・https://karadanote.jp/10729
アレルギー
化学物質過敏症の症状と医師の診断について
化学物質過敏症という言葉をちらほらきくようになりました。
職場をやめたら喘息がなおったとか、偏頭痛がとれたという人が私の身近にもいます。
しかし、厚生労働省においても、化学物質過敏症は山のような症状例に困惑しながら、例年のように議論を重ねている真っ最中です。
日々新しい化学物質が現れる為、対策も保障もなかなか整備しきれないのが現状のようです。
自分の症状がどう扱われるかについて、心づもりしてから医師と話すことで、よりスムーズな症状対策の助けになることを願います。
ここでは、医師の診断についてまとめました。
▼化学物質過敏症の診断の流れ
STEP1 『症状診断』
まず、患者の話をきいて、以下の症状があるかチェックします。
1・・持続あるいは,反復する頭痛
2・・筋肉痛または,筋肉の不快感
3・・持続する倦怠感と疲労感
そして以下のような副症状がある事
1・・咽頭痛
2・・微熱
3・・下痢、腹痛、便秘
4・・集中力、思考力の低下、健忘
5・・興奮、精神の不安定、不眠
6・・皮膚のかゆみ、感覚異常
7・・月経過多などの異常
以上の判定基準をもとに、医師は患者の訴える症状が該当するかを考え、疑いがあると診断したら、次は『検査』に入ります。
STEP2 『検査』
1・・自律神経の異常の判定・・・副交換刺激型などの瞳孔異常をみる
2・・中枢神経を含めた視覚検査・・空間周波数特性検査異常をみる
3・・眼球の追従機能低下の検査・・眼球の運動中枢の障害をみる
4・・脳の画像検査(SPECT)・・脳の血流量の変化をみる
これらを経て、最終判断を下します。
▼ 診断の難しさ
化学物質過敏症はごく最近、診断されるようになった病気であり、症状は多岐にわたるため、十分に知識を蓄えた医師が少ないです。
疑わしい方は、できれば専門に扱っている病院で納得できる診断をしてもらいましょう。
(お近くの専門病院については「化学物質過敏症支援センター」のサイトで紹介または、病院検索エンジンなどで探せます。)
▼ 診察予約について
化学物質過敏症は2009年10月から保険適用になりました。
病院によって様々ですが、病院専門科の診察は通常、予約制です。
診察日の前日の化学物質の使用を制限(化粧品、石鹸など)されたり、診察室に入るときには、化学物質を持ち込まないように下着以外の衣服を着替えることが大半です。
病院予約時には、診察の内容や準備、料金をしっかり確認しましょう。
▼ 診断された場合に必要なこと
診断されたら、原因を特定し、環境を変えることが療養の近道となります。
医師と相談しながら、原因が自宅にあるのか、学校、または職場にあるのかを特定していく過程で、学校であれば学校へ支援を、職場であれば労災認定を受けられるよう行動していくことも必要です。(診断書をもらいましょう)
医師に診断されることで、「思い込み!」と揶揄する周囲の反応も緩和することができます。
気になる方は、専門病院でしっかり診断してもらいましょう。
著者: 真綾さん