? 仲間を、敵を嗅ぎ分ける
動物の世界では、においを嗅ぎ分けることで仲間や敵を認識することがあります。
においが仲間か敵かを判断する役割を持っています。
その他にも「身体の変化や病気を知る」「季節においの原因
? 家の中でのにおいの原因は
においが発生する― そこには原因があります。
におい対策をするうえでも原因をつかんでおくことは大切なことです(次ページ 図2)。
① 細菌の繁殖によるにおい
カビやバクテリアなどがたんぱく質や脂肪を分解する際に、においが発生します。
② 調理や加熱によるにおい
調理の際の熱により、においが発生します。
③ 人工物からのにおい
たばこや芳香剤などの人工的なものが原因でにおいが発生します。
④ 存在自体からのにおい
食物素材やペットフードなど、そのもの自体
が持つにおいも家の中に存在します。
このように家の中には、さまざまなにおいの発生原因があります。
これらのにおいには、どのように対処すればよいのでしょうか。次に家の中でのにおい対策についてお話しします。
においの対策
? 家の中でのにおい対策はどうすればよい?
● においの発生を抑える
におい対策の基本は、においを出さないことです。
一度発生してしまったにおいを除くことは大変です。
そのため、においを出さない工夫がまずは重要です。
ここでは、バクテリアなどが繁殖しないような環境にするための対策として、場所ごとにいくつかの例を示します。ポイントは水分と温度です。
げた箱靴にしみ込んだ汗等がバクテリアの繁殖の原因となり、におい発生の原因となります。
脱いだ靴は、すぐにげた箱にしまわずに内部にエタノールを吹き付け、その後1日以上乾燥させた後にしまいます。
そうすることにより除菌、殺菌ができ、においの発生を抑えることができます。
キッチン
生ごみは、水分が多くバクテリアの繁殖しやすい環境です。
この場合生ごみを新聞紙等でくるみ、水分をしっかり取り除くことが重要です。
また、キッチンの排水口もバクテリアが繁殖し、においが発生しやすい環境です。バクテリアが繁殖しやすい温度は、30 ~40℃といわれています。
1日の家事が終わったら、排水口を熱湯により殺菌し(この場合、排水口の耐熱温度に注意します)、その後氷等を使って夜間冷やしておくことでバクテリアの繁殖を防ぐことができます。
浴室
浴室は、水分、温度、栄養分とバクテリアが繁殖しやすい条件がそろっています。
浴室を使用した後は、壁や床、天井に付着した石けんカス等をお湯で洗い流し、その後冷水を流し温度を下げます。
さらに換気をし、水分をそのままにしないことも大切です。
● 発生したにおいを取り除く
さまざまな工夫をしても、やはりにおいは、発生してしまいます。
次は発生してしまったにおいについての対策例をいくつか紹介します。
化学反応や薬品の利用
酸性のにおいについては重曹、アルカリ性のにおいについてはクエン酸や酢酸により、酸やアルカリの性質を利用し、中和することで対応します。
例えば、トイレの代表的なにおいとして、尿に起因するアンモニア臭があります。
アンモニアはアルカリ性ですので、クエン酸で中和することで対応します。
また、靴の中の汗によるにおいは、主に低級脂肪酸といわれるもので酸性です。この場合、重曹を置いて中和させることで対応します。
空気の入れ替え
調理臭などの場合は、においの粒子が浮遊し、物に付着したりします。
こまめに換気をして空気を入れ替えることで対応します。
においの吸着
活性炭や空気清浄機を活用し、においを吸着させることも対策の1つです。
なお、空気清浄機を使用する場合には、使用する部屋の大きさに適した機種、風量であることを確認しておくことが重要です。
においは化学物質です。空気清浄機の粉じん等を取り除く性能とにおいを取り除く性能が同等というわけではありません。
最後に嫌なにおいは、できれば感じたくないものです。
ただにおいは、危険を察知したり、おいしさを感じたり、生活の中でさまざまな形で役立っています。
「におい」を嫌悪するのではなく、さまざまなにおいを経験して、においを身近に感じていただけたらと思います。
【参考資料】
・公益社団法人におい・かおり環境協会「住まいの中の困ったにおい!
その正体と解決方法」
http://www.orea.or.jp/PDF/Embarrassing_smell_in_the_house.pdf
・岩崎好陽「においとかおりと環境」(清水弘文堂書房)
※イラストの複製・転載は禁止します。
1987年に「社団法人臭気対策研究協会」として認可。
2003年に「におい・かおり環境協会」に名称変更。
2011年に公益社団法人化。
臭気問題を解決し、快適な生活環境の保全および産業の健全な発展に寄与する目的で設立されました。
また、国家資格「臭気判定士」について環境大臣から試験実施機関として指定を受けています。
runより:以上ですが・・・大変勉強になりました。
しかしですね・・・柔軟剤の被害と何の関係があるのでしょう?
柔軟剤の臭いで体調不良を起こした時こんな話をされても戸惑うだけだと思うのですが・・・。
柔軟剤被害は自覚の無い悪気も無い加害者が存在するから起こる事でこの知識をつけたからどうにかなるかと言えばどうにもなりません。
ちょっと方向性がおかしいと思うのは私だけでしょうか?