http://www.iza.ne.jp/kiji/events/news/131106/evt13110608000003-n1.html
PM2・5、千葉だけ高濃度の怪 工業の煙集中か ゴミ焼却説も…
千葉県は4日、微小粒子状物質「PM2・5」の大気1立方メートル当たりの1日平均濃度が、国の暫定指針(70マイクログラム)を超える可能性があるとして、県内全域の住民に外出を控えるよう注意喚起した。県によると、関東地方で注意喚起が出されたのは今年3月の制度運用開始以来、初めて。
なぜ市原市にある3カ所の観測所で異常値が観測されたのか、謎は深まるばかりだ。
中国から日本への飛来が危ぶまれているPM2・5。大国に近い九州各県を中心とした西日本では、今年3月以降、度々注意喚起が出されているが、今回は関東で初。
だが、千葉県周辺の東京都、神奈川県、埼玉県などでは4日、観測値が注意喚起を出すレベルに達していない。
千葉県の担当者は「原因は不明」と話している。
県は午前5~7時時点の1時間平均濃度が85マイクログラムを超えた場合に注意喚起する独自の基準を設定。
この日は県内27カ所の測定局のうち、市原市内にある3カ所で127~88マイクログラムを記録した。
県によると、PM2・5の測定を始めた2011年以降、11年の11~12月と12年12月に、千葉市や市原市などで1日平均濃度が暫定指針を超す日が計4日間あった。
千葉県の公衆衛生関係者は、原因を次のように分析する。
「市原は東京湾沿岸に工業地帯が広がり、対岸の京浜工業地帯からも西風に乗って空気が流れてきやすい。工場の煙突から排出された煙が、気象条件によって市原に集中した可能性はある」
東京都との境から千葉県君津市周辺に広がる京葉工業地帯には、鉄鋼、石油化学など大規模な工場が連なる。
中核となる市原には各種工場や火力発電所が集中。東日本大震災の発生時には製油所のタンクで大火災が起こり、首都圏での象徴的な被害として注目された。
ただ、別の千葉県関係者は今回の観測結果に首をかしげている。
「他の首都圏各地で異常な値が観測されず、市原だけというのは疑問が残る。測定機器の不具合などのトラブルも否定できない。観測所の周囲で違法な稲ワラの野焼き、ゴミの屋外焼却が行われた可能性もある。そもそも4日は連休中で、臨海部の工場もフル稼働はしていなかったはずだ」
PM2・5は、工場のばい煙、車の排ガスなどに含まれる直径2・5マイクロメートル(マイクロは100万分の1)以下の物質で、世界保健機関(WHO)で肺がんなど発がんリスクの危険度が最高レベルと認定されたばかり。
中国ではこれに汚染された猛毒大気が深刻な影を落としている。
なぜ、市原だけなのか。
原因の究明には多方面からの検証が必要なようだ。
runより:今日の大気状況を見れば判るのですが人為起源の微小粒子等は国内でも発生しています。
西日本が中国の影響が強いだけで国内からもpm2.5は発生しているという事実は認識しなければならないと思います。