・有機リン及びカーバメートの影響
The Effects of Organophosphates and Carbamates
良く知られている有機リン:クロルピリホス、ダイアジノン、グリホサート、マラチオン
良く知られているカーバメート;カーボフラン、アルジカーブ、カルバリル
5.6 有機リンとカーバメートは、先輩である有機塩素とは異なり、環境中で比較的短い半減期を持つ。
殺菌剤及び除草剤・殺虫剤を含むこれらの製品の多くは非常に幅広いスペクトラムで働く。
言い換えると、それらは非標的種及び標的種を殺す。
この特徴は食物連鎖及び野生生物の生息地に否定的影響を持ち、結果としてある種の餌を食べる又は影響を受けた生息地を利用する種に対する間接的影響がある。
現在非常に一般的な製品である有機リン及びカーバメートは、その機能によって同一視される:それらはコリンエステラーゼ阻害剤である。60
このことは神経伝達に重要である酵素に干渉することによって殺すことを意味する。
カナダで、野鳥を中毒させることのある約30の認可された農薬の中で、大部分は有機リンとカーバメートである。61
環境中で低レベル残留という利点があるが、それらを栽培シーズンの間に1回より多く使用する必要があること及び、このことは野生生物の被ばくの危険を増加させることを意味する。
哺乳動物は有機リン及びカーバメートを解毒する点で鳥類よりずっと良い。例えば、鳥類は一般的な殺虫剤ダイアジノンに対してほ乳類より100倍も敏感である。62
人間の健康への影響に関して、有機リン化合物は中枢神経の適切な機能に必須である酵素を阻害し、めまいや時には死亡に導くことがある痙攣を起こすと信じられている。63
カーバメート被ばくに関する多数の慢性影響も報告されており、精子数減少及び受精能低下・ヘモグロビン低下を含んでいる。64