・MCS患者の介護に求められるかもしれない設備
殺菌した100%木綿のガウン
赤い腕章
殺菌した100%木綿のリネン
香料を使用しない衛生用品
ボトル飲料水
ドアの表示
香料を使用しない洗浄用品
ラテックス手袋を含んでラテックスを使用しない製品
炭酸水素ナトリウム(重曹)
毒性のない洗浄用品/化学物質
病院職員
MCSは衰弱症状をもたらす。患者から助言を求められることは必須であるが、そのときに彼等が化学物質に過敏であるということは理解されているということを示して、彼等を安心させる。
MCS患者は、衣類、製品、他人が身に着けている化学物質にひどく反応することがある。
下記の措置はMCS患者がいる場所の汚染を防ぐことに役立つであろう。
患者の面倒を見る職員は、症状と何が刺激物となるかをよく知っていなければならない。
洗濯石けん、柔軟仕上げ剤、防臭剤、シャンプー、ヘアローション、ヘアスプレー、メークアップ、ヘアムース、ゲル、浴用石けんは全て香料、消臭香料、脱臭剤を含む可能性があり、職員は患者が入院中は使用を避けるべきである
MCS患者と接触する全ての職員は、香料入りでない身体手入れ用品と殺菌洗濯づみのキャップ、ガウンを入手することを確実にすべきであり、職員は香料を使用しない。
アレルギーを起こしにくい(hypoallergenic)製品を使用する。 use hypoallergenic products
エアゾールスプレーを使用しない。
喫煙する職員はMCS患者の介護をすべきでない。
医療担当者はMCSに関する特別の命令をする。
通常の病院手続きに従がう場合、MCSの可能性あるどのような環境誘因にも注意する。
患者の医療及び介護チームは、患者が送られる病院の他の部門との調整に責任がある。
可能なら、患者は自分の病室で処置を受けられるよう手配する。
食事要件
MCS患者は、様々な食物過敏とアレルビーをもっているかもしれない。もし患者が特定の食物過敏/アレルギーを知っており、病院で特別の食事を求めるなら、病棟の栄養士に連絡すべきである。
このことは入院が決定したら速やかにすべきである。
もし患者から要求があれば、そして臨床管理と矛盾しなければ、患者自身の食物を持ち込むことが許されるべきである。
薬品
MCS患者は、薬品に対して顕著な反応を示すかもしれない。
入院が決まったら速やかに薬剤師に問い合わせがなされるべきである。
回避できないのでなければ、代替薬品やジェネリック薬品は使用しない。
反応する薬の標準成分は知られているべきである。
MCS患者が反応するものには染料、保存剤、人工甘味料、フレーバーなどがあるが、それだけには限らない。
薬への反応は医療担当者に直ちに報告されるべきである。次のような症状を注意深く観察すること。
筋肉のけいれん
局所腫脹、じんましん
卒倒
呼吸亢進
発作
ぜんそく
ひどいアナフィラキシ
救急部門
救急部門にくるMCSに苦しむ人々はしばしば投薬注意票を持っている。職員は、全ての患者について投薬注意やアレルギーがあるかどうかチェックする必要がある。
もし患者に意識があり、話をすることができるなら、彼等は暫定的な介護指示のために貴重な情報源である。
さらに下記のことがなされるかもしれない。
入院の必要がある症状を管理する臨床要求に従い、MCS患者は次の場所に隣接していない場所で処置されなくてはならない。
改造又は修理されている場所
病院内で交通量の多い場所
化学物質貯蔵/供給場所
化学療法処置エリア
コンピュータ、複写機、ファックス機
病院の環境第8項にリストされている機器(訳注:実際には示されていない)を使用する。
可能な場合には、患者のかかりつけの医師と早く連絡を取る。
患者の特別な化学的過敏を確認し、医療チャートの注意票とアレルギー票に明確に書き込む。さらに:
かつて経験した深刻な反応を特定し、どのような曝露がそのような反応を引き起こしたかを特定するために患者に質問する。
苦しさを低減するために何をすることができるのかを詳細に患者に質問し、その情報を患者の医療チャートに書き込む。
MCSに関連して患者の医療記録を以前の文書でチェックする。
患者が収容されているときに患者を直接介護していた人以外の人がその場所に入ることを避けるべきである。
MCS患者は、化学的に処理された紙又は文書に反応するかもしれない。家族又は指定された人が患者のために署名してもよいが、立会いについての口頭による合意は常に得て全て文書化されるべきである。
入院の代替と退院計画
病院での介護の代替は、臨床的評価とサービス基準を条件として、MCSに苦しむ人々にとって適切かもしれない。
介護及び退院計画はこれらのガイドラインでカバーされる問題を包含すべきである。
MCSの人々の収容に関する更なる情報
■US National Institute of Building Sciences, “IEQ, Indoor Environmental Quality”, which includes MCS hospital and nursing protocols and assistance with implementing fragrance control policies, http://ieq.nibs.org/
米国立建築科学研究所、屋内環境品質(IEQ)、MCS病院介護プロトコール及び香気管理政策を含む。( 訳注:IEQ 屋内環境品質 目次 導入 運営と維持(訳:加藤やすこ)
http://homepage3.nifty.com/vocemf/Resources/0-13.pdf
■Canadian Human Rights Commission, "The Medical Perspective on Environmental Sensitivities" http://www.chrc-ccdp.ca/pdf/envsensitivity_en.pdf
カナダ人権委員会 ”環境過敏症に関する医学的展望”
参照
Anema, S. Hospitalization for the Chemically Sensitive Patient Hospital Protocol Guidelines Dallas 1999.
Fitzgerald, D.J., Studies on Self-Reported Multiple Chemical Sensitivity in South Australia. Environmental Health, (2008) 8(3): 33-39.
Institute for Human Development / AzTAP. Multiple Chemical Sensitivity Arizona 2001.
National Institute for Building Sciences, IEQ Indoor Environmental Quality, 2005.
Sears, M., The Medical Perspective on Environmental Sensitivities, Canadian Human Rights Commission, 2007.
Smith, S. A Review of the Multiple Chemical Sensitivity NSW Parliamentary Library Research Service 2001.
Temple, T. Healthier Hospitals A Comprehensive Guide to Assist in the Medical Care of the Patient with Multiple Chemical Sensitivity (MCS) Disability Ohio 1996.
runより:日本ではまだ医療施設としてこれほど充実した環境は無いですね。
たとえ出来ても医療費は相当高額になる予感がします。