5.動物実験における影響
①発がん性
②肝毒性
③免疫毒性
④生殖毒性(形態異常、生殖器系への影響等)
6.体内動態
①経口摂取と吸収
消化管、皮膚及び肺から吸収。
②体内での分布
血液、肝、筋、皮膚、脂肪に分布。
特に肝、脂肪に多く蓄積される。
③代謝、排泄
代謝されにくい。
主に糞中に排出。排泄速度には種差が大きい。
④母子間の移行
ダイオキシン類は胎児に移行するが、胎児の体内濃度
が母体より高くなることは少ない。
母乳を介して新生児に移行する。
7.毒性のメカニズム
ダイオキシンの毒性は、
細胞内のAhレセプターという蛋白との結合を介して発現。
ヒトはダイオキシンの毒性に対して感受性の低い種とみなされているが、
無害ではない。
ダイオキシンの発がん性は、遺伝子傷害性でなく、
他の発がん物質による発がん作用を促進するプロモーション作用による。
Ahレセプターを介さない毒性もあるが、高用量の暴露で生じる。