カナダ下院常任委員会報告 :環境中の農薬 :4 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・都市環境中の農薬レベル増加
Increasing Levels of Pesticides in the Urban Environment

米国の数字

米国で人口の少なくとも80%が農薬を家庭で使う:57%が雑草を駆除するために農薬を使い、50%がペットの寄生虫を除去するために、12%が芝生維持管理会社のサービスを雇い、20%が自分の家の中で使う。(カナダシエラクラブ、本委員会への申立書)。
 
4.7 カナダで大部分の農薬は農業部門で使われており、大部分の水生生態系で主な汚染源であるが、都市住民も環境中の汚染物質存在の重要な一因となっている。

本委員会は、農薬削減運動Campaign for Pesticide Reduction及び、農薬の都市使用の健康危険に関する作業グループWorking Group on the Health Dangers of the Urban Use of Pesticides、ケベック自然行動Nature-Action Quebec、カナダ自治体連合Federation of Canadian Municipalitiesのような市内の農薬使用に通じている多数のグループから聴取した。

これらのグループの一つ、カナダ水及び排水連盟Canadian Water and Wastewater Associationの証言から、農作業より市内で多量に使われることが多いことが分かるだろう。

この連盟は、大豆農業のために年間ヘクタールあたり2 kgであるのに対し、シカゴ市で農薬による芝処理は、年間ヘクタールあたり平均9 kgであることを明らかにした米国の発見を報告した。35

カナダ自治体連合によると、3分の2のカナダ家庭が農薬を使っていると思われ、この状況はカナダで良くはない。

これらの家屋所有者の半分は、しばしば防護なしで、年間平均3回自分で使用する。
 
4.8 カナダ自治体連合は、130万kgの農薬が1993年にオンタリオの都市地域で使われたと、本委員会に報告した。

市民によって使われた量さえ反映しないこの数字は、農業目的に使われた全量の4分の1に等しい。37 

ケベック自然行動Nature-Action Quebec は農薬販売がケベックでいぜん増加中であることを報告した(1995年以来15.2%)。38

公共地及び個人の農薬使用を別として、ゴルフコース維持管理及び電線・水道及びガスライン・鉄道の用地のための農薬使用も都市の汚染の一因である。
 
4.9 証言人は都市環境中でそのような大量の農薬を使うことの適切さに関して深刻な疑いを表明した。

彼らの観点では、芝生や庭・公共公園の外見を改善するために使われる都市農薬は必須ではない。

ケベック自然行動はこの現象を次のように説明した:
 
膨大な量の農薬が、有害生物を引きつける条件を作り出すこの種の単一栽培を維持しようとして、芝生に使われる。

その他に、完璧な芝生を持つ必要があると人々に信じ込ませるために大量の資金がある農薬販売業者によって、消費者は大きな影響を受けている。
 
最近のカナダ環境省の都市環境中の農薬に関する研究は、都市農薬汚染の問題をはっきりと説明している。

1998年に、チームは都市環境で使われる農薬による水質汚染の程度を確定するために、生態健康部門のチームはトロント内の2つの小川と、グエルフ内の3つの雨水貯水池からサンプルをとった。

この研究に基づいて、研究者は大きな都市農薬使用について次の結論に達した:除草剤(2,4-D、MCPP)及び殺虫剤(ダイアジノン、クロルピリホス)は雨の期間の直後に見られることが多い;同じ様なパターンをトロント及びハミルトン・グエルフの都市地域で見ることができ、検出されたダイアジノン及びクロルピリホスの量は設定されている水質目標を超過した。40
 
4.10 証言人は、農薬は人々に対する絶えざる脅威であると強調した。

家近くで使われる有害生物駆除製品は家庭に浸透し、環境媒体によって早く分解される屋外よりも、長く残留すると思われることを強調した。
 
4.11 この証言に基づいて、本委員会は都市の農薬使用は農業利用と同じく重要なことであると感じる。

結果として、都市部はカナダの適切な農薬管理システムの必須な部分を形成しなければならない。