-2米環境保護庁:除草剤、グリホサートは内分泌かく乱物質であるとする”説得力のある証拠はない” | 化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 電磁波過敏症 シックスクール問題を中心としたブログです

モンサントの報道担当は、 eメールに次のように書いた。
”政府は、除草剤が安全に使用できることを確実にするために非常に多くの調査を求めている。これらの調査のあるものは我々から出ることが求められるが、これらの調査の多くは、第三者の科学者及びラボにより実施される。EPA は人間と野生生物における内分泌経路へのグリホサートの影響の可能性を評価する11の検証された分析を見た。そのデータのレビューに基づき、EPA は’エストロゲン、アンドロゲン、又は甲状腺の経路との潜在的な相互作用の説得ある証拠は存在しなかった’と結論付け、この結論は国際的な評価ガイドラインに従って実施された他の安全性研究の結果と一致する”。
 ダウ、ワイルドライフ・インターナショナル、及び CeeTox はインターセプトのコメント要請に答えなかった。

安全に対する誤った意識
 産業への依存は、アンドロゲン、エストロゲン、及び甲状腺ホルモン作用を阻害する可能性についてのEPAの農薬スクリーニングの取り組みのいくつかの限界のほんのひとつである。
その取り組みはまた遅延に付きまとわれている。
議会が、農薬が内分泌かく乱物質であるかどうかを見るためにスクリーニングを開始するするようEPA に権限を与えたのは 1996年のことであった。
それなのに、6月の52の農薬スクリーニングは、テストが求められて以来ほとんど20年経過して初めて、プログラムから出てきた成果物であった。
 その間、我々の内分泌かく乱物質についての知識は急激に増加し、それらに関するテストの多くは時代遅れのものとなった。実際に、グリホサートのレビューのために提出された研究の多くは1970年代のものである。あるものは40年前のものである。
全部で27の産業側研究のうち15は、”内分泌かく乱”という用語が作り出された1991年より前のものである。
 内分泌研究の分野でこれらの研究が実施されて以来数十年間で、おそらく最も重要な発見は、ホルモン的に活性な化学物質はたとえ微量であっても強力な影響を持つことができるということである。
それなのに、EPAのスクリーニング・プログラムで使用されているカットオフ値は、最近の研究で影響を持つことが示されている最も低いレベルよりはるかに高かった。
 ”我々は、EPA が使用するカトオフ値より 1,000倍低いレベルで影響を見ている”と、バンデルバーグは述べて、そのような無神経なスクリーニングにより与えられる安全に対する誤った意識を警告した。
”それは、耳の遠いお祖父さんをテレビの前に連れてきて、聞こえますかと尋ね、彼が聞こえないと答えれば、テレビの音は出ていないと結論付けるようなものだ”。
 産業側に提供されたデータと同じように問題があるのは、EPA が考慮しない研究があることである。
”彼らは、その分野の他の人々が完全に妥当である考える研究を除外する”と、食品安全センターのシャーマンは述べた。
又は、グリホサート・レビューの場合のように、独立的に実施された研究により発見された有害性は検討されるかもしれないが退けられる。
 独立系の科学者らは、長年の規制における農薬産業の役割 (訳注5) について非難してきたし、利益相反のあるどのような研究も除外することを含んで、それを正す方法を提案してきたが、ほとんど前進はなかった。
 実際に、このレビューは切り抜けたが、グリホサートは現在、もっと大きいが同じく欠陥のあるもうひとつの規制のハードルに直面している。
15年毎に EPA は市場にある農薬を最新の科学に照らしてレビューしなくてはならない。
人への健康影響に関する研究を含み、今後数か月で完了することが期待されているグリホサートのレビューは、国際がん研究機関(IARC)が今年の3月にグリホサートをヒトに対する発がん性がおそらくあると分類した(訳注6)後に初めて行われるものである。もしEPA が、フランスやスリランカのようにグリホサートを登録しなければ、それは本質的には禁止されたことになる。
 モンサントは、最近の EPA レビューについて、”グリホサートの安全性は農業製品に関してまとめられた最も広範な世界的な人の健康データベースのひとつによって支持されている”とそのブログで述べつつ、その製品はやがて行われるのEPAのレビューで生きながらえるであろうと楽観しているように見える。
 残念ながら、モンサントがそのデータの大部分を提供している。
訳注1:参考情報
Bergeson & Campbell, P.C. 2015年7月10日 内分泌かく乱物質: EPA が内分泌かく乱物質スクリーニング・プログラム 第一段階評価を発表
訳注2
USEPA OFFICE OF CHEMICAL SAFETY AND POLLUTION PREVENTION, June 29, 2015
EDSP Weight of Evidence Conclusions on the Tier 1 Screening Assays for the List 1 Chemicals
EPA has completed its Weight of Evidence (WoE) assessment evaluating results of the Endocrine Screening Program (EDSP) Tier l screening assays for the List l chemicals. The WoE documents for the 52 chemicals are listed in Attachment A along with the chemical and report identifiers. 
Executive Summary
There is no convincing evidence of a potential interaction with the estrogen pathway for glyphosate.
No androgen-related effects were seen in the wildlife Part 158 studies.
No thyroid-related effects were noted in any of the Part 158 studies.
Based on weight of evidence considerations, mammalian or wildlife EDSP Tier 2 testing is not recommended for glyphosate since there was no convincing evidence of potential interaction with the estrogen, androgen or thyroid pathways.
訳注3
EHP 2012年4月号:論説 環境化学物質:低用量影響の評価 リンダ S. バーンバウム
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/research/ehp/12_04_ehp_Low-Dose_Effects.htmlhttp://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/kaigai/kaigai_09/09_04/090416_EPA_tests_pesticide.html
訳注4
ワシントンポスト 2009年4月16日 EPA 農薬中の化学物質のテストを義務付け ヒトと動物へのリスク判断が目標
訳注5
BioScience 2014年10月6日 産業側の影響ををまともに受け
農薬規制
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/eu/usa/articles/BS_141006_Pesticide_Regulation_amid_the_Influence_of_Industry.html
訳注6
発がん性関連参考情報
Triple Pundit 2015年3月26日 モンサント ラウンドアップががんに関連するとする WHO の報告書を攻撃 
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/eu/news/Triple_Pundit_150326_Monsanto_Attacks_WHO_Roundup.html
29 October 2015, E-mail to EC from 30 NGOs in EU who call for partial glyphosate ban:
http://env-health.org/IMG/pdf/2015_10_29ngo_letter_glyphosate.pdf
http://env-health.org/IMG/pdf/2015_10_29ngo_letter_glyphosate.pdf
Glyphosate - Need for a robust and credible scientific assessment of carcinogenicity