runより:長い記事になるので何パートかに分けます。
本文の区切りで決めるので10記事以上になるかもしれないです(^▽^;)
http://www.env.go.jp/air/teishuha/tebiki/02.pdf
低周波音問題対応のための「手引」
1. 低周波音苦情対応の進め方
本手引は、固定発生源*から発生する低周波音について苦情が発生した場合に、苦情内容の把握・測定を行い、低周波音問題対応のための「評価指針」(以下評価指針とする。)に基づき評価することにより、低周波音問題の解決に至る道筋を示すものである。
*固定発生源:ある時間連続的に低周波音を発生する固定された音源に適用する。
交通機関等の移動音源や発破・爆発等からの低周波音苦情には適用しない。
2. 申し立て内容の把握
低周波音が原因と思われる申し立てが発生した場合の最も重要な点は、苦情申立者(以下苦情者とする。)の申し立て内容を的確に把握することである。
特に、電話で受け付けた際は内容を丁寧に聞き取ることが重要である。
○聞き取り調査のチェックリスト
受付対応
・対応者:
・対応日:
・対応方法:電話・面談
・苦情者:氏名、連絡先など
・住所:
・人数:単数・複数
申し立て内容
・発生所在地:
・場所:屋外・屋内(居間・寝室など)
・家屋の状況:一戸建て(2階建て、平屋など)、集合住宅(居住階数)
・被害状況:建具等のがたつき、圧迫感や振動感や違和感などの不快感音は聞こえるか(感じるか)、地盤振動はあるか
・建具等のがたつきがある場合:特定の建具ががたつく、家中の建具ががたつく
・音が聞こえる場合:どんな音か
・窓を開けると:楽になる、苦しくなる
音が聞こえる(感じる)、聞こえない(感じない)
・窓を閉めると:楽になる、苦しくなる
音が聞こえる(感じる)、聞こえない(感じない)
・家屋内の部屋毎の感じ方の差:音を感じる部屋・感じない部屋があるか
・部屋の中の強く感じる場所:壁際、中央、床、その他(定在波の存在の確認)
・時間帯:昼(午前、午後、夕刻)、夜、睡眠時、一日中、その他風の強い日、雨の日等
・継続時間等:連続的である、短時間の現象である、常に変化している(何分間隔)
・時間的経過:いつ頃から(何年前、何ヶ月前から、何かの出来事の時から)
・本人の申し立てる発生源:
・特記事項:その他の申し立て
【注意】低周波音問題は個人差が大きく、苦情の申し立てが周辺で1軒、家族で一人のみという場合もあり、苦情者が精神的に孤立している場合も多い。
担当者はその点を充分配慮して対応することが極めて重要である。
窓の開閉に関する項目は、低周波音とその他の騒音成分の影響を調べるものである。
一般的に窓を開けている場合は、屋外からの騒音成分により低周波音が隠れて聞こえなく(感じなく)なることがある。
一方、窓を閉めた場合には、騒音成分のみが遮音され低周波音が際立って聞こえる(感じる)ことがある。
また、低周波音の波長と部屋の寸法との関係によっては定在波*が発生しやすく、同じ部屋の中でも場所によって感じ方が異なることがある。
そのため、どの場所が最も強く感じるかを聞き取る必要がある。
*定在波:部屋の中で、壁と壁の間の距離と音の波長の半分が一致すると、音の干渉により室内で音の分布が一定となり、壁際の音圧が大きく部屋の中央の音圧が小さくなる現象が発生する。
この状態の音波を定在波という。
周波数が高く波長が短いと、壁際と部屋の中央の音圧が大きくなることもある。