ネオニコ削減に向けた地域の動き
動きだしたパルシステム東京
ヨーロッパにおけるネオニコチノイド系農薬一時
中止の動きを受けて、ようやく日本の生協も動き出しました。
パルシステム東京がなかでも頑張っています。
以下に示す削減目標農薬の水田用の農薬8種類の中では、ネオニコチノイド系農薬と同じく浸透性農薬のフィプロニルが半分を占めました。
また、非水田での削減農薬の中には、イミダクロプリドが入れられました。
また、大地を守る会は、使用禁止農薬および使用目的・対象に制限を設ける農薬のリストのなかにフィプロニルを入れました。
先日報告した栃木のよつば生協に続く、あらたなネオニコチノイド系農薬規制の一歩といえましょう。
パルシステムの削減目標農薬(2014)
水田
分類農薬成分名商品名
殺虫剤EPN EPN
殺虫剤フェントエート(PAP) パプチオン、エルサン
殺虫剤フェニトロチオン(MEP)スミチオン
殺虫剤イミダクロプリドアドマイヤー、ブルースカイ、プロバド
殺虫剤クロチアニジンダントツ、ベニカ、フルスウイング
殺虫剤フィプロニルプリンス・フロントライン
除草剤パラコートパラコートジクロリド
殺虫剤ジノテフランアルバリン・アントム、スタークル
非水田
殺虫剤ペルメトリンアデイオン
殺虫剤ジベルメトリンアグロスリン
殺虫剤フェントエート(PAP) パプチオン、エルサン
殺虫剤フェンバレレートスミサイジン、パーマチオン、ハクサップ
殺虫剤トリクロルホン(DEP) デイプテレックス、ネキリトリン
殺虫剤イミダクロプリドアドマイヤ、ブルースカイ、プロバド
殺虫剤マラソン(マラチオン) マラソン
殺虫剤エチルチオメトンエカチンTD、ダイシストン、フルミン殺虫剤フェンチオン(MPP) バイジット、バルサン
韓国のネオニコ規制
日本でのネオニコチノイド系農薬規制が始まらず、それどころか、さらなる使用拡大が進められようとしている状況で、お隣の韓国がネオニコチノイド系農薬の危険性を認識し始めたようです。
韓国の農村発達管理局(RDA)は2014年2月3日、EUで2年間の暫定的使用禁止が決まったネオニコチノイド系農薬の3成分(イミダクロプリド、クロチアニジン、チアメトキサム)について、EUの評価が完了するまで、それらを含む商品の新規登録と変更登録を禁止すると発表しました。
日本では7成分が登録され、製品が市場に出回っていますが、韓国では6成分です。
韓国の今回の決定は、これら農薬がミツバチ減少に影響しており、ヒトの子供の脳の発達にも悪影響があるとするEUの見解を、真摯に受けとめた結果といえそうです。
(理事 水野 玲子)