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化学物質の予防は妊娠中からはじめよう!
化学物質が子どもの発達におよぼす影響
に関する世界的権威フィリップ・グラン
ジャン博士の講演から

 10月12日、国際市民セミナーのプレイベントとし
て、フィリップ・グランジャン博士(南デンマーク
大学環境医学教授、ハーバード大学公衆衛生大学院
教授)の講演会を開催した。世界水俣会議のために
来日され、過密なスケジュールの合間をぬってお越
しいただき、大変貴重なお話を聞くことができた。
以下、講演内容を報告する。
化学物質の予防は妊娠中からはじめよう!
化学物質が子どもの発達におよぼす影響
に関する世界的権威フィリップ・グランジャン博士の講演から

●はじめに
 今日、米国では子どもの6人に1人が何らかの神経発達障害と診断されているが、その原因はほとんどわかっていない。

しかし、いくつかの化学物質は脳にダメージを与えることが知られている。子どもの脳が発達するチャンスはたった1回しかないが、もしもその時に化学物質をあびてしまうと、その影響が生涯におよぶことがある。

だから、これから子どもを産み育てる世代に、大切なメッセージを届けなくてはならない。

●フェロー諸島の子供-水銀の神経行動への影響
 グランジャン博士は長年にわたり、水銀の子どもへの影響調査を行っている。

デンマーク沖のフェロー諸島の住民は、ゴンドウクジラなどの大型の魚類をよく食べているが、クジラを食べることによって子どもも水銀にばく露され、毛髪の中には水銀が高い濃度で蓄積されている。

博士らの調査の結果、7歳児の毛髪水銀レベルが2倍になると、運動機能や注意力、言語記憶の低下など神経や行動への影響がみられた。

また、子どもの毛髪のメチル水銀濃度が高いほど、脳内の電気シグナルの速度が遅くなることが分かった。
 しかし、水銀の影響の受けやすさは人によって違っている。

特別な遺伝子タイプの変異がある場合には、水銀による子どものIQの低下レベルも大きくなるだろう。

このように水銀は胎児の脳の発育に障害をもたらすが、必ずしも同じレベルのばく露で母親が影響を受けるとは限らない。

発達途上にある胎児の脳はきわめて化学物質の影響を受けやすい。