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カフェインレスコーヒー 健康志向の高まりで注目 女性やシニア層が関心
2015年11月29日
BizBuz
サードウェーブコーヒーやコンビニコーヒーなどが話題となったコーヒー市場だが、健康志向の高まりなどから、覚醒作用などがあるカフェインをカットした「カフェインレスコーヒー」が注目されている。
9月にUCC上島珈琲が新商品を投入したほか、ネスレ日本や「無印良品」の良品計画なども販売しており、タリーズコーヒーやスターバックスコーヒーなどの大手コーヒーチェーンも提供している。これまでのメインターゲットだった妊産婦や授乳期の女性ばかりでなく、健康志向の高まりなどで、若い女性や眠りを気にするシニア層などを中心にニーズが増えてきているという。
カフェインレスコーヒーは、デカフェとも言われ、一般にカフェインを90%以上カットしたコーヒーのことを指す。
調査会社のユーロモニターによると、2014年の日本のコーヒー(豆、インスタント、RTD飲料含む)の小売市場金額は1兆9128億円で、そのうち、低カフェイン・カフェインレスコーヒーの小売市場金額は187億円と約1%ほどという。
国内カフェインレスコーヒー市場でシェア7割を誇るというネスレ日本では、生豆を水に入れてカフェインを取り除く抽出法を採用し、コーヒー豆が持っている香りや味などの特長を損なわないようにカフェインを97%除去したソリュブルコーヒー「ネスカフェ ゴールドブレンド カフェインレス」を1970年に発売。売り上げは04~14年の10年で約1.6倍に増加したという。
UCC上島珈琲は「UCC おいしいカフェインレスコーヒー」シリーズを9月に発売。
レギュラーコーヒー(粉タイプ)、ドリップコーヒー、インスタントコーヒーの3商品があり、同社広報によると、いずれも発売2カ月で初年度の販売目標達成に向けて順調に推移しているといい、消費者の声も「通常のコーヒーの商品と比べ遜色ない味わいと味覚の面で評価をいただいている」という。
大手コーヒーチェーン店のタリーズコーヒーでは、メインターゲットである女性層にカフェインレスでも普通のコーヒーと変わらない味わいを提供しようと素材からこだわったコーヒー豆「デカフェ エチオピアモカ」を12年に発売。
客の要望があれば、店内でもドリンクとして提供している店舗もあり、タリーズコーヒージャパン広報によると、カフェインレスコーヒー提供開始当初は病院内の店舗などでのニーズが高かったが、カフェインレスコーヒーのコーヒスクールを始めたことなどで徐々に浸透し、「ここ最近は女性やシニアを中心に購入者が増えている。
昨今の健康志向の高まりも影響しているのでは」と分析している。
ネスレ日本も客の要望を受け、同社の直営コーヒーショップ「ネスカフェ原宿店」(東京都渋谷区)で、9月からカフェインレスコーヒーの提供を始めた。
さらにカフェインレスコーヒーを体験してもらおうと、このほど、東京都内で通常のコーヒー(ネスカフェ ゴールドブレンド)との飲み比べ試飲会を実施。参加した70代の女性は「カフェインレスだと言われないと気がつかない。
夕方以降はカフェインの入った飲料は飲まないようにしているので、カフェインレスの方が安心」と感想を語り、40代の女性も「味はさほど変わらない」と好評だった。
同社ソリュブルコーヒービジネス部の高岡二郎さんは「試飲会でも(カフェインレスコーヒーは)香りがいい、通常のものと比べても違いがないという声もいただいている。
昼間は通常のものを飲んでもらって、眠りを気にする人などは、夜はカフェインレスコーヒーを飲んでもらうといった、“飲み分け”を勧めていきたい」と話す。
じわじわと人気が広がってきているカフェインレスコーヒー。コーヒー市場で大きなブームを巻き起こせるか注目だ。
runより:残念ながら一度も見た事が無いのですが一度飲んでみたいですね。