カナダ下院常任委員会報告:はじめに | 化学物質過敏症 runのブログ

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・はじめに
INTRODUCTION
 
あらゆる報告と同じく、これを書いている非常に正当な理由がある。

まず第一に、農薬使用及びその人間健康と環境とへの影響に対する研究はのびのびになっている。
 
カナダでの農薬及び農薬使用を管理する連邦の有害生物駆除製品法 Pest Control Products Act は、1969年以来大きな改正を行っていない。この法律を施行するカナダ保健省内の部門、農薬管理規制局 Pest Management Regulatory Agency の活動は1995年のこの局の始まり以来公的に綿密な調査をされていない。

この他に、カナダで使用が認められている7000種類以上の農薬に関し、多くは長年再評価されていない。

そのため、農薬の安全性は、子供の影響の受けやすさ及び、現代のより厳しいリスクアセスメント基準を考慮するために、再評価されていない。

このように、カナダの農薬管理システムを調べることは時期を得ているように思われる。
 
この研究を行うほかの理由には、1999年5月に発表された報告中で環境及び持続可能な発展のコミッショナーによって行われた発見を含む。

委員は農薬とカナダ人の健康との間の結びつきを強調し、彼が欠陥のある農薬管理システムであると見なしたものを改善する必要を強調した。

特にコミッショナーは、新しく一層厳しい基準に基づいて、長く認可されている農薬を再評価する緊急の必要があると述べた。
 
科学雑誌及び医学雑誌は、農薬と乳癌や非ホジキンリンパ腫のような病気との間の結びつきを含む、農薬による人間の健康に与える危険をますます多く報告している。

また、野生生物及び環境に対する農薬の否定的影響に関する増加中の証拠を述べるべきであり、そのすべてがカナダ人に農薬の無認可を正式に記録すること及び、その使用を減らす行動をすることを促している。
 
カナダの国際的責任は追加の動機を提供した。

1997年5月、カナダは子供の環境衛生に関する8か国環境指導者宣言 Declaration of the Environment Leaders of the Eight on Children's Environmental Health1 に署名した。

またカナダは国連欧州経済委員会の1979年長距離越境大気汚染議定書の下で、1998年残留有機汚染物質(POPs)に関する議定書 Protocol on Persistent Organic Pollutants (POPs)を批准した最初の国家である。

この議定書は16種のPOPs 物質を載せており、その11種は農薬である。

現在カナダは国連環境計画の下で12 のPOPs物質に関する法的拘束のある条約を作るための交渉に従事している。
 
この報告の最後の理由は、1999年10月12日の勅語中の農薬への特別な言及である。
 
政府はカナダの食品安全性計画を強化することにより、農薬によって与えられる潜在的健康の危険を含む環境衛生に関する一層の行動をすることにより、変化している世界のために全般的な健康保護を現代化することにより、カナダ人の健康を守るだろう。
 
この報告は、1999年6月の時点で、38回の会議を開き、85人の証言人からの証言を聞き、50以上の文書を分析した、献身的な委員会の仕事である。特別な感謝表明を研究者チーム及び本委員会事務官及びその全職員に捧げる。
 
オタワ、2000年5月
 

1 宣言書はG-8加盟国により署名された。
 

掲示 2003年 1 月 27 日 渡部和男