航空防除農薬環境影響評価検討会報告書8 | 化学物質過敏症 runのブログ

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(中略)4.個別農薬の気中濃度の評価
航空防除農薬のうち、使用量が多く、かつ、評価のための知見の集積が比較的十分と考えられる以下の10農薬について、気中濃度の評価を行った。
これまでの調査の結果、大気中の農薬はおおむね5日以内に検出されなくなると考えられることから、各農薬の散布後5日間の散布区域内及び散布区域外それぞれの平均気中濃度を求め(参考資料10)、それと気中濃度評価値とを比較することにより評価した。

なお、これまでに収集された気中濃度の実測値(散布区域内については散布中の値を除く)と気中濃度評価値との比較も併せて行い、気中濃度評価値を超えているものがある場合には、その旨を記載した。
その結果、いずれの農薬についても散布後5日間の平均気中濃度は気中濃度評価値を下回っており、現在までに得られている知見に照らして特段問題となるような状況は発生していないと考えられる。
散布区域外では気中濃度評価値を超える濃度が検出された事例はながったが、散布区域内では、ダイアジノン、フェニトロチオン(MEP)及びフェノブカルブ(BPMC)で散布直後に気中濃度評価値を超える濃度が検出された事例が各1件報告されている(参考資料11)。

しかし、いずれも気中濃度評価値を短時間わずかに超過しただけであり、この間の各農薬の吸入量を1日呼吸量(15m )で除して得られる濃度は気中濃度評価値に比較して十分低いレベルに3とどまっていることから、特に問題となるようなものではないと考えられる。
ただし、気中濃度評価値を超える濃度が検出されたものや、測定事例の少ないものについては、今後さらに測定事例の集積に努める必要がある。

また、今回本報告書で取り上げなかった航空防除農薬についても、さらに気中濃度等の知見の集積に努め、十分な知見が集まった段階で評価を行うこととする。