・出典;化学物質問題市民研究会
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/index.html
Date: Sun, 02 Jun 2013 20:13:18 +0900
Subject: スーパークールビズに関する要望と質問
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2013年6月2日
環境省 環境大臣 石原 伸晃様
国民生活対策室 室長補佐 佐藤 匡廣様
相澤 和春様
矢崎 孝治様
反農薬東京グループ
香料自粛を求める会
化学物質問題市民研究会
連絡先
反農薬東京グループ
代表 辻 万千子
〒202-0021
東京都西東京市東伏見2-2-28-B
電話/ファックス 042-463-3027
Eメール mtsuji@jcom.home.ne.jp
URL http://home.e06.itscom.net/chemiweb/ladybugs/
スーパークールビズに関する要望と質問
私たちは、農薬や化学物質の安易な使用に反対して運動しているグループです。
5月20日に公表された「平成25年度スーパークールビズの実施について(お知らせ)」を拝見して驚きました。
クールビズというキャンペーンそのものに反対するわけ
ではありませんが、今年新たに加えられた「女性のクールビズについて」の内容は、あまりにもひどすぎます。
特に、女性のクールビズ事例の最後に書かれている「匂い対策となる香り付き柔軟剤」については、開いた口がふさがりませんでした。
貴省は、大勢の人たちが柔軟剤や香料で健康被害を受けていることをご存じなかったのですか。
参考資料を見てください。
化学物質過敏症やアレルギー、喘息、偏頭痛の患者など、香料等によって症状が引き起こされる可能性のある疾患に苦しむ人は大勢います。
消費者庁の事故情報データーバンクにも、「柔軟剤」や「合成洗剤」、「芳香剤」などの「香料」による健康被害の訴えが数多く報告されています。
私たちは、いままでも、官公庁庁舎の管理・運営業務における民間競争入札実施要項(案)に関するパブリックコメント募集の際、『清掃業務において香料を含む製品を用いないことを仕様書に明記すること。』を求めてきました。
そもそも、必要もない化学物質の使用を減らすのは貴省の責務ではありませんか。
柔軟剤、しかも香料入りのものを使えとは信じられません。
香り付き柔軟剤には揮発性物質が含まれており、貴省の勧めによりそれらの製品の使用が増えると、それだけ冷房のために閉め切られた室内の空気がさらに汚染されることになります。
香料で症状が引き起こされる自覚のない人であっても、室内空気汚染により健康を害される可能性はあります。
また、香りは個人的な嗜好もあるため、嫌いな香りが室内に漂っていれば、不快に思ったり、仕事に集中できなかったりするなど、マイナスの影響が生じることも考えられます。
換気回数が増えれば、冷房効率も落ちてかえって省エネ効果がなくなる可能性だってあります。
いったいどのような根拠があって、柔軟剤や香料がクールビズにな
ると考えているのですか。
クールビズは、背広着用の男性中心の職場で、冷房をつけすぎたのが問題にされて始まったのではないですか。
薄着の女性は震えて、わざわざ肩掛けや膝掛けをしていたのです。
男性が薄着になるのは一向にかまいませんが、女性に、匂い物質を付けろと言うのは本末転倒どころか、健康被害を誘発することになります。
入浴やシャワーで汗を流し身体を洗って清潔にし、洗濯して汚れが落ちた清潔な衣類を着て出勤する、吸湿性や速乾性、通気性のある衣類を着たり、汗が出たらこまめに拭いたりするなど、何も、室内空気を汚染する物質を含む製品を利用する必要はないではありませんか。
貴省が、汗やにおい対策を女性に奨励し、しかも制汗剤や冷却スプレー等の使用を勧めることで、特に自分では気にせずに制汗剤などを使用せずに過ごされていた方も使い始めるなど、使用が増えれば、患者は、外出先で症状が出て体調不良になることが増えたり、これまで通勤できていた会社や通学できていた大学や高校に通えなくなったりする可能性だってあります。
化学物質に反応して、化粧できない人、ノーメイクの人も多い中で、このようなことを勧める環境省は、個人への介入が過ぎ職務を逸脱していませんか。
クールビズとは、ライフスタイルでなく、地球温暖化対策に名を借りて、売り上げを増やそうとするビジネスで、貴省はその手先だといわれても反論できないでしょう。
貴省が推奨する、さまざまなクールビズ製品をつくるのに必要なエネルギーを考えると、むしろ地球温暖化を推進しているように思えます。
6月10日までに以下の質問と要望にお答え下さい。