ユトレヒト大学による調査研究は、7年間に及ぶ調査で23の水系が調べられた。
イミダクロプリドについては、18,898地点で半径1km以内が160日の間隔をあけて調査された。
調べられた生物種は4009種類に及ぶ。
ネオニコチノイド系農薬散布によって、クモやダニが日本でも増加している?
日本では、岩手県でネオニコチノイド散布が盛んに行われた後から、ジョロウグモが増加したとの養蜂家の話がある。
また、日本の水系の最近のネオニコチノイド汚染については、反農薬東京グループ会報「てんとう虫情報」「琵琶湖河川や愛媛県でのネオニコチノイド系農薬の水系汚染」2012年8月25日第252号p14参照
ミツバチへの毒性はDDTの5000倍をこえる
ネオニコチノイドを散布したら、ミツバチが死んでも当然ともいえる証拠が示された。
ネオニコチノイド系農薬のミツへの毒性は、良く知られている有機塩素系農薬DDTの5000倍から7000倍も強い。
だから、ミツバチだけではなく、他の有用昆虫にも(MTR=13nanogram/liter)を超える地域が増えている。
また、作物に使用されたネオニコチノイド系農薬は1.6‒20%しか作物に吸収されず、ほとんど(80‒98.4%)が土壌と水系に吸収されるとする報告もあり、水系汚染は留まるところを知らない。
イミダクロプリドの濃度が上昇すると、いくつかの生物種の多様性が減少する
ネオニコチノイドの土壌における半減期
ネオニコチノイド土壌半減期 (aerobicsoil metabolism)
アセタミプリド 1 ~ 8 日
クロチアニジン 148 ~ 1,155 日
ジノテフラン 138 日
イミダクロプリド 40 ~ 997 日
チアクロプリド 1 ~ 27 日
チアメトキサム 25 ~ 100 日
ネオニコチノイドの土壌における半減期
クロチアニジンはチアメトキサムの代謝産物
参照:http://goo.gl/3HnYl
ネオニコチノイド系農薬散布によって、クモやダニが日本でも増加している?
日本では、岩手県でネオニコチノイド散布が盛んに行われた後から、ジョロウグモが増加したとの養蜂家の話がある。
また、日本の水系の最近のネオニコチノイド汚染については、反農薬東京グループ会報「てんとう虫情報」「琵琶湖河川や愛媛県でのネオニコチノイド系農薬の水系汚染」2012年8月25日第252号p14参照
その結果、エビ、カニなどの甲殻類、ハエやカ、カゲロウ、そして、ダンゴ虫、ワラジムシなどの等脚類、トンボ類、ヤドカリなどの腹足類などで、種の多様性はイミダクロプリドの濃度が上がると減
少した(水系のイミダクロプリド濃度と負の相関関係)。
一方では、イミダクロプリドの濃度が高くなると増加するダニやクモ類などの生物種もみられる