいになる」というプラスの効果だけでなく、「自然破壊」というマイナスの効果もあるんだということを知ってください。
しかし、それでもなお、人間の生活にとって必要不可欠な物である以上、少しでも環境の負担にならないようにしようということで、廃油を石けんにすることは、意味のある大切なことだと思います。
ゴミとなって、ただ捨てられる運命の廃油が石けんに生まれ変われば、ゴミの削減と熱帯雨林の保護に少しでも役立つでしょ?

石けんという物がどうやって作られるのか、家庭や工場から出される廃油がどうなっていくのか、それが自然にどういう影響を与えるのかといったことを勉強するのは、とても大事なことです。
その意味でも、廃油石けん作りはとてもいい経験になると思います。
できた石けんは、ぜひ大切に使ってくださいね。