経験者に聞く! 虐待を受けて育った子どもの将来とは | 化学物質過敏症 runのブログ

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アメーバニュースより

http://news.ameba.jp/20141104-569/
経験者に聞く! 虐待を受けて育った子どもの将来とは
2014年11月04日 20時00分
【ママからのご相談】
気になっていることがあります。

3歳になる娘のお友達の様子がここ1か月ほど変なんです。

以前は無邪気で活発な女の子だったのに最近ずっと元気がありません。

あるとき、その子が転んだので、「大丈夫?」と、起き上がるのに手を貸すと、背中に数か所の青あざを見てしまいました……。とっさに“虐待”の2文字が頭をよぎりました。

その子のママとは親しくさせてもらっています。

私、怖くてどうしたら良いかわからないんです。

私、どうしたらいいのでしょうか? 教えてください!!


●A. まず、あなたが落ち着きましょう。

はじめまして。藤じゅんです。

見て見ぬふりもできたのにも関わらず、よくお話ししてくれましたね。

あなたのその勇気に心から敬意を表したいと思います。

現代社会において“虐待”“ネグレクト”“赤ちゃんポスト”など、子どもにまつわる悲しい出来事が後を絶ちません。“虐待”はドラマやニュースの中ではなく、実は身近なところで起きているのかもしれませんね。

本当に心が痛みます……。

11月は『児童虐待防止推進月間』です。

児童虐待防止全国ネットワークでは、『ためらわず 知らせてつなぐ 命の輪』というキャッチコピーの下、『児童虐待は社会全体で解決すべき問題です』と言っています。

このことを私たちは、いつも心のどこかに留めておきたいものです。


●虐待を受けて成人された人の心は

私が今までのカウンセリングを通して、出会った二人の女性の心の叫びはとても悲しいものでした。

お二人とも30代の第1子、長女の方でした。

共にご両親からの過度な期待の重圧を受け、ご両親の意にそぐわないと殴られ、一人の方は捨てられ保護された経験、そして、ベランダから突き落とされそうになったこともあるそうです。

お二人とも今でもふとしたときにつらい記憶がよみがえり、不安定な気持ちになり、薬を服用し落ち着かせているようです。

でも、薬が効かないときは、その不安定な気持ちを落ち着かせるため、知らず知らずのうちに自傷行為に走るものの、親から受けた傷の痛みを多く経験しているため、痛みは感じない……とお話ししてくれました。

この、虐待を受けて育ったお二人、妹たちがいたにも関わらず、虐待されたのは自分だけだったそうです。どうしてでしょうね……。

お二人の女性、これからの生き方に対しては全く違う意見を持っていました。


●A子さんのケース

『物心ついたときから両親に殴られていた記憶があります。言うことを聞かないとか、頭が悪いとかが理由だったような気がします(悪いと言っても、常に学年10番以内をキープしていましたが、両親は1番じゃないと意味がないんだと、私を殴りました)。外に置き去りにされたり、色々な方法で殺されそうにもなりました。だから、私は命なんかどうでもいいんです。今思えば、どうしてあのとき死ななかったんだろうといつも思います。今生きているのが不思議でたまりません。子ども心に、「早く、私なんか死んだらいいのに。そうしたら、もう叩かれないし置き去りにされないし……」などと思っていました。

将来結婚して、子どもを産んで、幸せな気持ちを感じてみたいと考えたこともありました。

でも、“虐待”は無意識のうちに遺伝のように繰り返すと聞いたことがあり、私も子どもに虐待をするかもしれない。

だから、そんなことを私の代で終わりにしたいんです。

虐待の遺伝子は残しちゃダメなんだと思いました。それに、私は親に子宮を何回も何回も蹴られているから、子どもは産めないような気がするんです。

こんなことを考えているうちに、やっと独りで生きていく心構えみたいなものが自分の中でできあがりつつあります』


●B子さんのケース

『私は両親の言う通り、一生懸命勉強して小中高大校の一貫教育を受けました。でも、私が小学生のとき、父が脱サラをして事業を立ち上げ、金銭的に苦しい生活が始まったんです。そのころから両親は私のことを、「カネ食い虫」と言い始め、言葉の暴力が始まりました。母は、生活苦から包丁を振りかざして、「今から一緒に死ぬよ!!」と何度も私を追いかけてきたこともあります。私は、両親の言う通りの道を進んだのになぜそんなことを言われるか全く理解できませんでしたが、反抗したら殴られ、殺されると思い、歯を食い縛って耐えてきたんです。そして、一流企業に就職して現在に至ります。

現在はそんな両親から逃げるように家を出て独り暮らしをしています。これまでの人生、親の顔色をうかがい失敗しないように生きてきたので、仕事でミスをしたり上司から注意を受けると自分の存在価値を否定されたような気がして、生きていても仕方ない気がするんです。死にたくなるんです。でも、好きな人と結婚して温かい家庭を作りたいという夢も持っています。

自分がかわいがってもらえなかったから、自分の子どもをかわいがってあげたいんです。でも、一方で自分も気付かないうちに虐待するかもしれない、という恐怖も捨てきれないでいます』


●大切なのは“無償の愛情”

みなさんはこのお二人の女性の気持ち、どう感じられたでしょうか? ご両親からの“無償の愛情”がその子の一生に大きく影響するといっても過言ではないような気がしてきますね。

では子どもに対する“無償の愛情”って、一体なんなのでしょう? 人それぞれだと思いますが、私は、親から子どもへの“無償の愛情”を持つために必要な親の意識を、こう考えています。

・子どもは親の言うことを聞かないものだと思うこと
・子どものためと思ってしていることが、単なる自己満足になってはならないこと
・子どもがどんなに反抗しても、子どもは母親のことが大好きだと自信を持つこと
・子どもが窮地に立たされたら、どんなときでも抱きしめてあげられる心を持つこと

私が4人の子育てをしながら、いつも自分に言い聞かせていることでもありますが……。

しかしながら、子育て中は、色々なストレスと向き合わなければならないときもありますよね。子育ては年中無休24時間営業です。知らず知らずのうちに、気付いたら“虐待”“ネグレクト”に向かってしまわないように早めの気付きが必要かもしれないですね。

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ご相談者さまは、そのお友達にまず、こんな声をかけてみてはいかがでしょうか? 「○○さん、最近元気にしてる?」「今度子ども抜きでランチでもしない?」と。

お子さんの様子を聞くのではなく、ママの様子に重点を置いたお声かけが良いかもしれません。

そのことがきっかけで事実が見えて、今後、あなたの取るべき行動が分かるかもしれません。

どうかご参考になりますように。

(ライタープロフィール)
藤じゅん(カウンセラー)/二男二女(双子)の母。

海外で出産した下3人は年子で双子。バリバリのキャリアウーマンになるはずだったが、出産・夫のニューヨーク転勤に伴い子育て中心の海外生活(6年間)を経て帰国。

海外と日本の幼稚園のママ達のストレスを目の当たりにし、末子である双子の卒園を機にカウンセラーの資格を取得。

以後、「ママの心の健康が大切」「ママが楽しければ子どもは幸せ」「夫婦は家族の原点」「夫との会話のススメ」「子どもが不登校になったら……」「子どもが反抗期の時は……」等、ママとなった女性の心のケアに力を入れている。

また、近頃は男性からの相談を通して「男性側の視点」も大切にしながら、専門分野外の「対人関係の悩み」に幅広く対応している。