ホテル予約でわかったこと:日常的に使われているファブリーズ | 化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 電磁波過敏症 シックスクール問題を中心としたブログです

実は再掲載です、ファブリーズで洗おうという宣伝文句がどういう効果をもたらすのかの一例です。


・出典;化学物質問題市民研究会
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/index.html

・ホテル予約でわかったこと:日常的に使われているファブリーズ
匿名 (小樽・子どもの環境を考える親の会)


1.宿泊予約時のお願い

 最近人気のでてきた北海道・定山渓温泉のリゾート・スパMというホテルに、宿泊予約のさいに、「部屋に芳香剤や消臭剤を置かないでください。また、「ファブリーズ」(消臭・除菌剤)等も使用しないでください。

アメニティもニオイのきつい物は、ポリ袋に入れるなどして部屋に匂いが広がらないようにお願いします」とメッセージを送りました。

すると、ホテルのマネージャーから電話が入り、「毎日香りつきのファブリーズを使用しているので、しないわけにはいかない。お客さんの臭いをそれで消臭している。部屋には換気扇もない」と回答がありました。
 私が、ファブリーズについての説明とグリーン購入ネットワークのことを紹介したところ、あらためて連絡すると言われました。


2.過去の経験

 私は、数年前から、宿泊するホテル・旅館に対し、シックハウスや化学物質過敏症の原因になる消毒や芳香剤の使用をしないようお願いしています。

特に修学旅行や研修旅行など子どもたちが宿泊する施設に関しては、学校の先生方、旅行会社とともに、使用していない宿を探したり、使用を中止していただくなどの協力をお願いしてきました。
 北海道内の一部のペンションや民宿などでは、トイレに消臭剤が使われています。ある地域では、毎年どの消臭剤(芳香剤)にするか、どれが強力かなどと旅館組合で協議するといいます。

いまだに、ニオイで臭いを隠そうとしていることは残念です。

小樽市内の有名ホテルでも、芳香剤を部屋にまで置いていて閉口したことがあります。

それでも、宿泊前に要望を伝えた場合は、全ての宿泊施設が、芳香剤を撤去し、窓明け換気を行い、寝具やタオル類に柔軟剤を使用しない、室内の水拭きなどを快くしてくださいました。

また、「他に何かできることはないか」と聞いてくださり、チェックアウトのさいには、「大丈夫でしたか」と声をかけてくださいました。


3.リゾート・スパMの対応 ~支配人からのメール~

 リゾート・スパMでは、最初から「面倒はイヤ」といった感じが前面にでて、こちらの話を聴こうという姿勢がありませんでした。

そこで、支配人と直接話をしたいとお願いしましたが、いつ電話をかけてもフロントでは、「支配人もマネージャーもいつ帰ってくるか分からない」と言うのです。

予約の取り消し期限が迫った頃に、やっと支配人から頂いたメールは次のようなものでした。

 「化学物質に過敏とのことでございますが、私どもにはその程度が計りかねます。ファブリーズのお話が出ていたようですが、現状は清掃時に使っております。以前は北海道のシソの消臭剤を使っておりましたが、コストと安定供給の難しさがございました。宿泊当日、ファブリーズを使わないということでしたら、可能でございますが、当然、そのようなことだけではないと考えます。 (中略) 建物も過敏な方には反応が起こるかもしれませんし、リネンサプライも外注にしておりますので、それが過敏なお客様にとって安心な素材なのかもわかりかねます。

 せっかくいらしていただき、万が一お加減が悪くなられることは私どもが最も心配するところでございます。私共もお客様に安心で快適なホテル環境をご提供したいのですが、今の現状では化学物質を完全に取り除くことは難しいと考えます。身の回りには数百種の物質が存在し、それが複合的に作用することもご存知かと思われます。 私どもお客様のご要望にできるだけお応えしたいと思いますが、できること、できないことがございますこともご理解いただきたく総合的なご判断をお願いいたします。」というもの。


 「どれほど、あなたたちを泊めるために神経を使わなくてはいけないのか、化学物質を完全に取り除くことなどできないのだから、やめた方がいいのではないか」と言われているような気がしました。

支配人ならまともな話ができると期待していただけに、これ以上のやり取りは意味がないと思い、結局キャンセルしました。

すると、再び支配人から「今後は、時間はかかると思いますが、本社とも相談いたしまして、専門家も交えきちんと考えなければいけない課題と思います」というメールが届きました。
 職場が、人や環境に優しければ、職員もまた多くのことを学び、弱者への思いやりも育つと私は思います。
 その後、新たに予約しなおした朝里川温泉Kでは、同じ要望に対し、自主的に外注している寝具類の洗剤などもわざわざ調べて連絡をくれました。

この差は、後に商売としても大きくなることでしょう。リゾート・スパMの今後に期待しています。


4.香料の害

 ニオイは人によって好みもあるうえ、香料の害はあまりにも大きいです。(脳神経系に影響、喘息の原因、アレルギーを誘発、内分泌かく乱作用、生殖器への影響、発がん性などなど)。

機密性が高く窓を開けられないようなホテルでは、誰が宿泊するか分からないのですから、特に有害な化学物質は使用すべきではありません。

ニオイや作用の強力な合成洗剤、消毒薬などの使用は絶対に慎むべきです。
 化学物質過敏症が、病名登録されましたが、その原因物質の多くはこれらの化学物質です。

常備されているシャンプーやリンスなども、誰が使っても安心な「天然のせっけん」に替えるべきだと思います。

 さらに、従業員の香水やヘアスプレーなどのニオイ、衣類の柔軟剤のニオイも迷惑です。寛ぎに来た宿で、人為的に体調を崩すことは避けたいことです。

禁煙室が当然のように完備された昨今、ホテル・旅館の経営者は、タバコと同じように芳香剤や洗剤類などの有害化学物質についても知識を深めるべきではないでしょうか。

(同会会報「しっていますか? シックスクール」 №95 (2012年2月号) から転載)


runより:普通ホテルにはリネン室とかあるのにファブリーズの必要性が分らない。

それだけ生活に浸透してしまったと考えられます。

こうなるとなかなか使用するなと言っても聞かないでしょうね。