-2:電磁波の発がんリスク、その真偽は?実は5000年も前から健康増進、病気治療に用いられてきた | 化学物質過敏症 runのブログ

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古代から自然療法に用いられてきた電磁波「光線」

実は紀元前3000年(つまり5000年前)の地球で、
すでに電磁波が健康のために利用されていたのをご存知ですか?

その電磁波の正体は、光線です。
もちろん今から5000年前にLEDはおろかどんな人工光源など存在するわけもなく、
光線と言えば太陽による、太陽光線ということです。

え?・・・太陽光線って電磁波なの?


実はほとんどの方が認識していないかもしれませんが
太陽光線もれっきとした電磁波なのです。

医聖ヒポクラテスも治療に活用していた太陽光線

紀元前3000年の古代ギリシャでは日光浴場(ソラリウム)が作られ、人々が健康増進のために利用していました。
また紀元前1360年、エジプトの王が日光浴している様子が石版に彫刻されています。

とは言えただの日光浴じゃないか!
ではさらに医学的に用いられた歴史を辿ってみましょう。
医学の父、疫学の祖と呼ばれるヒポクラテスは日光を使い骨折や疫病などさまざまな治療を行っていたことがわかっています。

そしてギリシャのコス島に作った病院(健康院)は日光療法のためのものでした。
紀元前400年頃のことです。

hippocrates_rubens(出典:National Library of Medicine 2006)

その後、キリスト教を主体とする中世ヨーロッパの時代になると日光療法は衰退しましたが、14世紀になると大流行した黒死病の殺菌消毒のために
日光療法が用いられたことから、また太陽光の力が見直されました。

さらに時代は進んで19世紀。ナイチンゲールが看護師として活躍したクリミア戦争。
野戦病院で屋内に収容しきれず、外で治療をしていた傷病兵のほうが
回復が早いことに気がついたナイチンゲールは、積極的に屋外治療を行ったと言われています。


その後エジソンによって人工光源が発明されると、19世紀末、公園の街灯の下で
暖を取るホームレスの病気回復が早いことに気づいたデンマークの医師、
ニールズ・フィンゼン博士によってカーボンアーク灯が発明されます。

このカーボンアーク灯により根治不可能だった尋常性狼瘡(皮膚結核)治療の実績が評され、
第3回ノーベル医学生理学賞を受賞したのは前回お伝えしたとおりです。


東大医学部でも治療に使われていた光線療法

その後、日本では二人の人物によって本格的な光線療法の研究が始まりました。
一人は東大医学部名誉教授の土肥慶蔵博士。
彼は明治41年にフィンゼン式のカーボンアーク灯を持ち帰り東大皮膚科で治療に使い始めました。

そしてもう一人、黒田保次郎氏。
彼はなんと米や肥料を扱う米穀商人でしたが、50歳頃になって胃がん末期の友人が日光療法でがんから回復していく様を見て驚き、私財をはたいて突然光線研究の道に入りました。昭和2年のことです。

当時、フィンゼン博士の功績である光線療法の本質は紫外線によるものとされ現代医学においても紫外線による殺菌効果は広く認められ、治療に用いられています。
しかし黒田氏は偶然による発見から、紫外線以外の光の作用に気づき理化学研究所の二神哲五郎理学博士のもとを訪れたのです。


そしてこのように回顧しています。

「光線研究に重大な関係がある一点は『可視線の反射』である」とご指摘をいただいた。その後五年間ドイツからのカーボンについては改良改善を加え、研究により、生物体内外にある色は同じ色を反射除外して、他の可視線と近赤外線とを総合して日常生活に資することを発見した」(黒田保次郎著『遺伝と光線』101ページ)。

光線療法で紫外線による害はないのか?という疑問

ここまで古代日光療法から近代光線療法に至る歴史について述べましたが
では、光線療法の紫外線に害はないのかという疑問がわきませんか?

それともう一つ。

わざわざ光線治療器を使わなくても日光に当たればタダじゃない?という疑問。

太陽光に紫外線が含まれているように、人工太陽灯と呼ばれる
光線治療器(ここではコーケントー)にも紫外線は含まれています。
そこで黒田氏は次のように説明しています。

地表に照る太陽光線(東京都日本橋街路上、四月晴天時※1)
赤外線70% 可視線25% 紫外線5%


コウケントー治療器(発光点から50センチの距離)
赤外線78% 可視線20% 紫外線2%

(※1 測定年代は不明ですが初版昭和38年発行 黒田保次郎著「ガン征服の新路線」による)

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同書において厚生省(現厚労省)への安全証明実験のデータが記載されています。

1.課長室の硝子越しに机上に照る太陽光線中の紫外線量 20.0
2.60ワットの電球を装用せる電灯直下の紫外線量 10.0
3.カシセントー(コウケントーの旧名称)光線治療器普通照射の紫外線量 6.0


ガラスを通すと半減する紫外線のさらに1/3未満の紫外線量ということで
人体への無害性が証明されました。

この検査は厚生省立ち会いのものと行われています。

さて、もう一つの疑問である「日光ではダメなの?」ですが

1926年には八ヶ岳山麓に結核療養所が開設され、良好な治療結果を出していました。
これこそ国内初の日光療法施設、サナトリウムだったのです。

西暦1000年にアラビア王室医師であったアビセンナ曰く
「十分な太陽と空気の前に疾病は起こり得ない」


逆を言えば病気回復にしろケガの傷口修復にしろ、体内にエネルギー(熱)が足りなければ自然治癒力は高まりません。
食事や呼吸からもエネルギーは産生されますが、それにはエネルギー消費も伴います。
ですが日光、もしくはそれに近い光線なら直接体内にエネルギーを入れることができるのです。

ただし、健康な人が維持増進目的なら日光浴を適度に行えば良いのですが
すでに体力の低下している人や高齢者が同じようにするとより体力を消耗する危険性があります。

手っ取り早いのは光線治療器を利用すればよいのですが日光を利用する場合、部分的に当てていくのが効果的です。
全身症状ではなく、患部が特定されている場合はその部分のみ露出しポカポカ温まるまで日光に当てます。

大切なのは患部と周囲の温度差を作ること。

これにより患部に血液が集まり治癒効果が高まります。
日光だと紫外線が強すぎるのでできればガラス越しのリビングなどがいいですね。
ケガの傷口を早く治したいときなどに一度お試し下さい。
光線って意外とすごいんだ、ということを実感できるはず。

最後に・・・これからは真剣に病気予防を考える時代ついに自己負担額が高くなる時代到来


先日厚労省が発表したところによりますと
来年度以降、高齢者の医療保険や介護保険に関して見直しが決定的のようです。
もちろん今より自己負担額が高くなります。

病気になったら病院に行き治療を受け薬をもらう時代から、病気にならないよう個人個人が真剣に努める時代の本格到来です。
高齢者の割合は増える一方、下支えする世代は減少していますので
医療負担5割なんて時代が来るかもしれませんね。

今回ご紹介した日光療法、光線療法は病気を回復させる力もありますが
免疫力を向上させ、全身状態を健常に維持する最適な手段の一つです。
日々、食事や運動に気をつけると同時に、代替医療にも目を向ける時かもしれません。

科学の発展に応じて様々な機器が登場しますが電磁波に限らず得体のしれない恐れているものに対して、一つの情報に偏らず
自分自身で様々な歴史を調べることによって発見も見えてくるかもしれませんね。


runより:まぁ日光は電磁波ですけどビタミンD生成などに役立つので治療法に入れられる方も少なくはない、と私は思いますね。