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シックスクールの苦しみ今も 奥州の中1女子
奥州市胆沢区の胆沢一小で、2010年2月に発生したシックスクール症候群。
当時発症し、重症化した女子生徒は同市内の中学校に通う現在も、別室で授業をするなど不自由な学校生活を続けている。
生徒と保護者は周囲の手助けに感謝する一方、病気へのさらなる理解も求めている。
15日からは新学期。
女子生徒は通学への期待と不安に揺れる。
発生から3年、後遺症に悩む関係者の苦悩はまだ現在進行形だ。
教室と隣接する部屋に設置されたテレビモニター。ビデオカメラで撮影された授業の様子が、映し出される。
見つめるのは、マスクを着用した女子中学1年生。
マスクは厚さ3ミリの活性炭素入り。
清浄な空気を吸うため手放せず、酸素吸入器も常備している。
女子生徒は胆沢一小4年の時にシックスクール症候群になった。
重症化し、10年夏には洗剤の匂いやたばこ臭にも反応する中毒、化学物質過敏症(CS)と診断された。
頭痛や疲労感、息苦しさで、一日の時間割を最後まで受けるのは難しい。
冬季は、暖房で衣類に付いた洗剤や柔軟剤の化学物質が揮発する。
このため今冬は、昨年12月中旬から登校できなくなった。
冬休みを利用し自宅で、化学物質を避けて生活する「解毒」をし、新学期の登校に備えた。
シックスクール症候群と化学物質過敏症(CS) シックスクールは、学校で体が耐えられる以上の化学物質にさらされることで起きる。
奥州市の胆沢一小では校舎改修工事に伴い、児童19人が発症した。
同市の調査委員会は換気扇が教室に未設置だったことが主な原因と推定し、同症候群への認識不足を指摘した。
大量の化学物質にさらされると発症するCSは、香料や洗剤、たばこなどの微量の化学物質に反応して頭痛や目まい、吐き気など中毒症状を起こす。
【写真=別室に置かれたテレビモニターで授業を受ける女子生徒。シックスクールの後遺症は今も続く】
runより:この孤独な少女、ランナーけいさんの娘さんです。
この問題に関わってはや3年・・・化学物質過敏症まで発展した彼女はまだこうして苦しみを味わっています。
大人なら仕事を変えるなり出来ますが学生は違います。
化学物質過敏症は学生に逃げ場を与えません。
与えるのは大人が理解してこそです。
全員が治るまでこの問題は終末を迎える事はありません。
胆沢第一小学校関連の記事だけで200記事になりました。
当初の私はかなり過激に学校を批判しましたがシックスクールから化学物質過敏症に進行してしまった無念は今でも強く残っています。
せめて今と同じ知識があったら・・・と。
まだ終わってなんかいません。