・アロマテラピーと精油類の証拠の要約
Summary of the Evidence for Aromatherapy and Essential Oils
癌になった人の補完代替医療(CAM)治療に関する人間の研究結果を評価するのに読者を援助するため、各種治療に関する証拠の強み(すなわち、証拠のレベル)は可能な限り常に提供した。
証拠のレベルの分析を適切にするために、研究は次のことが必要がである。
・査読科学雑誌に発表される
・腫瘍の反応や生存の改善、測定した生活の質改善といった治療成果や結果の報告
・有意な評価ができるような十分詳しく臨床的所見を記述
研究計画の統計的強さおよび測定した治療結果(すなわち、評価項目)に基づき人間での研究を明らかにするために、個々のレベルの証拠スコアを出した。その結果生じた2 つのスコアを、次に、全体のスコアを得るために組み合わせた。
このこの要約中で述べた人間での研究を明らかにする証拠に関し、ススコアレベルの表を下に示す。
癌の人へのCAM治療患者の証拠分析レベルに関するスコアやその他の情報の説明は、癌の補完代替医療に関する人間での研究の証拠レベルを参照しなさい。
* Levels of Evidence for Human Studies of Cancer Complementary and AlternativeMedicines1
QOL = 生活の質
*参考(渡部による)
証拠スコアのレベル(NCI の区分)
* National Cancer Institure, Levels of Evidence for Human Studies of Cancer
Complementary and Alternative Medicine (PDQ®).
http://www.cancer.gov/cancertopics/pdq/levels-evidence-cam/HealthProfessional
(2012 年1月31 日現在)これは研究計画の強さと測定した評価項目のスコアとを組み合わせて表される。
研究計画の強さは1 ~ 4 に分けられ、1 が最も強く数字が大きくなるほど弱い。
同じアラビア数字内ではi の研究計画が強く、ii、iii の順に弱くなる。
1. 無作為対照臨床試験:2 つに区分する。
i. 二重盲検
ii. 単純盲検
2. 非無作為対照臨床試験
3. ケースシリーズ:3 つに区分する
i. 集団を元にした連続症例シリーズ
ii. 連続症例シリーズ
iii. 非連続症例シリーズ
評価項目スコアのレベル
評価項目の強さはA ~ D に分けられ、A が最も強く、D が最も弱い。同じアルファベット内ではi が最も強く、ii、iii と弱くなる。
A. 全死亡率(あるいは全生存なども使われる)
B. 特定死因死亡率
C. 注意深く評価された生活の質
D. 間接的代理評価項目
i. 無病で生存
ii. 進行がない生存
iii. 腫瘍の反応率
【訳者あとがき】
最近、さまざまな所で、??という時があります。
方々でかすかな臭い出会います。
香料といっても秋の初めに、ふと香るキンモクセイに違和感を覚えたことはありません。
すてきな香りです。
しかし、それを1日中かがされればどうでしょうか。人によっては頭痛や喘息、皮膚炎などのさまざまな香料の影響を受けているそうです。
このような方々がいるのに、たぶん「善意」と臭いで客を釣ろうという「商魂」から建物内を香料で「燻蒸」している方々がいます。病弱な人や幼い人、妊婦が集まる病院で、香料を使って「善意のサービス」
をしているところがあります。
しかし、アロマテラピーが有効であるという証拠は、NCI の本翻訳に示されているように貧弱です。
アロマテラピーを不特定の人を相手に行うというのは、貴重なリソースを無駄に使うことになります。
アロマテラピーは患者にふさわしい方法と時期に行わなければなりません。ある病院ではアロマが苦痛なので、通常の営業時間に通院できないという患者がいます。
これはアロマを悪意なく充満させていても、間接的に患者に害を与えているのでないでしょうか。
昔は化学物質や医学・生物に関する知識が今ほど発達していないので、精油の健康影響が良くわかりませんでした。
しかし、この米国のNCI の報告で分かるように、
① 研究計画が良い臨床研究で、アロマテラピーの有効性を示す証拠は不十分であり、
② アロマテラピーに使う精油が皮膚炎などを起こし、
③ 精油の一部にエストロゲン作用などがあり、思春期前男性で女性化乳房を起こした。
以上のように、アロマ使用を病院で行うのは疑問です。
善意であっても、香料の無差別な使用は一部の人にはつらいことです。
病院のみならず、多くの場所で香料で不特定多数の人間を「薫蒸する」ことは慎むべきです。
2012 年2 月8 日渡部和男
runより:長所短所ありますが私は懐疑的だと感じました。
もちろん効果がある人はあるので否定は出来ませんがもし使うなら調合士による高級な物を使う方がいいと思います。