「食品に含まれるカドミウム」に関するQ&A-5 | 化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 電磁波過敏症 シックスクール問題を中心としたブログです

Q14 カドミウムの汚染地域とされる地域に住んでいますが、健康に影響はないでしょうか。


A)

食品安全委員会の食品健康影響評価では、カドミウム摂取量が多いと推定される人でも健康に悪影響を及ぼさない程度の摂取であるとされています(Q12参照)。

また、カドミウム汚染地域の住民を対象に食事からのカドミウム摂取とその健康影響に関する調査を実施した、自治医科大学医学部薬理学講座環境毒性学部門・香山不二雄教授は、前述の環境省の調査結果の公表を受けて、下記のとおりコメントしています。

全国5ヶ所(米中のカドミウム濃度が低い地域1ヶ所とカドミウム濃度が高い地域4ヶ所)で、農業に従事する30歳以上の女性1,381人の方を対象に、疫学調査7)を行いました。
調査項目は、大きく分けて、以下の2つに分類されます。[1]

カドミウムの摂取量を知るための調査項目:食事調査(どのような食品をどのような頻度で食べているのか)の実施、食品(米については対象者の 方が実際に食べているもので、自家産米を含む。その他の食品については、調査地域における市場流通品)中のカドミウム濃度の測定[2]カドミウムによる健康影響を知るための調査項目:採尿、採血、骨密度検査等調査結果ですが、[1]カドミウムの摂取量については、米からのカドミウム摂取量をもとに食品全体からのカドミウム平均摂取量を算出したところ8)、 カドミウム濃度が低い地域では0.86~2.43 μg/kg体重/週、カドミウム濃度が高い地域では2.27~6.72 μg/kg体重/週でした。

カドミウム濃度が 高い地域では、調査に参加した方のうち17.9~29.8%が耐容週間摂取量7μg/kg体重/週を超えていました。
また、カドミウム濃度が高い地域で実施した調査によれば、マーケットバスケット法9)では8.05 μg/kg体重/週、陰膳法10)では3.08 μg/kg体重/週 となり、陰膳法ではマーケットバスケット法での約半分の結果でした

陰膳法では、個人の正確な暴露量を知ることができますが、 個人内の日内変動が献立によって大きくなることが知られています。[2]

カドミウムによる健康影響については、カドミウム濃度が低い地域と高い地域との間で、腎臓の近位尿細管障害(Q2参照)の発症頻度に差はありませんでした。
このような調査結果から、カドミウムの汚染地域に住んでいる人が、その地域で流通している食品を食べても、健康に悪影響を及ぼす可能性は低いと 考えられ、食品安全委員会が設定した耐容週間摂取量の7μg/kg体重/週は、十分安全サイドに立って設定されているものと考えられます。

7)この疫学調査は、食品安全委員会の「汚染物質評価書 カドミウム(第2版)」(p15, p52~53)においても引用されています。

8)食品全体からのカドミウム摂取量の50%を米から摂取していると仮定した場合と、米以外の農産物等の汚染濃度を全国平均(平均摂取量15 μg/日)であると仮定した場合の二通りの方法で算出しています。

9)広範囲の食品を小売店等で購入し、必要に応じて摂取する状態に加工・調理した後、分析し、食品群ごとに化学物質の平均含有濃度を算出します。これに特定の集団における食品群の平均的な消費量を乗じることにより、化学物質の平均的な摂取量を推定します。

10)調査対象者が食べた食事と全く同じものの1日分を食事試料とし、1日の食事中に含まれる化学物質の総量を測定することにより、調査対象者が食べた食品に由来する化学物質の摂取量を推定します。


<照会先>

食品安全部基準審査課規格基準係

TEL:03-5253-1111(内線2484, 4280)

runより:結局は「0は無理ですが安全な量なので安心して食べてね♪」という事だろうけどほぼ全てこんな感じだからどれだけ蓄積されるかまでは判らないし知らないという感じを受けますね。