・被ばく
Exposure
8.13 特定の農薬に人間が曝されるレベルを評価することは複雑な仕事である。
例えば、被ばくは労働者による農薬取り扱いを通じて、食品又は汚染された水中の残留を摂取して、農薬と接触後に皮膚を通じて起こるかもしれない。
人間の被ばくは労働者及び、子供を含む偶然に曝された人(傍観者)、食品に残っていた痕跡量(食品残留)からの農薬摂取について推定される。
8.14 労働者及び傍観者の農薬被ばく(食品及び非食品の両方)は、どのような農薬が、どの位多く、どの位の頻度で使われたかに関する情報を用いてPMRAが推定している。
登録者のために第三者によって行われる野外試験結果は、食品に現れる農薬残留レベルを示す(使用法の指示が与えられたとして)。
8.15 毒性研究の一般的要求に関し、比較的詳細な情報がPMRAから利用できるが、PMRAがどのように被ばくを評価するかについてほとんど情報は公表されない。
適切な例は子供について行われた被ばくアセスメントである。
多くの証言人は、推定は70 kgの労働者について行われ、子供に単に縮小されると述べた。124
このことは過去の例かもしれないが、本委員会への通信の中で、PMRAはこのことは現在当てはまらないと述べた。125
8.16 PMRAは、子供を含む被ばくするかもしれない種々の亜集団の特徴を述べるためにPMRAが使う、広汎な国際的被ばくデータベースがあることを指摘した。
例えば、子供の食事以外の被ばく評価のために、考慮される全経路からの被ばくが考慮される(例えば、農薬との直接的間接的接触を通じた経路・手から口への残留移動を通じた食事以外の摂取及び吸入)。
独特の活動パターン及び生理学的特性のような子供の特別な影響の受けやすさに関してこの章で考察した特別な考慮は、これらのアセスメントに要因としており込まれる。
明確なデータがない場合、保守的な設定値が最も高い被ばく推定を得るために用いられる。
幼児及び子供の食事以外の被ばく推定を得るために国際的に受け入れられた標準的方法が開発されており、PMRAの科学者はこの活動に参加し監視している。126
本委員会への通信の中で、ベーテル博士は、PMRAが子供に対する異なる被ばくを考慮に入れていると述べたが、子供は「大人と同じ様な反応しないかもしれない発達中の免疫及び神経系を持つ」という事実を、どのように考慮に入れているかに関する情報がないことを指摘した。127
人間の健康リスクアセスメント
Human Health Risk Assessment
8.17 人間に対する健康リスクを評価するために、推定被ばくレベルは、毒物学検査により確立した勧告された安全レベルと比較される。
8.18 人間被ばくの安全レベルを決定する第一段階は、各毒物学的検査について実験動物で悪影響又は指標が観察できない最も高い農薬レベルを確立することである。
これは無影響レベル(NOAEL)とよばれる。
各試験からのNOAELに関し、参照NOAELが選ばれ、このNOAELは悪影響を生じない最も低い濃度を現す。
8.19 しかし、実験動物は人間でない。
次に問題は、実験研究で実験動物のために推定された安全レベルから、人間の安全レベルを推定する方法についてである。
この外挿はPMRAによって2つの異なる被ばく、労働者又は傍観者に対する被ばく、及び食物摂取のリスク評価について行われる。