・健康がすぐれない人々
People in Poor Health
7.3 喘息又はアレルギーを患っている人々及び多種化学物質過敏症(MCS)の人、老人は、第二の影響を受けやすいグループを構成する。
環境に敏感な病気を治療研究しているグループ、ノバスコチア環境保健センターのインターネットサイトで利用できる情報によれば、一部の人々は健康な他の人よりも農薬との接触後一層激しい反応を起こすことがある。
例えば、MCSの人は焼けるような眼や呼吸障害・筋肉の弱まり・頭痛・疲労・喘息・アレルギー・慢性的感染を含む、広い範囲の症状に苦しむことがある。94
カナダ公衆衛生連盟のニコル=ブルインスマ博士はこの問題を本委員会の前で浮き彫りにしたが、他の影響を受けやすいグループの場合とまさしく同じように、この集団への農薬の影響はまだ良く理解されていないことを指摘した:
喘息やアレルギーを持つ人を含む完全な健康でない多種化学物質過敏性の人々、同じように農薬の影響をそうでない人より一層ひどく患う化学物質過敏症の人々もいる。
私たちは、これらの人々がどうしてはじまった物にそのように敏感になったか驚かなければならない。.
彼らの胎児期及び大人の生活を通じて受けた複数の被ばくのためだろうか?これらの毒物の広汎でいつまでも続く使用からかくれる所はどこにもないので、このような人々にとって毎日の生活は難問を与えられ得る。95
農薬と接触する人々
People in Contact with Pesticides
労働者
Workers
7.4 本委員会へのその証拠の中で、公的及び個人部門の230万人の労働者を代表するカナダ労働会議 Canadian Labour Congress (CLC) は、労働者は脳や鵜によって生じる慢性病の主な犠牲者であると断言するのをためらっていない。
CLCは国際癌研究機構(IARC)が使った大部分の発見は、職業被ばくの研究に由来することを指摘した。96
CLCは、仕事の一部として有害生物駆除製品を扱う人(農業者とその家族・林業労働者・駆除業者・グランドキーパー・自治体及び鉄道被雇用者・農薬製造工場の被雇用者・その他)は、時により非常に多量の農薬に曝される。
推定される長期影響の他に、これらの労働者は取り扱いの用心に従わない場合、農薬の慢性影響に苦しむと思われる。
カナダ公衆衛生連盟は、農薬は被曝後何か月も皮膚に残留することがあり、一部の研究は被ばくした大人の子供はその残留に影響されうることを、本委員会に告げた。97
カナダ公衆衛生連盟は、非ホジキンリンパ腫は農薬に最も曝される人々、即ち農薬を使って働く人々に主に観察されると思われることを、本委員会に伝えた。
一部の研究者は、除草剤が散布された畑と非ホジキンリンパ腫にかかる危険との間の、有意な量応答関係を証明するのに成功しているが、98
一方他の研究者は農薬の存在と観察された様々な病気との間のこの関連を統計的に証明することに成功していない。
前者のグループに属するニコル=ブルインスマ博士は次のように述べている:
非ホジキンリンパ腫患者は、一つの染色体上に非常に独特の遺伝子変異を持っている。
それは、一つの遺伝子が実際にDNA外に持ち上げられ、ひっくり返るという場合であり、それは逆位変異 inversion mutationと呼ばれる。
私たちはそれを非ホジキンリンパ腫で発見した。
私たちはそれをどこで発見しただろうか?私たちは、農薬に最も被ばくしてきたそれらの人で、それを発見した。
私たちは、濃い原体製剤を扱う労働者で、農業者及び他の農業労働者で、駆除業者で、農薬使用者で、芝生及びゴルフ場所有者で、ベトナム戦争で多量の2,4-D又はオレンジ剤に曝されたベトナム戦争帰還兵で、それを発見した。
委員会の意見では、労働者を農薬被ばくに影響を更に受けやすくしている、2つの問題が証言人によって議論された。
先ず第一に、自社製品を取り扱うことにつながるリスクについて農夫への警告をなしている、製品ラベルを通じた農薬供給者による農業者に提供される情報が不適切であるだろう。
第二に、カナダ労働会議のユーサッフ氏によると、農薬を使用するものに示されている用心(保護装置、使用後の待機時間)は一般に考えられている依りも効果が少なく、農薬被ばくの慢性的影響から使用者を守っていないだろう:
個人保護装備及び散布した農場への再入場のための労働者再入場時間のような、限界のあるコントロールが労働者の急性被ばくに可能であるが、理論より現実には能率的でなく、はるかに効果が少ない。
また彼らは農薬の慢性的健康影響から労働者を守ることに失敗しており、それはカナダのような工業国では急性影響よりずっと重要である。101