オフィスで香り過敏症を切り抜ける 4つの方法 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・出典;化学物質問題市民研究会
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/index.html
・PayScale 2015年6月19日
オフィスで香り過敏症を切り抜ける 4つの方法
エスター・ロンバルディ (PayScale)

情報源:PayScale, Jun 19, 2015
4 Ways to Survive Fragrance Sensitivity in the Office
By Esther Lombardi, PayScale
http://www.payscale.com/career-news/2015/06/
4-ways-to-survive-fragrance-sensitivity-in-the-office

訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会)
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載日:2015年7月7日
このページへのリンク:
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/sick_school/cs_kaigai/USA/
4_Ways_to_Survive_Fragrance_Sensitivityhtml.html

訳注:この記事はアメリカのビジネス・コンサルタント会社のハウツーもののひとつで、オフィスで”香り”に過敏な従業員が、その状況にいかに対処するかについて助言しています。

この記事に対して、実際の患者6人から 6つのコメントが寄せられていますが、興味深いと思われるので、これらのコメントも紹介しました。

これらのコメントは、基本的にはこの記事は化学物質過敏症を正しく理解していないと批判的です。

 私たちの様々な身体手入れ用品に染み込ませられた香りの種類は約 5,000あります。

ある人には爽やかで新鮮な香りも、香り過敏症の人には、くしゃみ、頭痛、皮膚反応、そして呼吸困難さえもたらすことがあるアレルギー攻撃の前触れです。

抗ヒスタミン剤(訳注:抗アレルギー薬)も役立ちますが、最善の治療は暴露を低減することです。

問題は、あなたの雇用主があなたの体調にどのくらい便宜を図らなくてはならないかということです。

 香り過敏症は最近、ブレディさんと家電量販店(United Refrigeration)の裁判で有名になりました。

クリスチャン・ブレディさんは、彼女の元雇用主が彼女が化学物質、香水、そしてローションに過敏であるという理由で彼女を差別したと主張しています。

 この問題は、訴訟に持ち込まれていますが、それは多くの従業員が経験している問題を明らかにしています。

米・国立衛生研究所(NIH)の調査、及びその後のウェスト・ジョージア大学による調査は、アメリカ人の30%が香りに過敏で不快な症状を経験をしていることを示しました。MCS America によれば、4,500万人の労働者が化学物質への過敏による影響を受けています。

 あなたはすでに香水やコロンの有害な香りがオフィスに充満しているのを経験しているかもしれません。

状況が非常に悪くなると、強烈なにおいのために、あなたはくしゃみを止めることができないかもしれないし、仕事に集中できないかもしれません。

 香りと化学物質アレルギーに関連する問題はますます広まり、そのことがいくつかの会社にもっと保護的なアプローチを取らせています。

特に現在、香り過敏症又は多種化学物質過敏症によるアレルギーはアメリカ障害者法 (Americans with Disabilities Act) の対象とみなされるかもしれません。

 確かに、”過敏”がアメリカ障害者法(ADA)の下に障害のレベルになるかどうか曖昧です。

それは、この問題がまだ重要視されていないということがその原因の一部であるように見えます。

DiMuroGinsberg(訳注:法律・税務サービス会社)の弁護士ジョナサン・ムークは、香り又は刺激物質への過敏を示す医学的症状を持つ個人は、実際に障害を持ち、合理的な調停を受ける資格があるのだから、現在ではアメリカ障害者法によりカバーされるかも知れないと、説明しています。

 全てを踏まえて、あなたのオフィスのこれらの有害な香りによる被害を切り抜けるために、あなたは何ができるでしょうか?


1. 仲よくすること

 第一歩は、直接的なアプローチです。

あなたは、毎朝大量の香りをまき散らす人に話をしたことがありますか? 

たとえその人が個人的な友人でなくても、同僚従業員の多くは喜んで彼らの香りの選択、又は香りをつけないことに協力してくれるかもしれません。

少なくとも、職場にいる間は香りを手加減してくれるかもしれません。


2. オフィスの方針を調査すること

 もし、あなたの最初のアプローチがうまくいかなければ、においや香りの付いた製品について会社の方針があるかどうかを調べてください。

ある会社ではすでに、あなたが職場で過ごしやすくなるような規則を従業員手帳に記載しています。

その方針は、しばしば、コロン、ひげそりローション、香水、防臭剤、顔/身体ローション、ヘアースプレイ、又はこれらの類似品に関連しています。

しかし、ある人事部ではこの方針を、洗浄剤、空気洗浄機、その他の香りづけ製品を含んで、オフィス内のいかなる香りにも拡大しています。


3. 調停を求めること

 例え公式の方針がなくても、あなたは管理者又は人事部代表者に助けを求めてアプローチすることができます。

あなたの管理者は、しばしばあなたの状況を劇的に改善する簡単な解決を提案することができます。

例えば、あなたをオフィス内の異なる場所に配置する、あなたにマスクを付けさせる、又は香り問題を正すための調整などです。

(彼らは全社的にeメールを送付し、香りの使用を禁止するかもしれません)。


4. 柔軟なスケジュールが取れるかどうかチェックすること

 あなたの仕事の内容、そしてオフィス環境の柔軟性にもよりますが、あなたは仕事の場所を変えることができるかもしれません。

家で働く、異なるオフィスに移る、又はあなたの仕事を完全に異なるやり方にするなどです。

あなたの上司は、あなたが会議にスカイプで参加することを許してくれるかもしれません。

そして、あなたの会社や監督者との業務関連に特有なその他の選択肢があるかもしれません。

 あなたが働きたいということを、そしてあなたが誰に対しても喜んで柔軟に対応することを示せば、あなたの雇用主は肯定的な対応をするでしょう。

 あなたの考えをお知らせください。
 あなたは職場で香りに過敏ですか? それは仕事に影響がありますか? あなたから話をお聞きしたい。

このブログにコメントするか、ツイッターでの議論に参加ください。


 6つのコメント
6. 化学的障害者 2015年6月20日

 私が礼儀をわきまえて述べることができることは、上記の提案の全てを何回も繰り返して言うことです。

私は薬物治療と処方薬に対して重篤で生命の危険を及ぼすような反応をする化学物質障害者です。抗ヒスタミン剤すらもです。

私にアレルギーはありません。

この記事には危害を引き起こす多くの可能性があり、私はあなたの読者もまた下記のコメントを読むことを望みます。

私は37歳です。

私は人生の全てをMCSで失いました。


5. シルバー 2015年6月20日

   化学物質過敏症は現実のものであり、大きな問題となっています。

私たちの多くにとって、職場環境が非常に有害なので、仕事を続けることを諦めなくてはなりません。

私は、長年、香りのない作業環境を作ろうと頑張ってきましたが、最後に私はもう働くことができないという事実に直面しなくてはなりませんでした。

私は悲しみに打ちひしがれました。

私は仕事が好きでした。

多くの人が化学物質過敏症とアレルギーを混同しています。

これは、抗ヒスタミン剤を飲み、状況を克服するというようなものではありません。

化学物質過敏症は体内に有毒反応を引き起こします。

そして曝露期間が長ければ長いほど、その症状は重くなります。

ブレインフォグ(訳注:慢性疲労症候群(CFS)特有の高次脳機能障害、思考に靄がかかったような状態の通称)、筋肉痛と振戦(訳注:(しんせん) 筋肉の収縮、弛緩が繰り返された場合に起こる不随意のリズミカル運動)、集中力欠如、疲労、頭痛、そしてもっと多くの症状・・・。人はそれぞれ異なった反応を示しますが、それが多種化学物質反応です。

それは人を衰弱させ、孤立させる病気です。


4. トゥレジオ 2015年6月20日

 私は多種化学物質過敏症であり、それは、ゲイン(Gain)の洗剤と、空気浄化装置を避けることから始まりました。

次に、P&G 洗濯洗剤タイドリキッドウィズファブリーズ、そしてバウンス(Bounce)乾燥機用柔軟仕上げシート。

そして私は、職場の同僚の無神経のために病気が一段と悪くなりました。

カナダでは MCS は認定された病気なので(2000年)、私はペーパーワークの仕事をする権利があり、会社には困難な状況を調整する義務があります。

それなのに私の職場は知識と支援が欠如しており、ある同僚らは、私が仕事をすることを不可能にする製品の使用を変えようとしません。

私たちにはカナダ人権法(2007)に対する権利があるのだから、香りのない職場にするのは、まさに監督者の仕事です。

激しい反応を4回、経験した後、私は MCS だけでなく、慢性疲労症候(CFS)、及びその他の合併症状になりましたが、これらはすべて、思いやり、教育、及び支援の欠如のためです。(中略)

 もしそれがアレルゲン(アレルギーを引き起こす物質)なら抗ヒスタミン剤は役に立つかもしれませんが、それは香水やコロン、ひげそりローション、空気洗浄機、クリーニング用品中にある化学物質には何の役にも立ちません。

環境医学の分野で認められている高名な人々からの情報に基づく MCS の事実を含まない記事を書く前に、どうぞあなた自身が勉強してください。 (以下略)


3. 汚染に極めて”感受性が高い” 2015年6月20日

 このますます大きくなっている問題について書いていただきありがとうございます。

香りの化学物質は屋内空気汚染であり、タバコの煙と同様に多くの有害な化学物質を含むので、健康影響を人々に及ぼします。

喫煙が許される場所では煙から逃れることができないのと同様に、香りが許される場所では香りから逃れることはできません。(中略)

 あなたの提案 No.1 は香りの化学物質が”過敏性”の人に及ぼす影響(これは私たちがアレルギーと呼ぶものと同じではありません)の過酷さについての理解が欠けていることを示しています。

害を及ぼされている人に生命をも脅かす状況の中に留まることを、そして彼らを害している人々にうまく話すよう助言していますが、そんなことで解決は出来ません。

彼らが是非とも必要とすることは、新鮮な空気のある場所に、又は病院に、直ぐに逃げ出すことです。

香りの害を受けない政策は、誰にでも、すぐには影響が出ない人々にとっても、よいことです。

タバコの煙の害を受けない政策もまた、人の健康を守るために法律が制定されました。

そしてその実施は管理者の責任であり、煙によって有害影響を受けている、又は身体障害が出ている人々の責任ではありません。

健康な空気は、誰でもが快適に仕事ができるようにします。


2. ドーリ 2015年6月19日

 この記事は、化学物質過敏症がどのような障害をもたらすかということについて知らないで書かれていることを示しています。

車いすの障害者に対してなら、あなたはこのような書き方をしなかったでしょう。

私たちは、他の障害者と同じ権利を与えられていません。

これほど敬意を示されない障害はほかにありません。

これは軽いアレルギーではありません。

それは精神的外傷を与え、人生を変えてしまいます。


1. スーザン 2015年6月19日

 私は上記の提案の全てを試みました。

私は、香り及び多くの化学物質によりアナフィラキシーになりました。

空気洗浄機、手の除菌ローション、洗剤、身の回り用品など。

私はまた喘息持ちであり、神経衰弱でもあります。

提案されているようなアプローチは良いでしょうが、人は、何か楽しんでいるものを止めるよう求められたら怒るでしょう。

そのことが残念ながら私の身に起こりました。私の健康問題のために、私は、仕事を、友人を、そして家族の一員を失いました。

どうぞ、私たちを支援し、皆に知らせてください。

私たちは非常に誤解されています。

ありがとう。


runより:化学物質過敏症の苦しみに国境は無いという事ですね。