・出典;化学物質問題市民研究会
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/index.html
・ワシントンポスト・ワールド 2012年2月13日
モンサントに判決フランスの除草剤被害に責任
エリザベス・フロック
情報源:The Washington Post World 02/13/2012
Monsanto found liable for weedkiller poisoning in France
By Elizabeth Flock
http://www.washingtonpost.com/blogs/blogpost/post/
monsanto-found-liable-for-weedkiller-poisoning-in-france/2012/02/13/gIQAp2WcBR_blog.html
訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会)
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載日:2012年3月27日:
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http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/sick_school/cs_kaigai/News/1
20213_Monsanto_poisoning_in_France.html
記事更新(2012年2月13日午後6:11)
モンサント社の報道担当トム・ヘルシャーは、同社の除草剤ラッソー(Lasso)の使用と報道されているフランソワ氏の症状との関連を示す”十分なデータ”があるとは考えていないと述べた。
”我々は、なんらかの危害が偶然引き起こされたということについても、会社が意図的に危害を加えることを許しているということについても同意しない”とし、モンサント社はこの判決を上告するとヘルシャー報道官は述べた。
”除草剤ラッソー(Lasso)は、世界中の数百万ヘクタールの畑で農民によって首尾よくに使用されている”。
オリジナル記事(2012年2月13日午後4:24 )
記憶喪失、頭痛、どもり
フランスの農民ポール・フランソワ氏は、2004年に、バイオテクの巨人モンサント社により製造された除草剤を吸引して3つの神経障害の被害を受けたと述べている。
月曜日(2月13日)にフランスの裁判所は、フランソワ氏の被害にモンサント社は法的責任があると裁定し、同社に対し被害者を”完全に”補償するよう命じたとAFP(Agence France-Presse)が報告している。
この判決はフランソワ氏だけでなく、もっと広く影響を及ぼすであろう。
これは、農薬により引き起こされた健康問題の訴訟で農民が勝訴した初めてのケースである。
フランソワ氏47歳は、この判決を喜んでいるが、他の多くの農民も既に農薬の影響を受けているとロイターに語った。
”私は、今日まで生き延びてきたが、農民たちの一部はこの農薬のために犠牲となり、死んでいくであろう”と彼はロイターに述べた。
モンサント社の弁護士は、フランソワ氏は吸引後数ヶ月経過するまで発症しなかったのだから、被害は証明されていないと主張していた。
1996年以来、200人の農民がフランス社会保障機構農業部会に、潜在的に農薬の結果である健康障害を報告している。
しかし、モンサント社に対する今までの訴訟では、同社が健康問題は長年の蓄積によるものであると主張したので、農民は負けていた。
”それはイバラの床に横たわるような苦痛だ”と述べた前立腺がんから回復したひとりの農民はロイターに名前を明かさぬよう頼んだ。
フランソワ氏の訴訟はモンサント社が除草剤ラッソー(Lasso)のラベルに健康に関する適切な警告を記載しなかったこと、及びこの除草剤がカナダ、イギリス、ベルギーで禁止されているにもかかわらず、フランスの市場に出し続けていたことを訴えたものである。
この世界最大の農薬製造会社は、この判決を上告するかどうかまだ決めていないと述べた。
モンサント社は長年数十の抗議に曝されているが、その多くは大豆、トウモロコシ、米、卵など同社が製造する遺伝子組み換え食品と関連する可能性のある健康問題である。
先月、米食品医薬品局のアドバイザーとして任命されて2年になる前モンサント社副社長の解任を求めるオンライン請願が白熱した。