・化学的刺激物
化学物質のタイプとMCSの人々に及ぼす影響は多様であり、したがって協議と個人毎の介護計画が本質的である。
下記はMCSの人々に影響を及ぼすかもしれない刺激物のあるもの、最も共通のMCS症状のあるもの、及びMCSの人々が入院治療を求める時に必要かもしれない病院の手続きとプロセスの記述である。
また、MCSの人々のために計画されるかもしれない入院加療に対する代替も含まれている。
共通の刺激物
MCS症状を誘引する化学物質のあるものは、刺激物(irritants)として、又は潜在的に神経系に有毒であるとして知られている。
問題を引き起こす製品とその他の化学物質は影響を受ける個人によって様々であり、下記を含むことがある。
麻酔剤
食品中、飲料中、及び薬剤中の人工色素、風味(フレーバー)、保存剤
香水、香気
洗剤、その他の洗浄剤
処方剤
タバコの煙
フェルトペンなどからの溶剤
最も共通な症状
呼吸器系症状
頭痛
疲労
インフルエンザ様症状
精神的混乱
短期的記憶喪失
消化器管症状
心臓の不整脈
筋肉関節痛
易刺激性(irritability)及び憂鬱
耳鼻咽喉系症状
入院計画
可能であり緊急入院以外の全ての場合には、MCSの患者は病院への計画的訪問の前に病院管理者に可能な限り事前に特定の過敏性について告知をする必要がある。
MCS患者は、投薬注意票(medical alert)を常に携帯すべきである。
MCSの人々は、しばしば自身の症状についてよく知っており、接触する他人に状況を教えることができる。
MCS患者は、病院における刺激物への曝露を削減するのに役立つであろう下記のことを必ず知っていなくてはならない。
患者は、病院の施設で容易には入手できないかもしれない個人用品、例えば、歯磨き、リネン製品を手配する方がよい。
病院は、MCS患者がもつ多様な必要性に対する全ての特別な要求を満たすことはできない。
患者のMCSを治療する医師は患者の介護に役立つ情報を提供するために病院と連絡を取るべきである。
入院の代替は可能であり、患者の評価の一部として考慮されるべきである。
もし、入院が回避できない場合、潜在的に有害な刺激物への患者の曝露の可能性を低減するために臨床的に適切な代替治療環境があるなら、できる限り早期に退院するという観点から入院計画は立案されることになる。
入院準備
病院入院計画を準備するときに、MCSの患者の適切な介護を支援するために、一般的病院環境に多くの簡単な変更を加えることにより、病院治療の成果を改善することができる。最も重要なことは空気の品質である。
患者の評価と患者/介護者との協議及び優良事例(GP)は個人の介護計画を当てるのに役立つであろう。
下記の点は、MCSによる影響を受けている人々の入院に先立ち要求されるかもしれない準備のいくつかの一般的概要を提供する。