・出典:日本救急医学会
http://www.jaam.jp/html/dictionary/dictionary/word/0715.htm
薬物過敏症
体内に吸収された薬物が通常示す作用ではない有害な症状・所見を示す場合をいい,次の3つに分類される。
薬理作用増強反応: 常用量の薬物を用いたにもかかわらず,薬理作用が増強し,生体に有害な作用がでる場合である。
例として,キシロカインによるショックや心停止などがある。
薬物アレルギー反応: 薬剤が抗原抗体反応を引きおこし,ショックや炎症,臓器障害をおこす有害反応である。
薬物過敏症のほとんどを占める(アナフィラキシーショック)。
特異体質反応: 先天的素因に基づく薬物代謝異常による有害反応である。
薬物過敏症を発症した場合はただちに投与薬物を中止し,必要なら気道確保,静脈路確保を行い呼吸・循環の保持に努める。
アナフィラキシーショックにはアドレナリンの投与が第一選択である。
過剰な薬物反応を抑えるために副腎皮質ステロイドの投与もおこなわれる。
*アドレナリン 0 4 [adrenaline]
副腎髄質から分泌されるホルモン。
血糖量を高める作用をもち、インシュリンと拮抗(きつこう)的に働いて血糖量の調節を行う。
また、心臓の働きを強めて血圧を上げ、気管を拡張させる。
1901年(明治34)高峰譲吉が結晶化に成功。
強心剤・止血剤・喘息(ぜんそく)鎮静剤として利用。
エピネフリン。
runより:エピペンもエピネフリンです。