毒性の強いネオニコチノイドが私達に与える影響とは。2 | 化学物質過敏症 runのブログ

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農薬の規制について、現状の国内の制度で、どのような問題がありますか?

 農薬を新しく使い始めたり、使用範囲を広げたりする場合、まず農薬メーカーが農林水産省に依頼します。
それを受け取った農水省は農薬の効果などを調べる一方、農薬の毒性に関しては食品安全委員会が調べます。

そのうえで人体への毒性を算出し、一日対応摂取量(一生毎日摂取したときに大丈夫な数値)を出します。
その後、厚生省が残留基準などを公式に定める、そんなフローで行われています。


問題その1「この農薬は本当に必要なのか」ということを検証するプロセスがないこと。
問題は「この農薬は本当に必要なのか」ということを検証するプロセスがないことです。

メーカーが申請を持って来たら、それを単純に検査するというフローになっているんです。
そもそも農薬使用の必要性を確かめずに使う前提でフローをすすめるわけです。

そのため、許可量が増えてしまうという問題点が出てきます。


問題その2「一日耐用摂取量を超えさえしなければいい」という考え方

農薬の使用を最小限にしようということに対してインセンティブがない。

また、農薬の使用を抑えよう、という考え方に対して特にインセンティブがありません。

 厚生省は「一日耐用摂取量を超えさえしなければいい」という考え方をします。
 「摂取量を最小限にしよう」という考え方は現状ありません。


問題その3 農薬一物質だけについてのみ、摂取許容量を決めいている
大きな問題点は農薬一物質だけについてのみ、摂取許容量を決めいていることです。

でも私たちは毎日いろんな食材を口にするわけです。
 当然農薬だって複数種類食べているはずです。


複合的にとっているのに、複合的に摂取した場合の安全に関する調査や試験はしていないんです。


野菜や果物は、慣行農法で多いものであれば私たちの口の中に入るまで数十回以上農薬を散布します。
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いろんな農薬が混ざったものが数十回にわたってかけられるケースも珍しくない。

 本当はこのことがとても重要なことであるはずなのに、見落とされています。


農薬を使わず頑張る農家さんもいると思いますがどのような取り組みをしていますか?

天敵を使った農薬に頼らない農法が注目されている。
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はい、近年天敵を使った農法が注目を浴びています。
 高知県がとても進んでいるのですが。

 天敵というのはいわゆる昆虫とか害虫を食べるカエルとかです。
 天敵を使うことで、天敵が仕事をしてくれるから、防護服を着て農薬をまかなくて済みます。

 農家の仕事は山にいって天敵をとってくることです。

一頭10円とかそれくらいで売っているそうです。

 天敵もなんでもいいということではなく、できれば土着のものがベター。
その土地にいるようなものがいいといわれています。


どういった施設や機関に働きかけを行っていますか?
私たちも政府機関に直接署名を提出するなどし直接アプローチを続けてきましたが、なかなか大きな変化は難しかった。

もちろん署名を出すことによって動きが全くないわけではないです。
 一時的に見直しが検討され、政策が保留になったり、そういうことは過去にもありました。

ただ、今はそれより議員さんが一声あげたほうが影響が大きかったりするので、議員さんに直接農薬問題についてお伝えしたり、スーパーマーケットに消費者の声をお伝えする活動をしています。


私たち消費者ができることは何だと思いますか?
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 簡単にできることは、まずはオーガニックのものを選んでいくこと。
それから自分たちの声を届けることも重要です。

とある小売業界の方は「スーパーが変わればオーガニック市場も変わる」と断言されていました。

 中でも、消費者の声は小売店にとって貴重。
 小売店にオーガニックを扱って下さい、というメッセージを届けることはおすすめです。


スーパーなどの小売店は私たちの声を聞いてくださるものなんでしょうか?
それがたった数人の声だとしても効果はあると思いますか?


はい、スーパーは消費者の声を聞いてくれる、と経験上思います。
お客様の声でこんな取り組みを行っています、というPOPを出されるスーパーも増えてきていますし、そのような取り組みは決して無駄ではなく大変効果的なことだと言えます。


ミツバチのVR動画
グリーンピースさんが今一押しのVR動画をご紹介します。


最後に 筆者から一言
今回インタビューして思ったことは、やはり一般市民がもっと食品に対する知識を持たなければいけないのではないか、ということです。

グリーンピースが行った調査によると「スーパーで野菜を買うときに農薬の有無を意識するかどうか」という質問に対してなんと6割の人が「していない(またはどちらかといえばしていない)」に該当してしまいました。


つまり過半数以上の人たちが農薬の存在についてまだ、気にしてすらいない、という状況なのです。
知らずに何十回と農薬散布されたものを何の疑問も持たずに食べている人がたくさんいるわけです。

 消費者の力だけで変えられることには限度がある。
だからといって諦めるのは違う、そう思うのです。

 大多数とはいわないまでにも、半数を超えるくらいの人たちが変われば、周りも自然に変わっていく。
それが、あなたの家の近くの小売店かもしれません。

 国や大きな組織がかわるのを待っていても、難しい。
 「誰も変わってくれない!」と文句を言いながら待つんじゃなくて、自分で何かひとつでも行動に起こすことが必要です。

 自分の力で情報を集め、積極的に安全な食品を選んだり、農家とのネットワークを増やしたり、オーガニックなコミュニティをつくったり、スーパーに声を届けたり・・・そういう一見地道な活動が、私たちがよりよく生きることにつながるのではないか、私はそう信じています。


取材協力:グリーンピース・ジャパン
グリーンピース・ジャパン公式フェイスブック
グリーンピース・ジャパンHP
グリーンピースをすでにご存知の方も多いと思いますが、日本を含む世界55以上の国と地域に活動を展開し「脱原発」「自然エネルギーの確実な導入」「持続可能な漁業と農業の実現」を実現するため、企業や政府に働きかける活動を行う団体です。過去にはユニクロなどの大手企業ともコラボレーションし、クリーンな環境を目指して日々邁進しています


runより:ネオニコチノイドを使われた食べ物で一番危険だと個人的に想っているにはイチゴだと思います。

ジャム以外はほぼ生食なので残留農薬が減りようが無いと考えられるからですね(´・ω・`)