受動喫煙と肺がんに関するJTコメントへの見解3 | 化学物質過敏症 runのブログ

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(国立がん研究センターの見解)
⇒今回国立がん研究センターが報告したメタアナリシスでは、研究時期や条件が異なる複数の研究で、1件を除いてすべて受動喫煙と肺がんとの関連を示す結果が得られており、このことがむしろ、受動喫煙と肺がんとの関連の確かさを示している。

受動喫煙による肺がんリスクの増加は1.3倍程度で能動喫煙に比べて小さいため、個々の論文では、対象者数の不足のため見かけ上リスクが観察されなかったと考えられる。

メタアナリシスにおいては、個々の研究が有意であるかどうかではなく、複数の研究で結果の方向性が一致しているか、複数の研究を統合した結果が統計学的に有意かどうかが重要である。


(JTコメント)


これまで、受動喫煙の疾病リスクについては、国際がん研究機関を含む様々な研究機関等により多くの疫学研究が行われていますが、受動喫煙によってリスクが上昇するという結果と上昇するとは言えないという結果の両方が示されており、科学的に説得力のある形で結論付けられていないものと認識しています。


(国立がん研究センターの見解)
⇒世界保健機関(WHO)の下部組織である国際がん研究機関(IARC)は、2004年の報告書で環境たばこ煙について「ヒトに対して発がん性がある」と判定している。

米国公衆衛生総監報告書は、2006年に受動喫煙と肺がんとの関連について「科学的証拠は、因果関係を推定するのに十分である」と判定している。

いずれの判定も、メタアナリシスなどの疫学研究と、動物実験などの生物学的メカニズムを総合して行われている。

国際がん研究機関(IARC)が実施した受動喫煙と肺がんとの関連を調べる症例対照研究では、家庭での受動喫煙、職場での受動喫煙ともにリスクが増加するという結果であったが、統計学的に有意ではなかった: 家庭1.16倍(95%信頼区間0.93-1.44)、職場1.17倍(95%信頼区間0.94-1.45))。

しかしながら、これは1.3倍のリスク増加を想定して設計された対象者数が少なすぎたことが原因であると解釈されており、その後この研究を含めた国際的なメタアナリシスが行われ、家庭、職場ともに統計学的に有意な結果が出ている: 家庭 男性1.37(95%信頼区間1.05-1.79)、女性1.22(95%信頼区間1.13-1.31)、職場 男女計1.22(95%信頼区間1.13-1.33)。

なお、上記国際研究機関(IARC)が実施した症例対照研究については、フィリップモリス社などのたばこ企業が組織的に干渉し、結果を歪曲した広報活動を行ったことがたばこ産業の内部文書から明らかとなっている。

世界で初めて受動喫煙と肺がんとの関連を示した日本の平山研究の後にも、たばこ企業が検証のための研究に出資し、歪曲した研究発表を行ったことが同じく内部文書から明らかとなっている。

国際的なたばこ企業であるフィリップモリスインターナショナル社のウェブサイトでは、世界保健機関(WHO)の判定を引用して受動喫煙の健康被害について公式に認めており、健康被害について消費者に周知すべき旨を記載している。

ブリティッシュアメリカンタバコ社のウェブサイトでも、世界保健機関(WHO)および米国公衆衛生総監報告書の判定を引用するとともに、屋内の公共の場における喫煙を規制することを支持している。


(JTコメント)


受動喫煙については、周囲の方々、特にたばこを吸われない方々にとっては迷惑なものとなることがあることから、JTは、周囲の方々への気配り、思いやりを示していただけるよう、たばこを吸われる方々にお願いしています。


(国立がん研究センターの見解)
⇒受動喫煙は「迷惑」や「気配り、思いやり」の問題ではなく、「健康被害」「他者危害」の問題である。健康被害・他者危害があるという科学的事実に基づいて、公共の場および職場での喫煙を法律で規制するなど、たばこ規制枠組み条約で推奨されている受動喫煙防止策を実施することが必要である。


runより:国立がん研究センターに軍配!
喫煙は誰にも迷惑にならない様に吸うべき、
、「健康被害」「他者危害」の問題というのが正しいと思いますね。