IPEN世界各地の魚と毛髪の水銀調査 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・出典;化学物質問題市民研究会
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/index.html

http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/tsuushin/pico_master.html
IPEN世界各地の魚と毛髪の水銀調査
米EPAの基準値を超えている
大間のマグロも、東京地域の毛髪も!


国際POPs廃絶ネットワーク(IPEN)が2012年に実施した水銀監視プロジェクトでは、世界各地でIPEN参加メンバーが魚と人の毛髪サンプル収集し、米国の生物多様性研究所(BRI)がそれを分析して、IPENとBRIが報告書「世界の水銀ホットスポット」にまとめ、ジュネーブで開催された第5回水銀条約政府間交渉会合(INC 5)の直前の2013年1月9日に発表しました。
 IPENメンバーとして当研究会も参加し、日本の多くの方々の協力を得て、毛髪及び魚のサンプルを収集しました。
◆毛髪サンプリング:
・東京地域19人(男性9人、女性10人)
◆魚サンプリング:
・大間/三厩(みんまや)クロマグロ:9サンプル
・不知火海 カサゴ:9サンプル
・不知火海 マアジ:9サンプル

本稿では、プロジェクト概要、世界の水銀ホットスポットの汚染状況、日本とクック諸島の毛髪の分析比較、及び日本のサンプル分析結果を紹介します。

■IPENの水銀監視プロジェク概要
 IPENの世界の魚と地域の水銀監視プロジェクトは、世界の生物学的水銀ホットスポットを特定するために、IPENとアメリカの生物多様性研究所(BRI)が共同で取り組んで実施されました。

生物学的水銀ホットスポットとは、生理的、行動的又は生殖に、生物的水銀濃度が安全レベル超える場所として定義されます。
 このプロジェクトでは、水銀汚染が高いことが知られている又は疑いがある地域に住む又は働く人々のコミュニティから魚と人の毛髪サンプルをIPEN参加組織が収集しました。

BRIは、サンプルの選択と輸送を計画し、米国メーン州ゴーハムで全自動水銀分析装置(DMA)を用いてサンプルを分析し、BRIとIPENの科学者らがその分析結果を評価しました。

BRIの魚の水銀濃度の分析手法は"EPA SW-846 Method 7473"であり、総水銀(Total Hg)を測定していますが、 測定された水銀の大部分はメチル水銀であるとみなすことができます。


■世界のホットスポットの魚の水銀濃度
 表 1 は、汚染サイト、塩素アルカリ施設、及び石炭火力発電所という3つの共通の水銀汚染源及び、水銀の非点源から大気や水へ放出された水銀が海流により広く拡散されて生じる世界的堆積を代表する9か所の魚の水銀濃度を示しています。

9か国のそれぞれは、米EPAの月間メチル水銀摂取ガイドラインである0.22ppmを超える魚を高い比率で含んでいました。

0.22ppmのガイドライン**は、60kgの人の月間の摂食は1種類の魚肉170 グラム以下にすべきということを意味します。
 分析された魚の43~100%が、月に1 種類以上の魚肉を摂取するための勧告値を超えており、特に日本とウルグアイの近海で取れた魚の水銀濃度は非常に高いので、米EPA のガイドラインによれば、"食べないこと"が推奨される水銀濃度です。

また世界保健機関と欧州委員会は水銀濃度が1.0ppm 以上の魚の"市場での販売を推奨しない"としていますが、日本のクロマグロとウルグアイのメカジキのサンプルはこの値を超えています。