危険な道:第6章:既知の及び疑われている発達神経毒物6 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・フェロー諸島の917 人の新生児と母親のペアで、出産時に母親の毛髪と臍帯血中の水銀レベルを調べた。

母親の毛髪水銀レベルが10-20 ppm の子供と、母親の毛髪レベルが3ppmの子供とを比較した。

子供の初期検査は、大部分の被ばくした子供には、聴覚と運動技術に関連する脳部位の機能に微妙な変化があることを明らかにした。

年齢が進むにつれて学習能力の一部の欠陥も明らかになった。

7才で、次の広汎な神経検査を行った2 7。

theNeurobehavioralEvaluation System ( NES) FingerTappingand Hand-Eye Coordination Test; TactualPerformance Test; NES Continual PerformanceTest; Wechsler Intelligence Scale for Children- R e v i s e d ( WI S C - R) D i g i t S p a n s ;WISC-RSimilarities; WISC-R Block Designs;Bender Ges talt Test、 Cali fornia VerbalLearningTest; Boston Naming Test、 theNonverbal Analogue Profile of Mood States。

これらの研究は言語や注意・記憶の領域での障害と水銀被ばくとの間の有意な関連を示した。
それぞれの研究で研究者は、社会経済状態や家庭環境の質・母乳保育の状態・その他の多くの潜在的な混乱因子をおさえた。

食い違う結果は、いくつかの異なる要因によって説明されるだろう。

第 1 に、一部の神経影響は、ある種の神経機能が発達し始める子供時代後期まで明らかにならない。

しかし、このことはセシールの子供が 7 才に達した時の食い違った所見と永続的障害を示さないままであることを説明することにはならないだろう。第 2 に、フェローで採用した検査技術は、セシールで使った検査技術より敏感であるだろう。

フェローの研究者は、詳しいコンピュータ分析により、容易かつ正確に検出される神経認識成績の特異な分野の検査を含めた。

第3 に、被ばくパターンは 2 つのグループの間で異なっていたと思われる。セシールでは、魚はメチル水銀により比較的低レベルに汚染されており、メチル水銀被ばくは連続した魚食の結果である。

しかしフェロー島では水銀被ばくは、海洋魚の水銀濃度の約 10倍あるパイロット捕鯨の鯨肉の間欠的な摂取により起こった。

結果としてフェローの人は、セシールの人より高い水銀被ばくの間欠的な急上昇を経験した。

2 つの被ばくパターンの神経発達結果は異なるだろう。

第 4 に、パイロット捕鯨の脂身は PCB やほかの有機塩素系化学物質にも汚染されており、それらも神経発達に影響する。

メチル水銀は主に鯨肉に含まれているが、一部の居住者は鯨の脂肪も食べ、同時にPCB 被ばくも招いている。

PCB レベルはフェロー諸島の研究で測定され、出生前の水銀被ばく影響を調べていたので、一緒に起こった汚染をコントロールするため分析的統計技術を用いた。

しかし、所見の少なくとも一部はほかの汚染が説明するだろうと一部の批判者は信じている。

フェロー諸島の研究チームは、強く意見を異にし、同時に起こった PCB 汚染をうまくコントロールしたと主張している28。

最後に、フェロー島の研究は、母親の毛髪よりは、臍帯血の水銀レベルと神経発達との間の関連を突きとめた

臍帯血中レベルは実際の胎児の被ばくをよりよく反映するであろう。

それ以外の研究も、少量の有機水銀に対する人間や人間以外の霊長類の経口被ばく後に、発達神経毒性を明らかにしている。29,30,31

ニュージーランドの研究で、母親の毛髪中水銀レベル15 μg/gと子供のためのウェックスラー知能尺度の低い成績とが関連していた。
セシールの研究に基づいて、毒物疾病登録局 Agency for ToxicSubstances and DiseaseRegistry (ATSDR)は、メチル水銀に対する経口被曝の最少リスクレベルを0.5 μg/kg/日に設定した。

しかし、環境保護庁は0.1 μg/kg/日を設定した。食事調査に基づいて、出産可能年齢の米国婦人の約 7%はこの「安全」量を超すメチル水銀を摂取していると環境保護庁は推定している32。

しかし、魚を全く食べない女性で、出産可能年齢女性の 50%は過剰なメチル水銀を摂取している。

1979 年、食品医薬品局(FDA)は、魚中水銀の「行動レベル」を1 ppmに設定した 。

FDA のアクションレ 33ベルは拘束力のない非公式ガイドラインであり、法的に強制できず、FDA に対する自由裁量の指針および海産物の品位が悪いと決定する時の声明を出す時にのみ役立つ。

魚消費は1979 年以来米国で増加しており、批判者はこの行動レベルは健康を守らないと主張している。

実際、FDA は、1991 年会計検査院GeneralAccounting Office報告中で、FDA は指針を設定するとき生殖と発達毒性を考慮するのを怠ったとして、注意を喚起されている34。

また1991 年に、米科学アカデミーは、FDA 指針が胎児や赤子・幼子を含む敏感な集団を適切に守っていないと、述べている35(スポットライトを見よ)。