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物質名 トリレンジイソシアネート
日本語名 トリレンジイソシアネート
TDI
トルエンジイソシアネート
英語名 TOLYLENEDIISOCYANATE
TDI
TOLUENEDIISOCYANATE
示性式
分子式 CH3(C6H3)(NCO)2
C9H6N2O2
各種コード番号 CAS番号:26471-62-5
RTECS番号:NQ9490000
既存化学物質番号:3-2214
骨格 芳香族(単環)
官能基 アルキル基(飽和) カルボニル基
用 途 顔料,塗料 接着剤 合成樹脂 繊維処理剤
外観的特徴 外観 無色液体
臭気 刺激臭
物理的性状 分子量 174.16
比重 1.22
比重測定温度(℃) 50 ~50
融点(℃) 19.5 ~ 21.5
沸点(℃) 251
燃焼・爆発特性 燃焼性 引火の危険性は少ないが、火災などの場合は容器の破裂や引火、爆発の危険あり。
爆発範囲(%) 0.9 ~9.5
引火点(℃) 132
混合危険物質名 エンソサンナトリウム カエンソサンナトリウム カサンカスイソ カサンカナトリウム シヨウサンアンモニウム
分解性 加水分解性 水に不安定
その他化学反応特記 水と反応して炭酸ガスを発生。
法規制 水質汚濁防止法 要調査項目に係わる物質
大気汚染防止法 有害大気汚染物質
労働安全衛生法〔名称等表示〕 表示対象物質
労働安全衛生法〔名称等表示〕 名称等を通知すべき有害物
労働安全衛生法〔特化物等〕 特定化学物質第2類
海洋汚染防止法 C類物質等
化学物質管理促進法 第一種指定化学物質
条例・要綱及び指針 旧神奈川県化学物質環境安全管理指針(参考) 対象物質
旧神奈川県先端技術産業立地環境対策指針(毒性係数分類) B類物質(旧)
神奈川県化学物質の安全性影響度の評価に関する指針 人の健康への影響 A
神奈川県化学物質の安全性影響度の評価に関する指針 生態系への影響 B
許容濃度 日本産業衛生学会 許容濃度(ppm) 0.005
許容濃度(mg/m3) 0.035
最大許容濃度(ppm) 0.02
最大許容濃度(mg/m3) 0.14
急性毒性 対象動物種 投与経路 試験時間 毒性数値種類 毒性数値
ラット 経口 LD50 4130 mg/kg
毒性症状 皮膚につくと水泡ができる。目に入ると炎症がおこり、視力障害を残すことがある。鼻、のど、気管を刺激し、炎症を起こす。
発ガン性 評価機関 評価内容
IARC発癌性評価 2B[発ガン性の可能性がある物質]
事故事例
事故の名称 エビクロルヒドリン製造装置のガス噴出事故
発生日 1986/08/13
被害額(万円) 172 万円
事故の概要 当年1月、エピクロルヒドリン(ECH)製造装置内のタンクにトリレンジイソシアネート(TDI)4Tを冬期凝固防止のため受け入れECHで希釈し,ECH:TDIを50:50(3KL)とし窒素でシール、縁切りにより孤立化させた。
事故当日(8月)、タンク上部マンホールのパッキン部分から激しく発煙した。発煙後、混合液は黒色に炭化した。
事故の原因 放置していたS-12タンク内に除害塔(Tー174)用配管内を逆流してきた水酸化ナトリウム溶液がブリーザー弁を通って流入したため,タンク内に貯蔵していたTDI.ECH混合液が異常反応を起し,発熱を伴い炭酸ガス等を発生しポリマーを生成し熱分解により黒色の炭化物に変化していったものと推定する。
発生場所 川崎市
事故の名称 自動車用クッション材製造モールド#2ライン火災事故
発生日 1987/01/07
時刻 0:58:00
被害額(万円) 7153 万円
事故の概要 自動車クッション製造ライン(離型剤を吹き付けたアルミ製金型にPPGとTDIの2液を混合発泡したものを注入加熱炉で加熱(自動車用シートを製造)で通常操業終了後,係員が温度チェックを実施,午前0時45分に炉内温度が60℃(社内規定で80℃以下になれば冷却中止)に低下したため,冷却用送風ファンを停止。その後午前0時58分頃加熱炉出口付近より出火,ダクトを伝わり延焼拡大したもの。
事故の原因 モールドクッション製造時発生するパン屑(ポリウレタンフォーム)が炉内熱風により脱落し,熱風吹き出し口付近で220℃以上(220℃前後でパン屑の酸化反応開始,実験により確定)に加熱され,酸化反応熱により自然発火点火源となったパン屑が熱風により飛ばされ,パン屑シューター内へ落下,シューター表面に付着残存していた離型剤(ワックス)に引火しアルミ製金型を融解,さらに排気ダクト内面のワックスに引火したもの。
発生場所 兵庫県
取扱い保護具 【皮膚】保護手袋 【吸入】密閉と換気 【眼】顔面シールドまたは呼吸用保護具と眼用保護具の併用