・出典;化学物質問題市民研究会
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/index.html
・http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/eu/IEC/IEC_120412_candle_resistance_tv.html
2012年4月13日
IEC 国際基準 60065 と 62368 の
テレビ筺体ロウソク耐燃要求への反対投票の要請
安間 武 (化学物質問題市民研究会)
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載日:2012年4月13日
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http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/eu/IEC/IEC_120412_candle_resistance_tv.html
2012年4月13日発信 経済産業省宛メール
件名:国際基準 60065 と 62368 のテレビ筺体ロウソク耐燃要求への反対投票の要請
経済産業省産業技術環境局
大臣官房審議官(基準認証担当)
河村 延樹 殿
私は、化学物質問題に関して、アメリカのグリーン科学政策研究所(Green Science Policy Institute)や環境健康センター(Center for Environmental Health)を含む世界のNGOsと連携して活動をしている日本の化学物質問題市民研究会の安間武と申します。
国際基準 60065 と 62368 のテレビ筺体ロウソク耐燃についての新たな要求に関する私たちの懸念をお伝えするために、私はこのメールを書いており、貴殿が公衆と環境の健康を守るよう行動され、日本がこの提案に”反対”するために全力を尽くされることをお願いする手紙を添付しました。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
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添付
件名:国際基準 60065 と 62368 の
テレビ筺体ロウソク耐燃要求への反対投票の要請
(pdf日本語版|pdf英語版)
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2012年4月13日
経済産業省産業技術環境局
大臣官房審議官(基準認証担当)
河村 延樹 殿
国際電気標準会議技術委員会第108委員会(IEC TC108)は、テレビでの有害難燃剤の使用を著しく増やすテレビ筺体ロウソク耐燃要求のために、国際基準 60065 と 62368 を修正することについて投票を行なおうとしています。
問題の条項は、テレビは、垂直方向ロウソク発火テストで3分間の耐性を求めています。このことは、火災安全の便益ではなく、人の健康と世界の環境に莫大な犠牲をもたらすことになります。特に次のような懸念があります。
ロウソク点火によるテレビ火災の危険を示す客観的なデータはない。
電子機器産業は大量の難燃化学物質を使用する必要があり、消費者を潜在的に深刻な健康リスクに曝すことになる。
この基準は、電子機器のリサイクルと回収システムを難しく高価なものとし、ある場合には不可能にする。
これらの化学物質で処理されたテレビが火災で燃焼すれば、危険なダイオキシンやフランを発生させる恐れがあり、それは特に消防隊員及び環境全体に大きな影響を及ぼす。
これらの条項の実施により予測される有害健康影響は、外部ロウソクによるテレビの着火によりもたらされるどのような可能性ある脅威よりもはるかに大きいと考えられます。
さらに、これらの提案要求は、市場を拡大するために難燃剤化学物質産業界により推進されてきました。
彼等は2008年には失敗しましたが、今回、再びこの提案を持ち出してきました。
グリーン科学政策研究所(Green Science Policy Institute )が発表した2012年更新の報告書『テレビ筺体ロウソク耐燃の問題点(The Case against Candle Resistant TVs)』を下記ウェブページから是非ご覧ください。
http://greensciencepolicy.org/international-electrotechnical-commission-iec-candle-standard-electronics
私たちは、貴殿が公衆と環境の健康を守るよう行動し、日本が108/479/CDV 及び 108/478A/CDVに”反対”し、さらにIEC 62368-1 Ed 2.0 (108/479/CDV)第11条、及びIEC 60065 Ed 8.0 (108/478A/CDV) 第21条、並びに関連する文言と参照の全てを削除するよう、全力を尽くされることを要請します。
この標準は、不必要であり、有害であり、現在の火災安全のための根拠は何もありません。
どうぞこの重要な情報を国内委員会のメンバーに伝達してください。
私どもはこの件について、さらにお話をする機会を持つことができれば幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
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〒136-0071
東京都江東区亀戸 7-10-1 Z ビル 4階
TEL/FAX 03-5836-4358/FAX
化学物質問題市民研究会
安間 武
ac7t-ysm@asahi-net.or.jp
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
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以下当研究会参考用
難燃剤関連情報(この情報は提出していない)
訳注:難燃剤の使用と規制に関する情報
Chicago Tribune 2012年5月6日 難燃処理発泡材はなんら火災安全の便益をもたらさない
Nature News 2011年5月20日 白熱した問題 難燃剤化学物質は禁止されるべきか
Newyork Times, May 18, 2011 Raising Concerns About Chemicals in Recycled Carpet Padding
平成23年(2011年)3月発火源及び着火物の火災予防対策に係る海外の動向等調査事業 (低延焼性たばこに係る規制、技術基準等 低延焼性たばこに係る規制、技術基準等 低延焼性たばこに係る規制、技術基準等
http://www.fdma.go.jp/html/life/yobou_contents/info/pdf/tabaco/03/10.pdf
EHP Editorial 2010年10月28日 臭素系及び塩素系難燃剤に関するサンアントニオ宣言
EHN 2010年5月3日 カリフォルニアの子どもたちの体内のPBDE 難燃剤レベルが著しく高いことを二つの研究が示す
米化学会 C&EN News 2009年12月18日 難燃剤製造3社 デカBDEの製造と販売を廃止
ChemSec 2010年8月7日 ストックホルム条約の追加 新9 POPs 2010年8月26日に発効 2009年6月1日 ロウソクからのもらい火に対するテレビの耐炎性に関する新標準が欧州電気標準化委員会(CENELEC)で設定されました
国際環境法センター(CIEL)2009年5月11日 9化学物質がPOPs条約に追加 しかし免除がある
globeandmail.com 2008年7月12日 カナダ環境省 難燃剤デカBDEを部分的に禁止
デンマーク環境省 2008年4月7日 デンマークの環境勝利 欧州司法裁判所 デカ BDE 臭素化難燃剤の使用禁止
デンマーク環境省 2008年4月7日 デンマークの環境勝利 欧州司法裁判所 デカ BDE 臭素化難燃剤の使用禁止
Greens/EFA プレスリリース 2006年1月10日 臭素化難燃剤 デカ BDE 欧州委員会の禁止解除に議会が提訴
スウェーデン持続可能省プレスリリース2006年8月25日 スウェーデン 臭素化難燃剤Deca-BDE の使用を禁止
「新たなPCB」といわれるPBDE汚染についての現状と課題 池田こみち(環境総合研究所)
訳注:テレビ筺体ロウソク耐燃要求に関する情報
Canadian Environmental Law Association (CELA) Media Release Apr 25 2012
Obscure Canadian National Committee to decide on needless toxics in our living roomsin Media ReleaseChemicals Management in CanadaPBDEs - Flame Retardants as problematic as PCBs
2012年4月26日 米3団体のメール:薄型テレビへの外部ロウソク耐燃要求による利益と有害性について検討ください
2012年4月17日 アメリカの科学者及び医師等からTC108国内委員会委員へのメッセージ
2012年4月13日発信 経済産業省宛 IEC 国際基準 60065と62368のテレビ筺体ロウソク耐燃要求への反対投票の要請
2008年6月 国際電気標準会議(IEC)キャンドル基準に反対する消防及び熱傷防止団体からの手紙
ケムセック2008年2月26日 国際電気標準会議基準IEC 62368に関するケムセックのポジションペーパー
訳注:難燃剤の有害性に関する情報
EHN 2012年1月11日 毒の遺産:魚は難燃剤を子孫に伝え、その健康を損なう
EHN 2011年10月4日 胎内の化学物質 PBDE類とPCB類は成獣ラットの聴力損失に関係する
EHP 2010年10月号 ポリ臭化ジフェニルエーテル(PBDE)難燃剤と妊娠中の甲状腺ホルモン EHN 2009年4月15日 難燃剤は次のDDTか?
EHN 2009年4月1日 ダスト中の難燃剤が男性ホルモンのレベルを変えるかも知れない
EHN 2009年3月19日 難燃剤デカDBEが多動マウスを作る
ES&T 2006年6月14日 バクテリアが臭素化難燃剤 Deca-PBDE を分解してもっと有害な物質に
EHP2006年2月号 プロテオームによって脳の発達を観察する マウスにおけるPBDE-99 の神経毒影響
内分泌かく乱作用と難燃剤-ラットの性的発達に及ぼすPBDE-99の影響/EHP2006年2月号
2004年2月「多くの証拠:有毒な難燃剤と我々の健康に関する新たな科学」 の紹介(エグゼクティブ・サマリー)
訳注:難燃剤の曝露経路に関する情報
IPEN 発表 2011年4月25日 あなたの居間に有害廃棄物が
EHN 2009年9月8日 あまり知られていない難燃剤 HBCD の主要な暴露経路は食物ではなくダストである
ES&T 2009年5月27日 新たなデータ PBDEの分解物質がアメリカ中の水系に遍在していることを示唆
EHN 2009年2月4日 古い乗用車は難燃剤の暴露源
米化学会 ES&T 2008年12月3日”新たな”難燃剤に関する多くのデータ 世界中の汚染を示す
EWG リサーチ 2008年9月4日 幼児と母親の体内の難燃剤レベル 幼児は母親より3倍高い
米化学会 ES&T 2008年8月6日 新たな難燃剤が屋内及び屋外環境で検出される
米化学会 ES&T サイエンス・ニュース 2008年7月23日 デカBDEは環境中で分解するか?
ES&T サイエンスニュース 2007年6月13日 ソファーやテレビの中の臭素化難燃剤を検出する
ES&T サイエンスニュース 2007年6月6日 パイロット、乗務員、清掃クルー、よく利用する乗客は、かなりの量の臭素化難燃剤を体内に取り込んでいるかもしれない(当研究会訳)
ES&T 2007年1月17日/埃中のPBDEsのリスク 新たな研究が確認 人々は家の埃から臭素化難燃剤を取り込む
EHP 2006年7月13日 オンライン アメリカの食品マーケット調査 ポリ臭化ジフェニルエーテル(PBDE)レベルと年齢別・性別の PBDE 食物摂取を推定
エンバイロンメンタル・ワーキング・グループ調査報告2004年5月「アメリカの家庭の埃の中に有毒難燃剤」 の紹介(エグゼクティブ・サマリー)
ポリ臭化ジフェニルエーテル/出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
「新たなPCB」といわれるPBDE汚染についての現状と課題/池田こみち(環境総合研究所)
runより:PL法が作られてから製造業者責任が発生する様になったので難燃剤が大量に使われています。
特に家電が問題、使用時に揮発してしまいます。
難燃剤問題はこれから大きく取り扱うつもりです。