その5:化学物質過敏症患者の病気に関する思い | 化学物質過敏症 runのブログ

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3)病気の経験を通した気付き
CS 患者は、症状に関する「勉強」が必要であると感じていた。

「病気に関する無関心」や「知識不足」、「危機感の欠如」がCS を発症させるという『無知の恐さ』を認識し、【知識の必要性】を実感していた。

様々な『CS 症状』に加え、『電磁波過敏症の症状』を感じている人もあった。
『CS の発症の要因』として「農薬と化学肥料」、「タバコ」、「石油原料の生活用品」、「建設と工事」、「排気ガスとアスファルト粉塵」、「化学物質臭気」、「他疾患の治療(薬剤)」を挙げ、『電磁波過敏症状の要因』は、「家電」、「ヘリコプター」、「光ケーブル」、「携帯電話基地局」、「義歯」と認識していた。

患者は、【症状体験】と【発症原因の振り返り】を通して、【知識の必要性】を認識していた。

【知識の必要性】
自分で、多くの本を読んだり、教えてもらったり、会に入会したり情報を得て、良いと思われるものは出来る限り試した。
お店に売っているからと合成洗剤などを買うことに対して、何の疑問も持たなかった。
数年前から特定の人に反応、どうして特定の人に反応するのか不思議に思っていた。

【症状体験】
先日、仕事中(オフィスワークの最中)に呼吸困難になり、体がしびれてパニックになり、仕事ができなくなった。
何を食べても、何をやってもどこにいても頭痛、吐気、全身の蕁麻疹。

あまりの気持ち悪さにふとんから起き上がることさえ困難だった。
外で日傘をさしていても、台所で食事の準備や後片付けの時も、照明や換気扇もつけずにいてもビリビリくる。

【発症原因の振り返り】
住宅の新築工事、畳の防虫シートなどの影響を受けたのが一因である。
実家が農家で両親が農薬や化学肥料を使用、父親がヘビースモーカーの中で育ってきた。
歯の金属がアンテナになっていると言われ、歯科に通っている。

4)CS 患者特有の望み
患者は、『診断に関する問題』として、「確定診断」を得るまでに時間がかかると感じていた。

また、CS 以外の病気を発症しても治療を受けられないのではないかという「併発の問題」に不安をもっていた。

一般病院を受診した患者では、CSの「診断・治療の困難性」を感じ、医療従事者のCS 患者に対する「配慮の無さ」から『病院利用の制限』を実感していた。

一方、「専門医への感謝」を示し、『専門病院での治療』の必要性を認識していた。
「住む場所の保障」、「化学物質規制」、「公的機関の理解」、「相談窓口の設置」、「製品安全基準の見直し」という『社会的要求』は、CS 患者からの日本という【国への要望】であった。

また、患者には【社会への問題提起】の意識があった。化学物質の規制を願う一方で、「自然素材による症状悪化」を経験した患者も存在し、「過度な化学物質排除による危険性」を認識し、「社会変革の必要性」を訴えていた。

CS という病気の経験から、「環境保全意識」を高める必要性や「文明社会への警告」という『人間中心主義からの脱却』を必要とする意識を持つ人もあった。

【病院の問題】
CS と診断されて10年以上が経つ。

数値的な診断は受けていない。
看護師のつけているヘアスプレーで苦しくなっても神経過敏のように受け止められる。

【国への要望】
病気になってしまった場合の病院、避難できる安全な場所を行政で作ってほしい。1日も早く治療法が見つかってほしい。

CS 患者のため治療法を確立してほしい。

【社会への問題提起】
CS 患者を特殊な人間と思わず、地球環境の破壊の警鐘と受け止めてもらいたい。
便利さや快適性を追求するあまり、人間が生きていく環境に存在してはいけない化学物質であふれている。
たばこの有害性ばかりではなく、香料にも有害な化学物質が使われていることをもっと知らせてほしい。