日本人は、こんなに多種類の有害化学物質を体に取り込んでいる! | 化学物質過敏症 runのブログ

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・日本人は、こんなに多種類の有害化学物質を体に取り込んでいる!
広報委員会

1 日本人は、長年、多種類の化学物質に曝されている
 環境省環境保健部環境リスク評価室から『日本における化学物質のばく露量について2013』のパンフレット(以下、「本パンフレット」という)が発行されました。
 平成14年度から22年度にかけて環境省は、「ダイオキシン類をはじめとする化学物質の人への蓄積量調査」を行い、ダイオキシン類、重金属、農薬、残留性有機汚染物質(POPs)などの血中・尿中濃度、食事含有量などを調査してきました。
 そして、上記調査は23年度に「化学物質の人へのばく露量モニタリング調査」に名称を変更して継続され、本パンフレットは、24年度までの調査結果(以下、「本調査」といいます)をまとめたものです。
 本パンフレットによると、日本人の血液や尿から数多くの化学物質が検出されています。

つまり、平均的な日本人の体内には、こんなにもたくさんの有害な化学物質が取り込まれているということです。

2 どんな化学物質が取り込まれているの?
 本調査によるとダイオキシン類は、調査した170人すべての人の血液から0.42~56pg-TEQ/g-fatの範囲で検出されました。

ダイオキシン類は意図的に使用する化学物質ではないので、非意図的に環境中に排出されたダイオキシン類が生物等に蓄積し、食事を通じて、私たちの体に取り込まれていると考えられます。

本調査では30人分について、調査期間中の3日間に食べた食事をすべて容器に保管し、後日回収する「陰膳方式」による食事調査をしていますが、対象となった全ての食事から0.035~2.4pg-TEQ/kg体重/日のダイオキシン類が検出されました。
 水銀、鉛、カドミウム、ヒ素、銅、セレン、亜鉛の重金属についても、同じく全調査対象者の血液から検出されています。

重金属も食事を通じての摂取が多いと考えられており、特に、日本人の水銀摂取の80%以上が魚介類由来と言われています。

本調査によれば、食事経由のメチル水銀の摂取量は、最も高かった人で0.29μg/kg体重/日でした。

メチル水銀の成人の一日耐容摂取量は0.29μg/kg体重/日なので、耐容摂取量をかろうじて上回っていません。

しかし、この一日耐容摂取量は成人を基準としたものです。

低濃度の水銀摂取が胎児に影響を与える可能性を懸念する研究結果が報告されていることから、食品安全委員会では、ハイリスクグループである妊婦や妊娠をしている可能性がある女性の耐容週間摂取量を2.0μg/kg体重/週と設定しています。

メチル水銀が0.29μg/kg体重/日含まれる食事を7日間続けて取れば2.03μg/kg体重/週となることから分かるとおり、私たちはこの耐容週間摂取量を超えてしまう可能性があるほど高い値のメチル水銀を食事を介して摂取していることになります。
 食事調査の結果からは、残念ながら、日本では何十年も前に使用禁止となっているPCBやDDTなどのPOPs類も含まれていることが分かります。
その他、本調査の尿検査の結果からは、有機リン系農薬の代謝物(DMP)や、プラスチックの可塑剤に使われるフタル酸エステルの代謝物、抗菌成分として使われるトリクロサンなどが全ての人から検出されています。

3 有害化学物質を取り込まないために
 環境省は本パンフレットで、これらの結果は耐容摂取量を超えるものではないから安心、と言いたいようです。

しかし、耐容摂取量は、大人がそれぞれの物質を単独で取り込んだときのリスクを前提とするものです。

こんなにたくさんの有害な化学物質が同時に私たちの体に取り込まれても本当に大丈夫と言えるのでしょうか。

特にハイリスクグループの胎児や妊婦のことを考えると、とても安心できる状況ではありません。

国民会議では今後も、次世代への影響を少なくするための活動に取り組んでいく予定
です。