発達障害の原因としての環境化学物質 | 化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 電磁波過敏症 シックスクール問題を中心としたブログです

・出展:ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議
http://kokumin-kaigi.org/

・発達障害の原因としての環境化学物質
農薬、PCB など発達神経毒性をもつ化学物質 放射線や突然変異をおこす化学物質をさけることによる予防
環境脳神経科学情報センター代表
首都大学東京大学院人間健康科学研究科客員教授
黒田洋一郎

発達障害児は増えている
 神尾先生には、大変分かりやすく自閉スペクトラム症の話をしていただきました。

先ほど、発達障害の子どもが増えたかどうかという質問がありました。

神尾先生のご回答にあったように、自閉症の診断基準自体がガラッと変わったこともありますし、障害を持つ方が病院に来るかどうかという問題もあるので、疫学的に増えたかどうかを判断するのは非常に難しいと思います。
 しかし、カリフォルニア州では、1990年から自閉症を登録する制度があります。

自閉症だと診断されると、州の保護が受けられるので、自閉症の可能性があると思えば、親も躊躇なく子どもに診断を受けさせるそうです。

アメリカでも診断基準が変わりましたが、統計学的な処理をすると、診断基準の違いによる増加は40%と考えられるという論文が出ています。

すから、残りの60%が他の病因ということになります。

発達障害児の増加要因は環境化学物質
 私のように基礎研究をやっていると、たとえば、サリドマイドでも、バルプロ酸でも胎児のある時期にばく露すると自閉症になることがありますし、農薬でも、PCBばく露でも自閉症になるリスクが高くなることがよく分かっていますから、そういった化学物質にばく露された分だけ絶対増えているはずだと思っています。

疫学は結論が出にくい学問なので、おそらく増えたかどうかを判断するためのデータが整うまでに、10年か20年くらいかかるでしょう。
 少なくともカリフォルニアでは実数が増えており、その原因として考えられるのは、環境化学物質の人体汚染とか、低体重・仮死など出産時のトラブルなどでしょう。

発達障害の原因として環境化学物質が疑われたのは、遺伝が原因だとすると、数十年で数千人の子どもに同じ遺伝子変異が起こるということが、遺伝学の基本からは考えられないからです。