カナダ下院常任委員会報告 :環境中の農薬 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・出展:環境汚染問題 私たちと子どもたちの未来のために
http://www.maroon.dti.ne.jp/bandaikw/

・4.環境中の農薬
4.  PESTICIDES IN THE ENVIRONMENT
 
土壌及び空気・水中の農薬の輸送及び分散
Transportation and Dispersion of Pesticides in Soil, Air and Water
 
4.1 農薬は人間活動を通じて環境中に放出される。

農薬は点汚染源及び面汚染の一因であろう。

点汚染源は特定の場所で農薬汚染された水を排出する、都市水収集システムの出口のような源である。

面汚染源は、例えば、農薬で汚染された土を水環境に放出するものである。

農業地域汚染はカナダの水環境中で最大で最も厄介な汚染源である。

一度環境中に入ると、ある種の農薬は比較的速やかに分解するが、ほかのものは長い期間にわたって残留し、蓄積し又は汚染副産物に変えられる。

土壌を通じた動きのほかに、農薬は降雨と風によって動かされる。
 
4.2 委員会員は、カナダ農業農産食品省のレスブリッジ研究センターの科学者ベルナード=ヒル25の証言から、降雨は水の蒸発及び凝縮の自然現象を通じて、その源からはるかに遠くに農薬を分散するのを助けることを知った。

1998年にアルバータで行われた研究は、大量の除草剤2,4-Dが、この製品が酸素存在下で速やかに分解するにもかかわらず、この地区の降雨中に発見されたことを示している。

研究者は、レスブリッジ地域に特有であるこの現象を説明するため多くの仮説を立てた。

彼らは、雨中の農薬存在は、レスブリッジ農業者がアルバータ州で最大の2,4-D使用者である事実を反映すると信じている(年間20,000 kgより多い2,4-Dが用いられている)。

26これらの発見は、雨の多さと期間を別として、雨中の農薬濃度は土地使用や年間の時期・地域の経済側面のような因子と共に変化することも示している。
 
4.3 一部の農薬は蒸気や粒子・小滴の形で風により運ばれ、その発生源から長距離運ばれることを可能にする。降雨はこれらの汚染物質を大地や水路に落とし、そこで汚染物質は蓄積又は変化するだろう。

図4.1は環境中のある種の農薬がとる典型的な経路を図示する。

汚染物質は次に植物生命に吸収され、汚染物質が動物脂肪中に濃縮される食物連鎖に入る。

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・典拠:Indian and Northern Affairs Canada, Canadian Arctic Contaminants Assessment Report, Northern Contaminants Program, 1997.