・電磁波問題市民研究会
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電磁波過敏症って何? - 対処法を考える集い (上) 宮田幹夫先生ご講演
当会主催で2013年12月1日に都内で「電磁波過敏症って何?-対処法を考える集い」を開催し、64名が参加、ご講演、ご報告の後、活発な質疑応答が行われました。
今号は、その「第一部」の内容を掲載します。
化学物質過敏症・電磁波過敏症の臨床・研究の第一人者である宮田幹夫先生(北里大学名誉教授)によるご講演です
。紙幅の都合で、一部省略等をさせていただきました。【会報編集担当】
ただいまご紹介いただきましたが、第一人者ではなくて、他にやってくれる医者がいないので、少ない医者という意味でご理解いただければと思います。
電磁波は、においも味もないので、その健康障害は、どうしても気付くのが遅くなります。
電磁波過敏症の人は、電磁波に早く気が付く、いわばカナリア的な人ですから、その方々の警告を受け入れることが本当は私たちの使命なのですが、なかなか世の中はそうはいかないものです。
体に影響しない電磁波はない
放射線から静磁場まである電磁波の中で体に影響しないものは何もありません。紫外線が当たると日焼けという痕跡が体に残ります。
可視光線も電磁波ですが、網膜の感光物質が光に当たって変質した瞬間に電気が起こるから物が見えますす。タンパク質の変質という影響が起きているわけなのです。赤外線でも白内障が起こります。
体に吸収されたエネルギーは原則として必ず何かします。
熱作用と非熱作用
これまでは、電磁波の健康障害は熱作用によるものを中心に考えられてきました。
熱作用とは、体に吸収された電磁波が熱を出すことです。
電磁波の波長と全身や体の一部(眼球など)の長さが一致すると共振が起き、より発熱してホットスポットができたりします。
ところが、熱作用だけではなくて、低周波の場合の非熱作用による影響もわかってきました。
カルシウムの代謝異常や、活性酸素の発生などがあります。
細胞の中の情報伝達はカルシウムがやっているので、代謝異常が起これば神経系に異常が出ますから、敏感な人に中枢神経症状が出ても不思議はありません。
電磁波による影響については、このあたりまでわかっていますが、まだまだわからないことがいっぱいあります。
国の基準は熱作用についてだけです。
非熱作用に関しては、何の基準もありません。
健康障害の報告例
電磁波による主な障害報告
50Hz前後
小児白血病、カタツムリの早死、脳腫瘍、先天奇形、乳がん、心拍数増加、不整脈、心筋梗塞、細胞からのCa流出、認知症、ベンゼンの毒性増強、電車運転手の認知症増加
超長波—IH調理器
まだハッキリした報告がありません。
パソコン漏洩電磁波
神経伝達物質の変調、白内障、調節障害、角膜ビラン、アレルギーの増悪、肥満細胞からのヒスタミン流出、血糖値の上昇
携帯マイクロ波(電子レンジとほぼ同様の周波数)
脳腫瘍、脳血液関門の拡大、頭痛、神経細胞の減少、脳神経伝達物質の変動、脳血流変動、不定愁訴、鶏卵孵化障害、精子数減少、中継基地周辺で不定愁訴の増加、中継基地周辺のガンの増加 、母親携帯電話使用で発達障害増加
電磁波による健康障害などについては膨大な研究報告がありますが、日本ばかりではなく、世界中がほとんど無視しています。
スイスで電車の運転手は駅務員に比べて認知症が非常に多いという報告があります。
運転手はモーターの上に乗っているようなものですから。
IHヒーターについては研究報告がまだありません。
パソコンの漏洩電磁波もけっこう多く、アレルギー憎悪などの報告があります。
携帯電話が増えています。
電磁波は細胞分裂が盛んなところほど影響を及ぼします。
一番盛んなのは、睾丸と、妊娠初期の胎児の細胞です。
ですから、精子が減少して不妊になる恐れがあります。
母親が携帯電話を使用していると、生まれてくる子どもに発達障害が2倍多いとの報告があります。
また、子どもは頭蓋骨が薄いので、電磁波が脳幹まで到達します。
しかし、日本は一生懸命、子どもに携帯電話を持たせようとしています。
とにかく商売が最優先されています。