・出典: J. Jensen, K. Adare and R. Shearer, Canadian Arctic Contaminants Assessment Report, Northern Contaminants Program, Indian and Northern Affairs, 508 p., 1997; Draft report, 1999 EcoSummit.
4.6 1991年から1997年に北極のサンプル中に検出されたPOPsは表4.1に載せた農薬を含む、そのすべては有機塩素である。
「中断」として掲示された全農薬は連邦毒物管理政策Toxic Substances Management Policy (TSMP)のトラック1の下に分類されており、それは残留性・生物濃縮性・有毒であり、主に人間活動の結果であることを意味し、このため環境からの実質的な排除の標的である。32
サンプル中で研究された3種の農薬は、いぜんとしてカナダで登録されている:エンドスルファン、メトキシクロル・トリフルラリン。ヘキサクロロシクロヘキサンの1種であるリンデンはいぜんとしてカナダで登録されているが、限定目的である。
表4.1 北部汚染物質計画の下で北極サンプルから検出された農薬
農薬 中断 登録なし 登録 Track 1,TSMP33
アルドリン x ? ? x
クロルデン x ? ? x
DDT x ? ? x
デルドリン x ? ? x
エンドリン x ? ? x
ヘプタクロル x ? ? x
ヘキサクロロベンゼン x ? ? x
ヘキサクロロシクロヘキサン ? ?一部の農薬依然使用中 ?
マイレックス ? x ? x
トキサフェン x ? ? x
エンドスルファン ? ? x ?
メトキシクロル ? ? x ?
トリフルラリン ? ? x ?
脚注:
中断:会社が自発的に製品を市場から引き上げた。
有害生物管理規制医局(PMRA)によると、企業が次に現在の要求に従って製品を再登録しようとしても、中断された製品が再登録される見込みは小さい。
登録:PMRAによる登録
登録なし:情報公開法Access to Information Actのために、「登録なし」がある製品が検査を通らなかったのか、その申請がなかったのを意味するのかどうかいうのは不可能である。」
*PMRAとの私信;及びカナダ極地における農薬残留に関するカナダインディアン北部地域業務省及びTSMPの発表、1999年12月9日。
表4,1に示すように、一部の高度に残留性の有機塩素は最早カナダで使われていないが、いぜんとして北極環境中に検出されている。
これらの農薬使用はカナダで禁止又は制限されているが、これらは多数の他の国で製造・使用されており、それらが容易に蒸発するという事実は、長距離大気輸送を通じて全カナダ極地を汚染の影響を受けやすくしている。34
POPsは北極のみでなく、高濃度で五大湖流域及びセントローレンス川でも検出された。