・4)配合成分としての出荷量
表16 にアンケートで回答のあった配合成分としての出荷量を、アンケートに配合成分含有量および出荷量の記入があったものについて集計し、屋内外別に示した。
量が把握できた配合成分の数は106 物質で、うち屋外で使用されるものが65 物質、屋内で使用されるものが71 物質、これらのうち屋内外で使用されると回答されたものが10 物質であった。
屋内外を含めた全体の配合成分としての出荷量は、アンケートの数値から算出すると合計(「屋内、屋外、屋内外で使用」の合計)で約8,392.16tであった。
屋内・外別にみると、屋内使用では、物質数が屋外と大きく異ならないにもかかわらず、量では圧倒的に多く、屋外の72.06tに対し、屋内は8,312.80tであった。
これは、衣料用防虫剤の配合成分であるパラジクロロベンゼンやナフタリン、ショウノウ、エンペントリン、カビ取り剤の配合成分である次亜塩素酸ナトリウム、便所やゴミ置き場で使用されるオルトジクロロベンゼンなどの量が多いためである。
しかし、表16 の欄外にも記したように、無登録の除草剤に使用されているグリホサートが、聞き取り調査によれば、約1,750t出荷されていることになり、屋外の配合成分としての出荷量は、実際にはかなり増加することになる。
なお、オルトジクロロベンゼンやクレゾールが使用される「ゴミ置き場」は、アンケートでは「屋内」と回答されていたので、屋内に含めたが、さまざまな形態のゴミ置き場があり、実際には屋外で使用されている場合も多いと考えられる。
表16-1 配合成分としての出荷量(kg)-1
全体屋内・外
パラジクロルベンゼン7,031,305.0 ① 7,031,305.0
ナフタリン453,890.9 ② 8,575.9 ② 445,315.0
次亜塩素酸ナトリウム190,528.7 ③ 190,528.7
ショウノウ181,000.0 ④ 181,000.0
エンペントリン75,300.0 337.0 ⑤ 74,963.0
オルトジクロロベンゼン55,050.0 ⑥ 55,050.0
チアメトキサム54,185.8 ⑦ 54,185.8
水酸化ナトリウム35,164.2 ⑧ 35,164.2
4級アンモニウム塩33,750.0 ⑨ 33,750.0
フェノブカルブ24,832.4 ① 10,165.5 14,666.9
イミダクロプリド20,766.7 ⑩ 20,766.7
チアベンダゾール19,142.7 19,142.7
ホウ酸18,761.6 1.6 18,760.0
脂肪族カルボン酸エステル系18,654.2 18,654.2
エトフェンプロックス12,175.7 774.9 11,400.9
フッ化スルフリル9,900.0 9,900.0
アクリル酸亜鉛9,000.0 9,000.0
ポリエチレングリコール9,000.0 9,000.0
メタクリレート9,000.0 9,000.0
クレゾール8,222.0 22.0 8,200.0
カルバリル7,730.0 ③ 7,303.0 427.0
ペルメトリン7,317.4 29.7 6,399.4 888.3
アルコール類7,551.3 302.8 7,248.4
(うち フェノキシエタノール) (7,220.9) (7,220.9)
天然植物成分6,502.4 1,295.0 5,207.4
フェニトロチオン6,483.2 ④ 5,537.5 945.7
S-421 6,361.8 6,361.8
サンプラス5,843.1 5,843.1
プロポクスル5,811.1 ⑤ 5,191.0 507.0 113.1
香料4,656.1 ⑥ 4,656.1
シラフルオフェン4,558.5 80.0 4,122.2 356.3
木酢液4,063.6 ⑦ 4,063.6
フタルスリン3,875.7 1,419.1 36.4 2,420.2
ジノテフラン3,360.5 3,360.5
フェノトリン3,259.7 129.7 898.5 2,231.5
ディート3,176.7 578.1 2,598.7
MGK264 2,800.0 2,800.0
シフェノトリン2,292.1 118.4 2,173.7
ピレトリン2,187.6 1,402.4 579.2 206.0
クロルフェナピル1,943.3 1,943.3
ポリブデン1,900.0 ⑧ 1,900.0
無水酢酸ナトリウム1,814.4 ⑨ 1,814.4
トウガラシエキス1,780.9 ⑩ 1,780.9
シプロコナゾール1,716.2 1,716.2
IPBC 1,702.8 1,702.8
リモネン1,618.8 1,591.0 27.8
カーバメイト系1,464.0 1,464.0
メタアルデヒド1,462.1 1,462.1
粉末硫黄1,435.9 1,435.9
天然成分1,394.3 800.4 593.9
ビフェントリン1,347.5 13.3 1,334.1
フィプロニル1,340.0 0.6 1,339.4 0.0
クロチアニジン1,311.2 1,311.2
ダイアジノン1,300.0 1,300.0
シフルトリン1,249.3 1,249.3
酢酸1,211.4 1,211.4
レモングラス1,013.1 589.8 423.3
トラロメトリン895.3 7.5 887.9
配合成分名 屋外 屋内
22
表16-2 配合成分としての出荷量(kg)-2
全体屋内・外
メトフルトリン884.6 86.0 798.6
プラレトリン670.5 260.5 410.0
ハッカ640.1 355.2 284.9
アレスリン477.0 137.7 52.2 287.1
シトロネラ416.0 416.0
F-69 360.0 360.0
レスメトリン337.4 334.0 3.4
フェンプロパトリン286.0 286.0
トランスフルトリン262.7 243.1 19.6
界面活性剤221.5 221.5
ディマニンA 214.6 214.6
ピリダフェンチオン199.4 199.4
硫酸アンモニウム188.0 188.0
メトプレン184.3 174.2 10.1
プロペタンホス140.0 140.0
ANTI CAT&Dog0065-1 135.0 135.0
安息香酸135.0 135.0
ヘキサコナゾール120.5 120.5
ヒドラメチルノン91.3 91.3
イソチアゾリン90.0 90.0
ホウ砂90.0 90.0
プロフルトリン89.0 89.0
スルファミン酸80.0 80.0
フェントエート66.0 66.0
アルキルベンゼン61.5 61.5
アルイソチオシアネート50.0 50.0
フェンチオン50.0 50.0
IF-1000 46.0 46.0
テブコナゾール44.8 44.8
ピペロニルブトキサイド32.7 32.7
メトキサジアゾン25.0 25.0
シクロプロトリン15.1 15.1
パシクミルフェノール12.8 12.8
ピリプロキシフェン11.4 5.8 5.6
ノバフルムロン11.0 11.0
ヘキサフルムロン11.0 11.0
リチウムスルフォネート9.9 9.9
Bacillus thuringiensis israelensis * 8.1 8.1
BDCP 7.5 7.5
ヒノキ成分6.8 6.8
テルペン6.1 6.1
銅化合物5.4 5.4
リン酸鉄(Ⅲ) 2.1 2.1
ポリオキシエチレンアルキルエーテル1.6 1.6
天然系置換フェノール1.4 1.4
高分子ポリマー1.2 1.2
水酸化カリウム1.2 1.2
食品添加物1.0 1.0
アセフェート0.4 0.4
合 計8,392,164.0 72,058.5 8,312,801.0 7,304.5
注)①~⑩は屋内・外の上位10成分の順位を示す。
*:配合成分量を1.2%として算出。
・アンケート回答から算出した値(kg)
・配合成分含有率や出荷量の記入がなかったものは除く。
・使用場所が無記入の回答があったが、「対象生物」欄の記入内容から、屋内外に配分して示した。
・上記以外に、聞き取り調査により、農薬取締法の登録を受けていない非農耕地用除草剤の有効成分としての「グリホサート」が、推定で約1,750,000kg出荷されているとの情報が得られた。