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先週の岩手日報を書き起こしました。


・「化学物質過敏症」は略してCSまたはMCSと呼ばれる事が多い、2009年に厚生労働省の病名リストに登録された「誰でもかかる可能性のある深刻な病」です。
原因の多くは身の回りにある化学物質なので、治療に「薬」を使うことさえ大きなリスクが伴います。
全国の患者数は100万人ともいわれますが、診療できる医師はごく限られています。
先週の土曜日東京・浅草で「みんなのアレルギーEXPO20015」というイベントが開催されました。
全国各地から集まった企業や団体がアレルギーと環境について、商品や情報を提供するだけではなく「情報を共有」し同じ悩みを持つ人々の「交流」の場が生まれました。
50もの出典の中で特ににぎわっていたのがCSのブースです。
CSを患う女性たち自らが全国の自治体の取り組みやCSでも安心して使える生活用品、参考書籍などの紹介をしながら、経験を踏まえて訪れた人たちに丁寧に応対をされてました。
「新幹線で朝一番に駆け付けたご夫婦もいたのよ」と出典したCSの一人、Aさんから後で話を聞きました。
「子供がCSと診断されたが相談できるあてもなく、どうやって暮らしていいか途方に暮れている、助けてほしい」と。
その気持ちはよくわかるし、具体的にアドバイスできるのは同じCS患者しかいないとAさんは言います。
だからこそ「情報の共有と交換が欠かせない」のだ。
例えばシックハウスが悪化してCSを発症した場合、原因物質が潜む「自分の住まい」で昼夜を問わずダメージを受けますが「敵」は空気中に漂っていたり壁材に使われた接着剤に潜伏するなど、製品の特性や除去が難しいのです。
世間では「いいニオイ」の生活用品、例えばシャンプーや柔軟剤、芳香剤の香料などが、CS患者にとっては呼吸を妨げ目がチカチカする危険があります。
どんな化学物質が使えわれているのか、自分の身体が「どれの何に反応」しているのか、商況の改善をはかるのに「衣食住におけるモノ」との付き合いを総点検する気の遠くなるような作業の繰り返しを続けています。
「なぜ自分がこんな目にあわないといけないのかと悩むより、せっかく真実がわかる一番のセンサーになったと思えば、誰にでもあるリスクを誰にでも避けられるリスクに変えたい」と語るAさん。
見せかけの社会を嗅ぎ分ける力をいち早く取り戻した人なのかもしれない。
(環境研究学トランスレーター、盛岡市在住)