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携帯基地局の情報不開示問題、住民の命より企業利益を優先する総務省

12:08 10/28 2010

黒薮哲哉 
 
 

基地局のアンテナには、カモフラージュを目的とした「忍者アンテナ」が存在する。

写真のアンテナ(ソフトバンクモバイル)も、「忍者アンテナ」の可能性が高い。

 
 携帯電話の基地局に関するデータは情報公開の対象外となっており、我々は自分が住む地域のどこに基地局があるのかを知ることすらできない。

『行政機関の保有する情報の公開に関する法律』という企業優先の法律で守られているのだ。

住民は、基地局の所有企業も、電波の密度も、周波数も知らされないまま、不安のなかでマイクロ波の雨を延々と浴び続けるしかない。

総務省に尋ねると「電磁波と健康被害の因果関係が医学的に立証されるまでは方針を変えない」と企業利益優先の答え。菅首相率いる国(総務大臣・片山善博、総務副大臣・平岡秀夫、鈴木克昌)は、水俣病やアスベストなど過去の公害対策の失敗を再び繰り返そうとしている。
 街のあちこちに携帯電話の基地局が次々と出現している。

工事用のシートが除かれるとビルの上に「牙」のようなアンテナが現れたとか、テレビ画面が乱れはじめたので不思議に思っていると、すぐ近くのビルに基地局のアンテナが立っていた、というような話が尽きない。
 今年の6月16日付け『日経新聞』の1面トップには、電話・通信会社が年末までに基地局を大幅に増設、わずか1年のあいだに1.5倍に激増させる予定だと報じる記事が掲載されている。


 
   NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルの携帯電話3社は2010年度に基地局を大幅増設する。

3社の基地局は簡易型も含め前年度末比10万局増の約30万局となる。  
 


 前年末比で10万局であるから、2010年度は1日に273局が設置される計算になる。1時間で11局。

とてつもない数字だ。

日本がマイクロ波の汚染地帯になる危険性がある。

実際、基地局設置をめぐるトラブルも多発し、わたしが取材する機会も増えている。

 

◇恐るべし、「点検」は5年に1度
  ところが取材者にとっても、住民にとっても不都合なことに、総務省とその管轄下にある総合通信局(各地方に設置)が保管している基地局に関するデータは、そのほとんどが公開の対象にはなっていない。

 通常、役所が保管し、しかも公害に関するデータは、情報公開の対象になるはずだが、非公開であることを、取材を通じて知った。

これまで何度も情報を公開するよう求めたが、そのたびに拒否されてきた。

 そのため、ビルの屋上に基地局のアンテナが立っていても、屋上へ立ち入る権限を持たない者は、それがどの電話会社のものなのかすら分からない。総務省に問い合わせても、情報は公開されない。

 さらに電波密度がどの程度なのか、あるいは電波がどの方向に放射されているのかも非公開の状態に置かれている。

かりに基地局の周波数など仕様が変更になったとしても、その中身を知ることはできない。かくて住民は正体不明のマイクロ波を浴び続けることになる。

 わたしはこれまで何度も総務省や総合通信局に、基地局に関する問い合わせを行ってきたが、取材を通じて明らかになったのは、基地局問題に対処する彼らの企業寄りのスタンスだけである。たとえば次の質問に対する回答。

‐‐電話会社が電波防護指針を守っているか否かを、どれぐらいの頻度で点検していますか?

 「5年に1度です」

 電波防護指針はもともと「ザル法」であるから、点検そのものがナンセンスかも知れない。

それを知っているから、5年に1度しか「点検」しないのではないか。

 ちなみにザツルブルグ市(オーストリア)の電波防護基準が0.0001μW/cm(目標値)、パリが1.0μW/cmに対して、日本は、なんと600μW/cmである。(900メガヘルツの基地局の場合)。

事実上、野放し状態である。

 さらに、次の問に対する総務省の回答。

‐‐基地局のアンテナからどれぐらいの距離を置けば安全ですか。

 「1メートルです.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。