http://mainichi.jp/premier/health/articles/20160304/med/00m/010/002000c
カフェインのメリットとデメリットを知ろう
2016年3月4日
コーヒーや紅茶、緑茶、チョコレートなどにも含まれるカフェイン。
適度に取り入れれば眠気防止やリフレッシュ効果、さらには脂肪燃焼作用といったメリットがあります。
その一方、不眠や血圧上昇を招くデメリットもあり、とくに妊婦や子どもには悪影響を与えることも!?
適量なら死亡リスクを下げる
カフェインはコーヒーの中から見つかった天然の有機化合物です。
150mLの飲料に含まれるカフェイン含有量のおおよその目安としては、玉露180mg、ドリップコーヒー90mg、インスタントコーヒー85mg、ココア50mg、紅茶45mg、緑茶30mg。そのほかにも、コーラ(350mL)36?46mg、チョコレート(50g)60mgほどのカフェインが含まれています。
カフェインには中枢神経を刺激する作用があり、摂取するとリフレッシュ効果、眠気防止、倦怠(けんたい)感の軽減などにつながることが知られています。
市販の栄養ドリンク、強壮剤にも添加され、また鎮痛薬や総合感冒薬などの医薬品にも用いられています。
さらに、体脂肪を分解するのに欠かせない酵素(リパーゼ)を活性化させる働きがあるため、ダイエットにも役立つとされています。
利尿作用もあり、むくみも軽減するといわれます。
国立がん研究センターは2015年5月、「コーヒーを1日に3?4杯飲む人は、ほとんど飲まない人より死亡リスクが24%低い」とのレポートを発表しました。コーヒーには、血糖値を調整するとされているクロロゲン酸とともに、血管内の機能を改善する効果があるとされるカフェインが含まれていることが、この結果につながったのではないかと推測されています。
過剰摂取で妊娠率低下などのおそれも
しかしデメリットとしては、1日に250mg以上のカフェインをとると、夜中に目覚める回数が多くなることが睡眠の研究実験で明らかになっているほか、1日に300mg以上のカフェインをとった場合は妊娠率が17%減少するという研究リポートがあります。
さらに、出産後も乳幼児突然死症候群(SIDS)を引き起こす危険性が高くなる、流産のリスクが2倍に高まるといった報告もあります。
コーヒー2杯分以上にあたるカフェインを取ると、カルシウムを失う可能性があるという指摘もあるので、妊婦や授乳中、妊娠を望む女性や育ち盛りの子どもは、カフェインを控えたほうがいいでしょう。
また、カフェインの耐性には個人差があり、過敏な人では少量でもめまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、下痢や吐き気などをもたらすことがあります。
カフェインには脳血管収縮作用があるため、人によっては頭痛を和らげる働きがありますが、その効果は長くは続かず、常用するとかえって頭痛が起こりやすくなるとの声もあります。
1日3~4杯を目安に
カフェインが含まれるコーヒーやお茶類はあくまでも嗜好品で、いうまでもなく病気を治す薬ではありません。
しかも過剰摂取にはリスクが多く、不快な症状を招くこともあります。
健康な人でも1日3?4杯程度にとどめ、カフェインを含まない麦茶やハーブティーなどと、バランス良く取り入れていきましょう。
監修:目黒西口クリニック院長 南雲久美子
runより:コーヒーというかカフェインほど良い悪いの意見が分かれるのも珍しいと思いますね(^▽^;)