危険な道:第7章:化学物質、規制、環境3 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・農薬被ばくは広がっている
一部の農薬は 1995 年に TRI に加えられ、リストに載せられた化学物質の報告を製造業者に求めたが、農業や他の商業的農薬使用者は TRI で放出報告を求められていない。

米国は約 12 億 3 千万ポンドの「通常の」農薬を 1997 年に使い、木材保存剤や塩素・次亜塩素酸塩などの全ての種類の農薬を含めると合計で 45 億ポンドの農薬を使った。

家庭用農薬使用は 1997 年で約7,800 万ポンドを占める。


マサチューセッツ州毒物使用削減法1997年データ
1990-1997年のマサチューセッツ州での鉛使用

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EPA は米国の全農薬の約 23%は非農業領域で使用されていると推定する14。
これらの意図的な環境への農薬放出をTRI 報告命令に含めるのに失敗したことは、被ばく評価と防止努力を邪魔している。
子供は農薬からの健康への悪影響に最も敏感なので厄介である。

1993 年の米国科学アカデミー報告、幼児と子供の食事中の農薬 Pesticides in the Diets of Infants andChildren は、子供は小さな大人でなく、体重あたり化学物質被ばくが大人より大きいことを強調した。

また子供は農薬のような物質を解毒する能力が低いことが多く、脳などの発達中の器官は一層影響を受けやすい。

悪影響に対する感受性の高さと比較的大きな被ばくが相まって相当に大きなリスクを形作る。
子供は大人より多くの果物と野菜を体重あたり食べる。

2000 万人の 5 才以下の米国の子供は食品摂取を通じて毎日平均8 種類の農薬を食べる。15

食品に使用が登録されている 37 種類の農薬は、今世紀初期に開発された一層有毒な神経兵器剤に科学的な関連がある有機リン殺虫剤である。そのような農薬の一つであるクロルピリホス(ダーズバンとして一般に販売されている)は家庭内で最も広く使われる殺虫剤である。
米国保険被ばく研究は米国人成人の代表的なサンプルの 82%の尿中にクロルピリホス残留(代謝物 TCP として)を検出した。

ミネソタ州のより最近の研究は、一層多い 92%の子供に尿中で検出できるレベルのこの代謝物があったことを明らかにした16。

TCPは穀物貯蔵に広く使われているクロルピリホスメチルの代謝物でもあり、それでこの被ばく源を十分に決定することは不可能である。
17
種類の有機燐(クロルピリホスを含む)は家庭内や芝生・学校・遊び場などの「住居」用に EPA に登録されている。

子供は農薬が使用された草の中及び、庭用農薬や鉛のほこり・その他有毒物質の有毒な貯蔵場所であるカーペットの上で遊ぶ17。
家庭内のほこり中の農薬と多環式芳香族炭化水素(PAHs -タバコの煙と燃焼の燃焼産物中に見られる)に関する 1999 年研究で、典型的なノースカロライナ郊外から集めた住居のほこり中で 14 種類の農薬と 10種類の PAHs が発見された。

日光や水・微生物に曝された場合に屋外で速やかに生分解される化学物質は、カーペット中でずっと長く残る。
学校は子供の別の農薬被ばく源である。
マサチューセッツ州とコネチカット州での調査は 80%以上の学校がルーチンに農薬を散布することを示した。

ニューヨーク州の研究は、少なくとも 50 種類の農薬有効成分が州内の学校の建物と校庭に定期的に使用されていることを発見した。

これらの使用は数百の農薬有効成分と一連の溶剤及び誤解を与える表示がされている「不活性」成分である他の化学物質に曝す。19,20

この傾向はますます一般的な有機リン被ばくに向かっている。

例えば、尿中のクロルピリホス検出は 1980 年から 1990 年に 10 倍以上増加した。21