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<柔軟剤>「香り」と「無臭」 ニオイで競う各社
毎日新聞 7月11日(月)9時30分配信
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メーカーがそれぞれ機能性を競う柔軟剤
汗やタバコ、焼き肉などのにおいを解消するとうたう洗濯用の柔軟仕上げ剤の新商品が相次いで発売され、市場競争が激化している。
防臭・消臭効果を訴えるテレビコマーシャルでは、汗だくのワイシャツもにおわないと宣伝している。
柔軟剤はこれまで、アロマ系の香りの好みや使用量の誤りから「スメルハラスメント」とも言われていたが、一転して「無臭」を「売り物」にし始めた理由とは。【江刺弘子】
◇「防臭・消臭」は当たり前
2004年、日本で最初に防臭機能付き柔軟剤を販売したのはプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)・ジャパン(神戸市)だ。
今年4月、「レノア本格消臭」を発売して店頭に並べると、2週間で国内シェアナンバーワンの座に。
従来は「においをつきにくくする」とうたった「防臭」だったが、あとからついたにおいも消すことができる「消臭」をアピールする戦略に。
同社の新商品は、焼き肉など飲食の後やスポーツ帰りの汗のにおいなど、ついてしまったものを化学的成分で無臭化するのが特徴で、「画期的な機能」とパイオニアとしての自信をのぞかせる。
一方、「いまや柔軟剤の『防臭・消臭』は当たり前」で、機能性をどう高めるかが重要になってきている」と話すのは花王だ。
同社は昨年5月、24時間防臭効果をうたう「ハミングファイン」を発売した。
14年に発表した同ブランドを改良したもので、汗をかいても衣類が肌にはりつくのを抑える機能を充実させた。
「ユニクロのエアリズムに代表される機能性肌着が好評なので、柔軟剤にその機能を付ければニーズはあるはず」(同社担当者)と説明する。
肌に直接着たTシャツやブラウスに「ドライ効果」を付加し、「機能性肌着」と同様の効果が得られるようにしたところ、16年1~6月は前年比20%増の売り上げになった。
ライオンも7月20日に、新開発の成分を配合し「シルクのようななめらかな肌触り」(同社)が得られる新商品「ソフラン クイーンズ シルク」を発売する。抗菌成分を配合した防臭機能は織り込み済みだ。
肌触りのよい衣類や高級タオルが人気のように、直接肌に触れるものに上質さを求める消費者の動きをキャッチ。
「この分野が“手薄”」と、柔軟剤市場に「肌触り」という新たな価値観を持ち込んだ。
同社製品はすでに24時間消臭をうたう「ソフラン プレミアム消臭」が好評で、同ブランドのキャッチフレーズ“香りとデオドラント”を前面に打ち出し、消臭効果とよい香りの二つを同時にPRしている。
◇黒船来襲で「防臭・消臭」にも光
日本の柔軟剤は、1962年に花王が「ソフター」を発売したのがはじまりだ。「柔軟」の名の通りに、衣類を柔らかくし、肌触りよく、静電気を防ぐことを目的に誕生した。
当時は洗濯後も衣類がゴワつき、消費者が求めるのは衣類をふわっとさせることだった。
花王によると、柔軟剤に香りのニーズが高まったのは、約20年前。
消費者から洗濯物を干す時の香りを、衣服やタオルの使用時も持続させたいとの声が高まったという。
「フローラル ハミング」(99年、花王)▽「香りとデオドラントのソフラン」(05年、ライオン)▽レノアハピネス(08年、P&G)と各社が主力商品を発表。
柔軟剤は「柔らかくするのは当然」で、「香り」の付加価値に重点がおかれるようになる。
ライオンの担当者は当時を振り返り、「香りつきは花王に先行されたが、一つのブランドで2種類の香りの商品を発表したのはライオンが最初」と語り、各社の厳しい市場競争の一端をのぞかせた。
こうした香りブームの最中の04年に、防臭機能がついたP&Gの「レノア プラス」が登場。メーカー担当者は当時のことを「黒船来襲」と表現する。
「防臭・消臭」機能は開発に時間がかかることもあり、突如の出現に驚いた。日本のメーカー各社は、「香り」とともに「無臭化」にも力を注ぐことになった。
◇進む個別使用 使い分けに
総務省の調査によると、柔軟剤の販売金額は05年が650億円、11年700億円、13年810億円と右肩上がりで推移している。
メーカー各社は、柔軟剤の世帯での使用率は約8割で、各家庭にいきわたっているとする。同時に、柔軟剤に求める機能も多様化し、夫や男の子の衣類には「防臭・消臭」効果のあるもの、妻や年ごろの女の子のものは「香り」ものを、独身女性や夫婦2人の世帯では、香りのよい高めの価格帯のものなど、使い分けが進んでいるという。
「付加価値を出していくと、市場はきちんと反応してくれる」とP&Gの担当者は語る。「日本人好みの香りに」から「おやじ臭を消したい」まで、においに敏感といわれる日本の消費者が、柔軟剤市場を目まぐるしく変えている。
runより:結局マッチポンプやないか (-""-;)
まずは臭い物販売止めろ!